[トップページ][371.6 教育改革]
■■■■■■■■■ JOG Wing ■ 国際派日本人の情報ファイル■ モンスター・ペアレント 伊勢雅臣 ■転送歓迎■ No.1310 ■ H19.07.09 ■ 8,886 部 ■■■■■■■ 学校関係者を中心に、「モンスター・ペアレント」という造 語が広がっている。非常識な要求を持ち出して、学校や教育委 員会を悩ませる「怪物のような親」という意味である。 その代表例は、お金がないわけではないのに給食費を払わな いケースだが、さらにすごいのは、学校に対してこんなクレー ムをつける親だ。「なぜうちの子が集合写真の真ん中ではない のか」「子供がけがをして学校を休む間、けがをさせた子も休 ませろ」「子供から取り上げた携帯代を日割りで払え」。 モンスター・ペアレントとは、結局、ゆとり教育や人権教育 で、まともな規律や社会常識を教えられなかった子供達が、成 人して親になった姿だろう。こういうモンスター・ペアレント の子供が、モンスター・チャイルドになる可能性が高いとした ら、その影響は数世代も続く。教育は国家百年の計と言うが、 逆に誤った教育の影響は百年続くのである。 気の毒なのは、問題生徒や問題教師だけでなく、こんなモン スター・ペアレントにも対応しなければならなくなっている学 校の管理者だ。 こうしたモンスター・ペアレントには、ゼロ・トレランス方 式(絶対不寛容)で、非常識な要求は一切聞かないで突っぱね る、というのが原則だろう。 東京都港区教育委員会は、弁護士と契約して校長らの相談窓 口を作った。また、モンスター・ペアレントから訴えられるケ ースを想定して、保険に入る教職員も増えている、という。 こうした動きを組織的に整備する必要がある。まずは、すべ ての学校と教職員には、訴えられた場合の保険を教育委員会と してかけておく。さらに各教育委員会にモンスター・ペアレン トへの対応スペシャリストを置き、校長らの手に余るケースに 対応させる、というのが、良いのではないか。名付けて「モン スター・ペアレント・バスターズ」。企業で総会屋対策をやっ てきた人がうってつけだろう。 ■リンク■ a. JOG(504) 厳格な躾けで蘇ったアメリカの学校教育 ブッシュ大統領は「われわれは進むべき道を知っている」と 教育再生を呼びかけた。 ■参考■ 1. 産経新聞「社説 非常識に寛容すぎないか」、H19.06.19© 平成19年 [伊勢雅臣]. All rights reserved.