1971年「プレイコミック」12月11日号掲載・単行本「青春相続人」青林堂1977 収録
宮谷氏から頂いた原稿コピーです。「ジャズもの」の一編で、暗いトーンが全編を覆っています。
青林堂から1977年に青林傑作シリーズ8として出版されたハードカバー単行本「青春相続人」に含まれています。
彩色は原画のコピーに直接行われています。ファイルse020は、se020aの上に写植が貼られたトレーシングペーパーとともにコピーされたものです。
1971年「プレイコミック」8月14日号〜11月13日号掲載(全六回)・単行本未収録作品
リクエストもあったので、宮谷一彦の音楽をテーマにした作品の集大成とも言える1971年の作品をアップします。
プラハからキリマンジャロまで空間的スケールも大きく、ムンクの絵画や、実在するミュージシャンのイメージを上手く使い、細密描写も素晴らしいです。「音楽」そのものを扱った思索も深く、とばし読みの出来ない凝った構成にもなっています。かなり力を入れて作り上げた作品だと思います。
ただ、宮谷一彦を知るのに不可欠の素晴らしい作品であることは確かですが、私は71年に読んだときも、現在じっくり読み返してみても、全体として今ひとつ乗り切れない、不完全燃焼の印象を否定できません。うまく説明できないのですが・・。
(余計ですが、マルコム(マイルス)、ネガー(ジミ)、レッド・トリッパー(レッド・ツェッペリン他)、マイケル・バードン(エリック・バードン)、ジェフ・ブルームフィールド(マイケル・ブルームフィールドから?)ですよね?)
未発表原稿及び1970年「プレイコミック」6月7日号掲載・単行本未収録作品
原画コピー第三弾。hak01-hak1920までが送って頂いた原画コピーで、haka01-haka20が雑誌に掲載されたものです。
宮谷氏は「・・・(原画の)一部が手近にありましたのでーおまけのようですが・・ーとりあえず御送りします。今となってみれば時代風俗作風の半端モノですが、描いた当時は本気で描きました。音楽(ロック)をペンで絵画化したという意味あいで今でも(絵だけ)気に入っております。一部分でも公表して頂ければ幸いです。」と書き添えてありました。
掲載雑誌には「つづく」とありますが、私は第一回分しか持っていません。二回目以降に掲載されたのかもしれませんが、原稿コピーと雑誌掲載分との差異が興味深いですね。特に演奏シーンの、ギター・ソロー全員ーベース弓引きソロ(ボーカルも?)から山下洋輔を思わせるピアニスト山上がソロを取る場面が雑誌にないし、篠山紀信のようなカメラマンのシーンはストーリーにどうつながるのか・・、学生運動家あがり(?)の沖田の独白、田中邦衛のような邦さんはどうなるのか・・。ぜひとも全編見たいものです。
1971年「プレイコミック」6月26日号掲載・単行本「ジャンピンジャックフラッシュ」三崎書房(昭和47年)収録
原画コピーからの掲載第二弾。「三億円事件」を取り入れたアクションもの。宮谷氏は「軽くながめられる娯楽作品」と書き添えてありましたが、あまり「軽く」はないとは思います。
1971年「プレイコミック」2月27日号掲載・単行本「ジャンピンジャックフラッシュ」三崎書房(昭和47年)収録
「若き獅子は吼えず」「抱きしめたい」をホームページで発信しましたと宮谷氏に報告したら、丁寧な手紙と共に作品原画からの原寸大極美コピーが三作品分も送られてきました。感激しました。
宮谷氏の手紙には、この作品は島田荘司氏が
デジカメ日誌の中で作品名をあげてくれて、それに応えるためにも出版とかHP発信をしたかったものだそうです。
僕も大好きな青春もので単行本に収録されていますが、特に問題はないとのことですので掲載します。
1968年「コミックVAN」10月17日号掲載
初期の宮谷作品の特徴がよくわかるF1ものです。女性が出てこないのが残念です。
1971年「プレイコミック」4月10日号4月24日号掲載
宮谷タッチが完成されています。なんとも素敵な青春ものです。
見開き一杯に広がる細密な風景画や魅力的な独特のペンタッチをじっくり見て下さい。
かなり大きなファイルになってますがぜひ縮小でなく100%画像でご覧になって下さい。
掲載紙が質の良くない更紙で変色もあり特に後半は色付き更紙なのでどうしても鮮明でないところはご勘弁下さい。