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       高校教科書検定、沖縄戦「住民自決命令」を修正

                                                   伊勢雅臣
■転送歓迎■ No.1268 ■ H19.04.02 ■ 8,816 部 ■■■■■■■

     3月31日、高校教科書検定で沖縄戦「住民自決命令」の部
    分が修正された、と報道された。この「住民自決命令」につい
    ては「国際派日本人養成講座」472号[a]で紹介している。産経
    新聞はこう報じている。

         沖縄戦の集団自決は、前回の検定まで軍の強制を明記し
        た教科書もすべて合格していたが、文科省は今回から方針
        を転換した。「日本軍は(中略)くばった手りゅう弾で集
        団自害と殺しあいをさせ」と記述した教科書には「沖縄戦
        の実態について誤解するおそれのある表現」と検定意見で
        修正を求めた。出版社側が修正して合格した。

         沖縄戦の集団自決をめぐっては、昭和25年に沖縄タイ
        ムス社から出版された『鉄の暴風』で、渡嘉敷島と座間味
        島で守備隊長が命じたと記述。多くの出版物に引用され、
        教科書に記述されてきた。

         しかし、作家の曽野綾子さんが渡嘉敷島を現地取材して
        48年に出版した『ある神話の背景』で軍命令説に疑問を
        投げかけたほか、座間味島の生存者の女性が「軍命令によ
        る自決なら遺族が遺族年金を受け取れると説得され、偽証
        をした」と話していたことが、女性の娘の著書で明らかに
        なっている。

         また、作家の大江健三郎氏らの著書で自決を命令したと
        され、名誉を傷つけられたとして、座間味島の守備隊長だっ
        た元少佐らが大江氏らを大阪地裁に提訴。文科省はこの訴
        訟での元少佐の陳述書が検定方針変更の大きな要因として
        いる。[1]

     これも大江氏らへの裁判を通じて、歴史の真実を明らかにし
    たいという人々の貴い努力の成果の一つである。改めて感謝と
    敬意を捧げたい。
    
     しかし、実際に教科書がどう改訂されたのかを見ると、どこ
    が変わったのか、違い探しに苦労するほどだ。最も記述文字数
    の多い「実教出版・日本史B」の改訂前後を比べてみよう。

         改訂前:
    
        日本軍により、県民が戦闘の妨げになるなどで集団自決に
        追いやられたり、幼児を殺されたり、スパイ容疑などの理
        由で殺害されたりする事件が多発した。

         改訂後:

        日本軍は、県民を壕から追い出したり、スパイ容疑で殺害
        したりした。また、日本軍のくばった手榴弾で集団自決と
        殺し合いがおこった。犠牲者はあわせて800人以上にの
        ぼった。

     改訂後の方が「日本軍のくばった手榴弾で」とか、犠牲者
    「800人以上」などと、表現がよりリアルになり、かえって
    日本軍の「冷酷さ」を強調する表現になっている。

    「集団自決命令」の虚構が明らかにされた後でも、これだけ日
    本軍を悪し様に記述しようとする執念は、もはや確信犯としか
    言いようがない。次世代の日本人に対して、国家への憎悪をす
    り込もうという悪意ある(本人は善意のつもりだろうが)執筆
    者をどう排除すべきか。文科省の検定だけでは不十分なことが
    今回の検定でもよく判った。

     一般国民の常識から各教科書の正常さを評価し、こういう偏
    執狂的な教科書を採用しないよう、各地方で努力するのが正攻
    法であると思われる。良識ある教師の方々が立ち上がってくれ
    たら、と思う。

■リンク■
a. JOG(472) 悪意の幻想 〜 沖縄戦「住民自決命令」の神話
    「沖縄戦において日本軍が住民に集団自決を強要した」との
   神話が崩されつつある。

■参考■
1. 産経新聞、「高校教科書検定 沖縄戦集団自決 軍強制を改訂
    文科省、7カ所に修正」、H19.03.31、大阪朝刊、1頁 

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