前日とは打って変わって晴れ渡った2日目。やっぱり野外フェスはこうでなくちゃね!
今年も苗場は交通渋滞も無く、快適でした。私は今回は湯沢駅前のビジネスホテルに宿泊。テント生活してこそ、本来のフェスを満喫できるのでしょうが、30過ぎてテントもつらい(笑)。ホテルはフジロッカーに占拠されており、1日目の夜は館内に点々と泥の跡が(笑)。私も風呂でスニーカーを洗いました。
ギャズ・メイオール率いるトロージャンズ。古典的なスカをベースにした彼らの音楽には、新しい要素は何もないけれど、14才のギタリストからサックスのジイサンまで年齢層の広いバンドからは、音楽をプレイする楽しさが素直に伝わってきます。
日本人の女性サックスも参加していて、ギャズの歌う「リンゴ追分」も披露。バグパイプの演奏もあり、フェスらしい楽しいステージでした。
中央がギャズ・メイオール。 |
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ステージ前のセキュリティ。軍人か? 湾岸戦争では何人殺したんだ!? |
音響系の活躍が目立った今年のフジロック。目玉の一つがヨ・ラ・テンゴですが、登場した彼らを見てビックリ。デブだ(笑)。3人が様々な楽器を交換しながらの演奏は、エクスペリメンタルなサウンドとドリーミーなポップ感がミックスされており、非常にユニーク。
“You Can Have It
All”では、テープのオケをバックに女性ドラマーがボーカルをとり、男性2人が振り付け付きでコーラスするという悶絶の演奏(笑)を披露。見た目は完全にオタクな3人ですが、その姿に熱狂する観客達。ピースフルな光景でした。
オーディオ・アクティヴのドラマーが参加するダブ・バンド。テクノ色の強いオーディオ・アクティヴとは異なり、レゲエベースの正統派ダブ。メンバーのエンジニアがPAミックスをしており、リバーブとディレイをガンガンにかました生ダブを聴かせてくれました。終演後は後ろのミキサー席に向けても、拍手が送られていました。みんな分かってるねぇ。
ボーカルは男女2人いましたが、女性のリクル・マイがとっても可愛かったです。
今年のフジロックでブッ飛ばされたバンドNo.1!
ボアダムズの山本精一、ダブ・スクワッドの益子樹に、ツイン・ドラム、ベース、電気バイオリンという編成で、疾走感溢れるトランス・ミュージックが炸裂。
エフェクティブなバイオリンも凄いが、笑顔でポリリズムを叩き出す2人のドラマーが本当に強烈。マイナーなバンドなので、最初は冷静に観ていた観客達も次第に興奮が抑えられなくなり、最後にはモッシュが発生。意識が遠のくほど、気持ちのいい演奏でした。
聴いたことのない人は、CDを要チェック!
CDを聴いた感じでは、ベルヴェット・アンダーグラウンド直系のドロドロした音響系だと思っていたモグワイですが、大間違い。もの凄い轟音バンドでした。
曲の始まりは暗く、静かな感じなんですが、盛り上がってくるとギターの轟音が大爆発。その音圧の持続力は圧倒的で、私は恐怖感すら覚えました。正直な話、「もし地球が滅亡するときは、こんな音楽が流れるんではないか」と私は思いましたよ。決して彼らの音楽に絶望感しか感じれず、希望が無かったというわけではないのですが、あの音塊には完璧に打ちのめされました。
モリッシーの出演キャンセルにより、「あのザ・スミスの2人が!」という話題性は無くなってしまいましたが、新バンドで登場のジョニー・マー。「あの天才ギター少年もオッサンになったなぁ」というのが、第一の感想(笑)。
演奏的には、クーラ・シェイカーに近いようなグルーヴィー・ロック。アナログ・シンセもブリブリ唸る。しかし、やはりオールドタイプな感は拭えない。
細かい話ですが、最近のバンドは照明のピンスポって使わないんですよね。「バンド全体でグルーブする」という姿勢を表現するためだと思いますが、ボーカルやギターソロにピンスポを当てることをしない。実際、RED
MARQUEEやWHITE STAGEにはピンスポそのものが無い。
そんな中、ピンスポを浴びながらボーカルをとり、ギターを弾くジョニー・マーには「やっぱり80年代的な人物なんだなぁ」という感想を持った次第です。
「今さらRUN
DMCって言われても・・・」と思いつつ、2度と観れないような気がするので、グリーンステージ2日目のトリを観に行きました。
ところが、これが大盛り上がり大会だったのだなぁ。コール&レスポンスとコスりまくりのスクラッチで、異常な盛り上がり。観客も大入り。ミッシェル・ガン・エレファントよりもRUN
DMCを選ぶ人間がこれだけいるのだから、オールドスクール恐るべし。
お約束のアディダスはしっかり着用し、“WALK THIS
WAY”も当然披露。そんな姿勢に商売というかカネの匂いもしないではありませんが、楽しかったから、まぁ、いいか(笑)。
途中で切り上げてグリーンステージのミッシェル・ガン・エレファントに向かいましたが、グッズ売場まで来たところで、演奏終了。嗚呼・・・
疲れた体にムチ打ち、ダンステントと化したレッド・マーキーへ。「あれがリチャードか!」と思っていたのは実はDJグラントで、奇人リチャードD.ジェームスはDJブース裏に隠れて、パワーブックを操作していたらしいが、音は強烈。エイフェックス・ツイン特有の狂気のドラムンベースが唸りを上げておりました。最近、リリースがないエイフェックスですが、相変わらず絶好調のようです。