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                     米国に日本核武装奨励論

                                                   伊勢雅臣
■転送歓迎■ No.1244 ■ H19.02.05 ■ 8,799 部 ■■■■■■■


     ブッシュ政権の周辺で、日本に核武装を奨励しようという論
    調が目立ってきた。ブッシュ大統領の2002年1月の一般教書演
    説の草稿執筆者で、現在は米大手シンクタンク、アメリカン・
    エンタープライズ・インスティテュート(AEI)研究員デー
    ビッド・フラム氏は「中国は米国の東アジアでのプレゼンスを
    できるだけ弱めようとしている」が、それに対して「より強い
    日本が、米国にとってよりよき同盟国となる」と考える。

         日本は技術的には、短期間のうちに核兵器を保有するこ
        とができるだろう。3カ月かもしれないし、6カ月かもし
        れない。ただ、政治的には急ぐ必要はない。研究により時
        間をかけるのは賢いことかもしれない。

         中国は北朝鮮に核保有国にはなってほしくはないが、彼
        らは北朝鮮が韓国や日本に対して脅迫していることを気に
        してはいない。

         もし中国などが悪い振る舞いをすれば、日本は核開発に
        向けて新たな段階を踏めばいいし、よい振る舞いをすれば、
        核開発を中止することもできる。最終的に日本政府は「い
        まのままで十分だ」との結論を下すかもしれない。それで
        も、日本はいざとなれば、6カ月程度で核を持つ能力があ
        るのだということをわからせれば十分かもしれない。[1]

     保守派の大物政治評論家チャールズ・クラウトハマー氏は、
    10月20日付のワシントン・ポストなどに掲載された「第二次世
    界大戦はもう終わった」と題するコラムで、「日本は国際社会
    の模範的一員というだけでなく、米国にとってイギリスに次ぐ
    最も重要で最も信頼できる同盟国となった」ため、もはや核兵
    器保有を奨励した方がよいと示唆した。

     特に日本が核武装への関心を表明するだけでも、中国は日本
    の核武装を止めるために北朝鮮に本格的圧力をかけてその核武
    装を破棄させようとするだろう、として、日本の「核カード」
    が北の核開発阻止の唯一の方法かもしれない−などと述べた。[2]

     両氏とも、日本の「核カード」が中朝の増長を抑えるために
    有効であり、それはアメリカの負担をするためにも、歓迎すべ
    きことと考えている。

     こういう見解がほとんど日本国内に報道されず、核を議論す
    るだけでも騒ぎになる、という現状を一番喜んでいるのは、中
    朝だろう。北朝鮮問題の解決を遅らせている真犯人は、日本国
    内の核アレルギーかもしれない。

■リンク■
a. JOG(482) 「核の傘」は幻想か?
    中国が「核の恫喝」を日本にかけてきた場合、アメリカの
   「核の傘」に頼れるのか?

■参考■
1. 産経新聞「【核論議 是か非か】AEI研究員 デービッド・
   フラム氏 アジア版NATOを」、H18.11.16、東京朝刊、3頁
2. 産経新聞「米政治評論家・クラウトハマー氏 日本に核武装奨
   励を 中朝抑止、東アジア安定」、H18.10.22、東京朝刊、6頁 

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