図面を描くときのアドバイス

図面は何のために描くのか

簡単に言うと、明細書の【発明の実施の形態】や【従来の技術】の説明を
わかりやすくするためです。
ですから、図面は、発明の実施の形態の内容をできるだけ詳しく、しかも
わかりやすく作図します。

どの程度の大きさ、詳しさで、
何図くらい描くのか

図面の大きさは、用紙は他の書類と同じくA4サイズですが、図全体の寸
法が定められており、
実際には中央のB5サイズくらいの面積しか使えま
せん。図面が細かすぎて図面の線と線がくっつきすぎると、
特許庁で機械
が図面を読みにくくなるので、細かすぎないようにしましょう。何図描く
のかは、自分で
必要な数を決めます。最少枚数は、発明の実施形態を表す
ものが1枚、従来技術を表すものが1枚で
合計2枚になるでしょう。上の
例も2枚です。

図の順番は決まっているのか

おおよそ決まっています。発明の特徴をもっとも良く表すものが【図1】
で、従来技術を表すものが普通は
一番後ろになります。ですから、図を5
枚描く場合には、従来技術は【図5】に表すのが普通です。

図面の中になぜ1、2、3・・・などと
入れるのか


図面は、明細書の【発明の実施の形態】が説明しやすいようにするための
ものだからです。

ですから、図面に表された各部には、符号(1、2、3・・・などの番号
やアルファベット)を入れておき、
明細書で引用し説明しやすいようにし
ます。

その他、気をつけることは?

(1)例えば、一枚の用紙に【図1】と【図2】を一緒に描くなどしない
ようにしましょう。
不可能ではないですが、両図の間隔や配置が細かく決
められているるので、間違うと面倒です。
専門の特許図面作成業者も一枚
には一つの図だけを描くのが一般的になっています。

(2)例えば、【図1】の中に正面図と側面図を一緒に描くなどしないよ
うにしましょう。
一つの図には、本当に一つの図だけにしましょう。
(3)断面図や斜めから見た斜視図(外観図ともいう)を用いて、できる
だけわかりやすくしましょう。

(4)図面を描くのにはボールペンや鉛筆で構わないですが、描いた後は
コピー機にかけることで、
図が鉛筆の粉やボールペンのインクで汚れない
ようにしましょう。