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                台湾の民主政治を羨む中国人

                                                   伊勢雅臣
■転送歓迎■ No.1259 ■ H19.03.12 ■ 8,814 部 ■■■■■■■

     昨年の6月、台湾の陳水扁総統の娘婿が株のインサイダー取
    引容疑で検察当局に身柄を拘束された事件が起きたが、これに
    関して面白い出来事が中国で起きた。

     新華社、人民日報など中国の主流メディアは「陳政権の腐敗
    ぶり」を読者に印象づけようと事件を大きく取り上げた。そし
    て台湾湾の立法院(国会)で野党が政府を厳しく追及する様子
    や、台湾の最高指導者も自分の家族をかばいきれない事実が詳
    しく伝えられると、ネットでは「台湾の民主政治がうらやまし
    い」「中国では村長の娘婿もこのぐらいのことでは逮捕されな
    い」「太子党(幹部の子弟)はみなインサイダー取引をやって
    いる」といった書き込みが相次いだ。

     北京大学が今回の不祥事を暴露した台湾の野党・国民党の邱
    毅・立法委員(国会議員)の講演会を開こうとしたところ、定
    員500人に対し、1000人以上の申し込みがあり、「中国
    国内の反汚職ブームの火付け役になってほしい」(書き込み)
    と期待されたが、事態の拡大を恐れた中国当局は、急遽(きゅ
    うきょ)講演の中止を決定した。

     それを告げられた邱毅氏が台湾のメディアに対して「陳総統
    は国家権力を使って私の言論の自由を奪わない。中国政府より
    ましだ」と語るや、このコメントもたちまち中国のネットに流
    れ、転載に次ぐ転載で影響を広げている。

     言論の自由を認めない中国の独裁政府にとっては、とんだや
    ぶ蛇だったわけだ。マスコミや野党があること、ないことで政
    府を糾弾し、揚げ足取りまでするのが、日本でも日常茶飯事だ
    が、それは先進的民主主義国でしか享受できない、きわめつけ
    の贅沢なのである。
    
■参考■
1. 産経新聞「中国の『陳政権腐敗宣伝』裏目 『台湾の民主政治
   うらやましい』、H18.06.19、東京朝刊、7頁 

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