1998年下期の国内オペラ公演集計
ホームページを開設したのが1998年6月でしたが、半年で区切り1998年7〜12月の国内オペラ公演の集計をしました。
集計は次のルールにしたがっています。
(1)外来カンパニーは含めない。
(2)演奏会形式は含めない。(舞台形式かどうか不明の時はカウントしている。)
(3)同一プロダクションで複数回上演の時は上演回数をカウント。
(4)複数作品同時上演は「作品別」ではそれぞれにカウントするが、「県別」では1回としてカウント。
外来は、そもそもこのホームページの公演情報からは除外しているし、同一演目で公演回数が多いので集計からは外しました。もし外来を含めると、今年は「椿姫」や「ヴェニスの一夜」が異常に多くなってしまう。
ただ、最近は地方都市にまで巡回する外来カンパニーも増えてきていて、県別集計ではもっとバランスよくなると思われるので、1999年の集計には含めたいと思う。
A.作品別上演回数
順位 |
回数 |
作品名 |
1 |
13 |
ヘンゼルとグレーテル |
2 |
12 |
魔笛 |
3 |
10 |
フィガロの結婚 |
4 |
9 |
椿姫 |
5 |
5 |
アイーダ |
5 |
5 |
こうもり |
5 |
5 |
セヴィリアの理髪師 |
→
これ以下の集計下期に新国立劇場で上演されたものを差し引くと、「ヘンゼルとグレーテル」が8回、「セヴィリアの理髪師」が1回となる。
「椿姫」の当たり年
もともと人気の高い作品とはいえ、今年は何故か各地の市民オペラで取り上げられることが多かった。上期にも河内長野などで上演され、さらにレニングラードやブダペストの来日公演でも取り上げられたので、一層「どこでも観れる」という状況になった。
地方での「アイーダ」
上期には新国立劇場での「アイーダ」が圧巻だったが、下期には大阪と函館でも上演された。大きくて華やかな舞台が好まれる作品だから、限られた条件の中で取組むには勇気と工夫が要ると思う。大阪の批評は聞こえてくるのだが、一体函館はどうだったのでしょうか。
「ボエーム」「カルメン」のはずれ年
全国的に「魔笛」が堅調だったのは意外だが、それ以上に意外なのは、市民オペラの定番「ボエーム」と「カルメン」がほとんど上演されなかったこと。「ボエーム」は富山での上演と、東京でのピアノ伴奏(おそらく抜粋)、「カルメン」は三重のみ。上期も同じような状況で、この2作品が好きな人にとっては過酷な1年だった。
その反動か、「ボエーム」については1999年は1月から3月までの間に全国で10回も上演される。「ボエーム」好きは一転して忙しくなりそう。
B.県別上演回数
順位 |
回数 |
県名 |
1 |
74 |
東京 |
2 |
13 |
神奈川 |
3 |
10 |
大阪 |
4 |
6 |
愛知、広島 |
6 |
5 |
北海道、長野 |
8 |
4 |
三重、兵庫、香川 |
11 |
3 |
埼玉 |
12 |
2 |
青森、宮城、千葉、富山、滋賀、長崎 |
18 |
1 |
京都、鳥取、徳島、福岡 |
意外な大阪の3位
東京のダントツ74回は、羨ましさを超えて壮観。東京に住んでいる限りオペラには不自由しない。この思いは地方に住むと切に感じる。
オペラ先進国のイメージがある愛知より、オペラ後進国のイメージの大阪の方が順位が上なのは意外だった。
参考.4回以下の作品別上演回数
アラベラ |
4 |
太田道灌 |
4 |
カヴァレリア・ルスティカーナ |
4 |
ジャンニ・スキッキ |
4 |
月の民 |
4 |
七つの大罪 |
4 |
リエンツィ |
4 |
リンドバークの飛行 |
4 |
愛の妙薬 |
3 |
浅茅ヶ宿 |
3 |
カルメル派修道女 |
3 |
サンドリヨン |
3 |
ナクソス島のアリアドネ |
3 |
微笑みの国 |
3 |
アルルの女 |
2 |
ヴェニスに死す |
2 |
奥様女中 |
2 |
おしち |
2 |
御柱 |
2 |
仮面舞踏会 |
2 |
カルメン |
2 |
クローンのジュリエット |
2 |
コシ・ファン・トゥッテ |
2 |
ザネット |
2 |
三文オペラ |
2 |
修道女アンジェリカ |
2 |
太陽の黄金の林檎 |
2 |
電話 |
2 |
道化師 |
2 |
ドン・ジョヴァンニ |
2 |
鳴神 |
2 |
春琴抄 |
2 |
秘密の結婚 |
2 |
ベアトリスとベネディクト |
2 |
ボエーム |
2 |
昔噺人買太郎兵衛 |
2 |
メリー・ウィドウ |
2 |
モモ |
2 |
夜の呼びリン |
2 |
霊媒 |
2 |
ロメオとジュリエット |
2 |
あやめ |
1 |
つばめ |
1 |
ナブッコ |
1 |
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1999.12.27