@ 今日の妄想・わたしが黒人だったら
NHKに『英語でしゃべらナイト』という番組がある。毎週欠かさず見ているというわけではないのだが、最近はマーティ・フリードマンがよく出るので、以前よりまめに見るようになったかもしれない。この番組ではほぼ毎週、来日中のハリウッドスターやアーティストにインタビューするコーナーがある。で、たまにアメリカ本国でインタビューしてる回があり、その時、インタビュアーとして田村英里子がキャスティングされることが多い。帰国子女のアイドルとしてデビューし、1991年のカレンダーが今も目に焼き付いている彼女は、現在アメリカで役者として頑張っているようだ。そんなことはどうでもいいんだけど、ちょっと前の回で彼女は、デンゼル・ワシントンにインタビューし、次のような質問をしたのだった。
日本人俳優はハリウッドではマイノリティです。あなたは黒人俳優で初めてオスカーを2度受賞。励ましの言葉や助言をいただけたら…
アメリカの映画界やテレビ界では、日本人役ですら韓国系や中国系と争わなければならない現実があることは確かだが、アジア系の仕事(特に日本人の)が少ないのは、アメリカ社会の人種構成を反映したものにすぎない。大人だからなのかバカらしさに気がつかなかったのか、デンゼル・ワシントンは当たり障りのない助言を口にした。それを聞きながらわたしは、デンゼルじゃない普通の黒人だったら、こんなことをいうかもしれないと思った。というか、俺が黒人だったらこういうぜ、みたいな。
マイノリティだって? 自分で勝手によその国に来ておいて、ふざけたことぬかしてんじゃねえぞ。お前はただのエトランゼなんだよ。一緒にするんじゃないボケが。国に帰ったら多数派のあんたらと違って、俺たちゃ生まれたときからマイノリティなんだこんちくしょう。そしてこれからもずっとそうだ。だいたいお前らがアメリカで仕事をしたら、俺たちの仕事が一つ減るんだよ。役が取れないのがイヤなんだったら、とっとと日本に帰って好きなことしやがれってぇんだべらぼうめ。
って、思うんじゃないかと思った。ちょっと意地悪すぎますかね。エリリンのファンの方は、ただのじじーの妄想なのでご勘弁。でも、あんまりうかつにこういう質問はしない方がいいんじゃないかとは思った。少なくとも、そう簡単に黒人と日本人が連帯できるとは思えないの。
|