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[トップページ] [平成14年一覧][国柄探訪][221 韓国][361.5 文化・民族]

________Japan On the Globe(246)  国際派日本人養成講座_______
          _/_/   
          _/     国柄探訪: トウガラシの韓国、ワサビの日本
       _/_/      
_/ _/_/_/         日韓共催のワールドカップは、隣人同士の
_/ _/_/          異質さを明らかにした。
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■1.赤い「コーリガン」■

     サッカー・ワールドカップで韓国チームが快進撃を続けてい
    る。敗れたポルトガル、イタリア、スペイン各チームは不審な
    審判に激しく抗議していたが、競技場を埋め尽くす真っ赤なT
    シャツの「激烈」な応援の前には、はかない抵抗だった。フー
    リガンならぬ「コーリガン」という言葉まで登場したそうだ。
    
     産経新聞の名物記者で、韓国に長年駐在している黒田勝弘氏
    は次のような韓国日報の記事を紹介している。[1]
    
         わが歴史において初めて見るようにわれわれは一つにな
        った。嫉妬、排他、口論、貪欲、疑い、陰謀、阿諛(あ
        ゆ)、邪悪、憎悪、倦怠、野卑、侮蔑、醜悪…そのすべて
        をわれわれの心から削除するという戦利品を、われわれは
        決勝トーナメント進出から胸にした。(もはや)恥ずかし
        がるな、嘆くな、寂しがるな、憎むな、冷笑するな。今日
        の荘重な喜びを永遠に心に刻み、忘れまい。

     これまた、かくまでに「激烈」な文章、というより檄文は日
    本や欧米の新聞には見られまい。「激烈」と言えば、韓国から
    やってきて日韓の歴史や民族性に関する評論で活躍している呉
    善花さんは次のように書いている。
    
         欧米の人たちに韓国人と日本人の印象を聞いてみると、
        韓国人はとにかく気性が激しく、日本人はおとなしいと言
        う。確かに韓国人は一般的にきわめて感情が激しく、何を
        するにも情熱的だ。恋人に対しては言うまでもなく、友だ
        ちに対しても、親や子に対してもその愛は情熱的だ。した
        がって、それだけ嫉妬心も強く、恨みの意識も根深いもの
        になる。感情の起伏もきわめて激しいのだ。[2,p193]

■2.日韓摩擦■

     この事では、筆者にも個人的な体験がある。筆者がアメリカ
    の大学院にいた頃、韓国からの留学生が何人もいたが、個人的
    につきあっている限りは、とてもいい人ばかりだった。ところ
    が何か事があると、その印象が一変する。
    
     日本企業のA社が国際学会での見学団を受け入れることにな
    った時、韓国の同業者はお断りした所、学会の事務局宛に、A
    社を学会から除名すべきだ、という激烈な調子のFAXが送ら
    れてきたそうだ。A社はその学会でも幹事企業として長年の貢
    献を続けており、韓国企業の方はまだ新入りであったにもかか
    わらず、、、
    
     結局、A社と事務局で相談して、見学を差し障りのない部分
    に変更することで、その韓国企業を受け入れることにした。当
    日、どんな激烈な人が来るのか、と身構えていたら、現れたの
    は人の良さそうなビジネスマンばかりで肩すかしをくった、と
    いう。
    
     個人的につきあう限りはとてもいい人ばかりなのに、意見の
    対立ともなると、想像もつかない激烈さを発揮する。この突然
    の激烈さに面くらい、辟易して嫌韓感情を抱く日本人も少なく
    ない。日韓での交流の場面が増えても、この韓国人の激烈さが
    どこから生まれているのか、よく理解しないと摩擦も増える一
    方であろう。

■3.「トウガラシの韓国、ワサビの日本」■

     呉善花さんは、韓国人の激越さを「トウガラシの韓国、ワサ
    ビの日本」という卓抜な比喩で説明する。
    
         トウガラシを食べたときの人間の血液は身体全体をめぐ
        りながらも、とくに頭部の方へかたよりを見せる。したが
        って、トウガラシを食べると神経に刺激を与え、血液の循
        環をよくし、・・・精神的に興奮しやすい作用を生みだし
        ている。
        
         一方、ワサビを食べたときの血液は、トウガラシとは逆
        に心臓の方へかたよりを見せている。そのため、ワサビを
        食べると鎮静作用が働き、精神に落ち着きをもたらしてく
        れる。
        
         まさにズバリ、韓日の国民性の違いが指摘されているよ
        うで、思わず「なるほど」とうなづいたものである。・
        ・・
        
         おおむね、日本に対して神経が逆立ちしているような社
        会が韓国のものである。日本の社会は、事が起こればどう
        鎮めるか関係者が努力する社会である。「興」を好む社会
        と「鎮」を好む社会と言ってもよいかもしれない。
        [2,p194]
        
     サッカーの応援ぶりだけでなく、歴史教科書問題や慰安婦問
    題などでの韓国の「興奮」ぶりを見ると、なるほどと思わせる
    指摘である。しかしこのトウガラシは一体どこから来たのか?

■4.朱子学が生んだ派閥抗争と神学論争■

     トウガラシは朱子学から来た、というヒントを与えてくれた
    のが、田中明・拓殖大学海外事情研究所客員教授である[3]。
    朱子学とは儒教の一派だが、司馬遼太郎は次のように説いてい
    る。
    
         朱子学は、宋以前の儒学とはちがい、極端にイデオロギ
        ー学だった。正義体系であり、べつの言葉でいえば正邪分
        別論の体系であった。朱子学がお得意とする大義名分論と
        いうのは、何が正で何が邪かということを論議するのだが、
        こういう神学論争は年代を経てゆくと、正の幅が狭くなり、
        ついには針の先程の面積もなくなってしまう。その面積以
        外は、邪なのである。[3,p125]
        
     1392年に成立した李朝朝鮮では、仏教を弾圧して、朱子学を
    国教とし、科挙という試験を通って官僚となった両班(ヤンバ
    ン)と呼ばれる官僚層が政治、経済、文化のあらゆる面で実権
    を握る中央集権的官僚国家となった。政治権力を握る一派が富
    も独占するので、凄まじい派閥党争が引き起こされる。そして
    それが朱子学の妥協を許さない大義名分論の形をとる。
    
■5.服喪期間の長さで10数年も抗争■

     党争の典型例が、1659年、第17代の孝宗が死去した時、そ
    の継母の慈懿(じい)大妃の服喪期間をどうするか、に関して
    起きた論争だ。1年を主張する西人党と、3年を正しいとする
    南人党が十数年も論争した。カトリックとプロテスタントの神
    学論争のようなものだから、論理的な決着がつくはずもない。
    最終的には国王の鶴の一声で西人党の勝利に終わったが、負け
    た南人党を待っていたのは、「邪説」を述べた敗者として賜死
    (自殺を命ずる刑罰)、杖死(杖で殴り殺す刑罰)、流刑、蟄
    居、罷免などであった。
    
     こうした党争の歴史を分析した韓国の学者の論文では、22
    3件もの党争のうち、政策に関するものはわずか3件であり、
    他の大部分は、職務上の過失・腐敗・怠慢、人品上の欠陥、儀
    礼上の過ちにより、政敵を攻撃してその職を奪おう、というも
    のだったという。[3,p136]
    
     呉善花さんは次のように述べる。
    
         彼ら(高級官僚)はいくつかの派閥のどれかに必ず所属
        して、派閥間での官職獲得闘争に血道をあげた。その闘争
        は陰謀と策謀に満ち、互いに血を流し合うまでに至るすさ
        まじいものであった。この闘争が何百年間にもわたって繰
        り返されてきた。そのため、派閥間、各一族間の敵対関係
        がほとんど永続化してしまったのである。・・・
        
         しかもこうした憎悪の関係は父から子へと世襲されたか
        ら、果てしない闘争の繰り返しとなるしかなかった。李朝
        では、先祖が受けた屈辱を子孫が晴らすことは、子孫にと
        っては最も大きな道徳行為であった。[4,p24]

■6.朱子学が韓国人を変えた■

     こうした党争が韓国人の民族性というより、朱子学によるも
    のである、という理由は二つある。一つは、日本でも朱子学は
    同様な現象を起こしていること。そして、二つ目は、朱子学が
    入る前の韓国人は、こうではなかったことだ。
    
     朱子学が妥協を許さぬ方向へ人を駆り立てる思想だというの
    は、日本においても実証されている。水戸学は朱子学的名分論
    を主流としており、幕末の志士たちに大きな影響を与えたが、
    維新後の明治政府内に水戸出身者の有力者の姿は見えない。そ
    れは水戸藩内部で佐幕派の諸生党と勤王派の天狗党との間で血
    みどろの内部抗争が続き、惜しい人材はみな殺されてしまった
    からであるという。
    
     逆に朱子学導入以前の古代の韓国では、武人が勇壮な活躍を
    して、宮廷官僚の党争とはまったく違った世界を見せる。たと
    えば6世紀末に来襲した隋を大いに打ち破ってた将軍・乙子文
    徳(いつしぶんとく)は、敗北を装って平壌城近くにまで敵を
    誘い込んだ上で、次のような詩を送った。
    
        (貴下の)神策ハ天文ヲ究メ 妙算ハ地理ヲ極ム
        戦勝ノ功既ニ高シ 足ルヲ知リテ(戦いを)止メラレヨ
        
        (お手並みのほど驚き入る。もう手柄をたてたことゆえ、
         この辺で引き揚げられては如何か)
        
     敵将への武人の情けは、あたかもわが国の源平合戦の一幕を
    見ているようだ。李朝期の官僚同士の陰惨な抗争とは、まった
    く違う世界がここにあった。

■7.歌手を弟に持ちながら、なぜ政治家になれるのか?■

     日本の江戸時代には士農工商の4階級があったが、士は刀、
    農は鍬、工はかんな、商人は算盤と、それぞれ具体的な道具を
    持って、現実と格闘する必要のある職業である。口先でいかに
    大義名分を主張しようと、刀や鍬、かんな、算盤で負けてしま
    えば意味はない。口舌の徒、空理空論の徒に対する侮蔑と、優
    れた技術・技能に対する尊敬が生まれる。
    
     それに対して、李朝朝鮮で富と権力を握った「士」とは朱子
    学を極めた文人かつ宮廷官僚、いわば言葉の世界だけで生きて
    いる人々である。そんな官僚達が政治、経済、文化のすべての
    実権を握り、朱子学の大義名分論だけで政敵を倒そうとする。
    現実とは関わりのない大義名分に関する空理空論が幅を利かせ、
    自らの腕一本で生きる職人や商人への侮蔑を生む。
    
     呉善花さんが来日して驚いたのは、石原裕次郎が亡くなった
    時、一流の政治家、芸術家、企業家たちまでが、しきりに哀悼
    の意を表している事だった。さらにその兄の石原慎太郎が政治
    家だと知って、驚きは呆(あき)れに変わったという。
    
         アメリカではあるまいし、歌手を弟に持ちながら、なぜ
        政治家になることができるのか、いずれも私の理解を絶し
        ていた。
        
         韓国では、身内に歌手や俳優がいようものなら、それは
        とても恥ずかしいことなのである。とくに家柄を重んずる
        現代のヤンバン(両班)である上層階級の人間にとっては、
        それはとうてい許すことのできないものなのだ。[2,p143]

■8.「氏より育ち」■

     韓国人が個人的にはとても良い人が多いのに、ひとたび、議
    論になると、激烈な主張をして日本人を辟易させる。この激変
    ぶりは、まさに現実を無視した大義名分論で頭に血を上らせる
    朱子学という「トウガラシ」によるものではないか。
    
     俗に「氏より育ち」という。双子でも違う家庭に育てば、価
    値観も立ち居振る舞いもまったく異なる人間となる。日本人と
    韓国人は有史以前からの血縁は相当に深く、また古代には文化
    的にも相当に親近感を持てるものであったが、近世に至ってシ
    ナから輸入された朱子学が、5百年以上かけて韓国人の民族性
    を根本的に変えてしまったと思われる。
    
     この点の理解は、韓国との付き合いを進める上で重要だ。単
    に地理的・民族的に近いからお互いに理解し、仲良くできるは
    ずだ、というナイーブな期待だけでは、韓国人の激烈な自己主
    張ぶりに面くらい、嫌韓感情を生むだけだ。しかし朱子学とい
    う外国製トウガラシの後遺症だと理解し、また我々には我々な
    りのワサビ(それが何かは、今回は触れないが)があるのだと
    分かれば、相互の国民性を相対化して、もっとねばり強い付き
    合いも可能になろう。

■9.日韓の「異質ぶり」を目撃できた■

     日韓の歴史摩擦についても、トウガラシの影響がある、と理
    解すれば、その対処も変わってくる。妥協を許さない朱子学の
    大義名分論では、歴史もまた事実を解明する科学ではなく、自
    らを正とし他を邪と言い負かすための道具なのである。
    
     第15代の光海君時代の高官・鄭仁弘は、実権を奪った反対
    派から、「廃母殺弟」(光海君の継母にあたる先王の后を廃位
    幽閉し、幼弟を殺害)の首謀者の一人として1623年に処刑され
    た。しかし実際には彼は「廃母殺弟」には反対だったことが、
    当時の史書にも書かれており、これは明らかに政敵による意図
    的な濡れ衣であった。
    
     鄭仁弘の子孫一族はこの汚名をそそごうと、多年に渡り苦労
    を重ねたが、反対派が実権を握っている間は聴き入れられなか
    った。ようやく一族の願いが叶って罪名が除かれたのは、それ
    から280余年も後の1907年であった。歴史の歪曲をも辞さな
    い党争の凄まじさ、そして3世紀近くにもわたってその汚名を
    雪(すす)ごうという一族の執念。日韓での「歴史観の共有」
    とは、こういう激烈なる民族が相手である事を覚悟した上での
    ことであろうか。
    
     韓国民の激烈なる熱狂ぶりを報道する黒田氏は、こう結んで
    いる。
    
         日本はそうした隣国とW杯を共同開催したのである。そ
        の意味では隣国、隣人のわれわれとの「異質ぶり」を目撃
        できたということが、相互理解をめざすW杯共催の最大効
        果かもしれない。[1]
                                          (文責:伊勢雅臣)

■リンク■
a. JOG(190) 「お家の事情」の歴史観
b. JOG(056) 忘れられた国土開発

■参考■(お勧め度、★★★★:必読〜★:専門家向け)
1. 産経新聞、「【W杯サッカー 祝祭】革命的風景の韓国 想像
   絶する隣人の『異質ぶり』」、H14.06.16、東京朝刊、1頁
2. 呉善花、「スカートの風」★★★、角川文庫、H9
3. 田中明、「物語 韓国人」★★、文春新書、H13
4. 呉善花、「韓国併合への道」★★、文春新書、H12
   
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ おたより _/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
■ 竹中さん(フィリピン在住)より

     私は、海外に住む日本人ですが、日本の国防に関して憂いと
    歯がゆさを感じている一人です。以前から言われている言葉で、
    日本人は”水と平和はただ”と思っていると。日本は第2次大
    戦の終戦後、アメリカの庇護のもとで国防にはお金をあまり使
    わず、経済の発展に専念出来た。それは、アメリカの利益の為
    であって、決して日本を助ける為ではなかったのです。現在、
    その様な状況は大きく変わっており、日本が独自で国防を考え
    る、いや考えるではなく、実行するべき時期です。

     私は、フィリピンに住んでおりますが、フィリピンの場合、
    軍隊は日本と同じで志願制ですが、全国で高校生、大学生は毎
    週土曜日は強制的に軍隊の施設で訓練が行われます。私は、今
    までこの事について批判めいた話は聞いていません。何故なら
    国を守るのは国民の当然の義務だからです。日本は単一民族
    (実際には多少の少数民族は含まれていますが)で、フィリピ
    ンのような多民族による、宗教を背景にした紛争はないので、
    恵まれています。

     日本人はもっと国防に関心を持つべきで、決して政治家任せ
    にしてはいけません。お上に弱い日本人ですが、これからは変
    えていかないと、お上に任せきりでは日本の存在が危うくなり
    ます。特に、北朝鮮は目に余るものがあり、許せない事です。
    日本国としての態度をはっきり表明し、行動するべき時期だと
    思います。

■ 編集長・伊勢雅臣より

     不審船の引き揚げもようやく決まったようです。北朝鮮籍と
    確認できたとき、わが外務省はどういう態度をとるのでしょう
    か。

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