ズボンズのライブを観るのはこれで3回目です。初めて観たのはあの伝説の97年のフジ・ロック。あの時のズボンズの勇姿を僕は一生忘れないだろう。台風直撃の中、セカンドステージに登場した彼らの演奏は本当に凄かった。
そして、ドラムが替わり、新メンバーでの今回のツアーもやはり凄かった。「Zoobombs is
No.1!」というキャッチフレーズ(?)は伊達ではない。新作の“Bomb
Freak
Express”を私はまだ買っていなかったのですが、曲を知っている・知らないなんてことはズボンズの爆裂サウンドの前には関係なし。
今回はパーカッションをゲストに迎えた5人編成。新メンバーのドラムは体はデブで、見た目はほとんどラッパーみたいですが、ドラムミングは独特。いい意味でドラムマシンみたいというか、ドラムループをReCycle!で切り刻んだみたい(笑)というか、すごくクリアなサウンド。スネアを連打しても一音一音はっきりと分離している。マイクの立て方とかエンジニアリングのせいもあるのでしょうが、すごくパーツの分離がいい。Jon Spencer Blues
Explosion のラッセル・シミンズに近いかもしれない。
前半はドン・マツオも押さえ気味の演奏で、ドラムがやたらとクリアなせいもあり、「なんかズボンズおとなしくなったかな?」なんて思ったけど、やはり大間違い。ドン・マツオが大暴れしてギターがノイズともフレーズともつかないサウンドを発生し始めると、新ドラムの真価が発揮されてくる。
ギターとキーボードの上物が混沌とした世界に入っていっても、ドラムは冷静にきっちりとヒップホップ的ともいえるグルーヴをキープしていて、非常に気持ちいい。これまでのズボンズはバンド全体で爆発していたのですが、今は爆発しつつもドンドン前に進んでいく感じとでも言いますか。
ロックンロールとしてのダイナミズムとファンクのグルーヴを同時に表現できる彼らの演奏は完全に世界レベル。それなのに、JUNK
BOXの客の入りがあまり良くなかったのが残念。100人くらいだったかな?
若者達よ、ミッシェル・ガン・エレファント(新潟でも超人気)もいいけど、ズボンズも聴こうぜ!