1998年10月2日(金)

水曜日にリーナの家に行った。
あまり寒いのでホッカイロをしていった。これは何でできているのだと、このわたしに聞いた。
ん・・・。鉄で。それだけは答えた。すると、
「マグネシウムが空気に触れて化学変化を起こすのと同じ原理ね。」
と、リーナのお母さんはのたまう。
「そうそう、そうです。」
「昔はよく勉強したんだって・・・。」
と、リーナも他人事のように言う。なるほど、リーナはわたしの友達だからな。

ところで、そのお母さんからアルメニア料理を習った。

1.バクラジャン ス ナチンコイ(なすびの詰め物)

・材料

なすび 3キロ
人参 大2本
生のコリアンダー 150グラム
イタリアン・パセリ 150グラム
ういきょう 150グラム
ワイルド・セロリー 200グラム(なかったらセロリでいい。)
ニンニク 4個

1.なすびを塩を入れた湯の中で柔らかくなるまで茹でる。茹でたなすびはかごに上げ、水切りをするために上から5キロくらいの重しをしておいておく
2.柔らかくなったなすびに袋状になるように包丁で縦に切り込みを入れる。
3.ハーブ類と人参を細かく刻む。(人参、ニンニクは細かく細切りするが、みじん切りではない。)
4.3に塩こしょうしてよく混ぜる。
5.1に3をたっぷり詰める。
6.タッパーなどの入れ物に5.をきちんとならべていく。
7.お酢が好みの酸っぱさになるまでお湯を入れて6.の上からかける。


これは作ったその日から食べられ、その上、一年以上保存できる便利なサラダでありお漬物である。
日本人にとってニンニクの匂いが強すぎて・・・という場合にはニンニクを少し控えめにすればいいと思う。


2.ガルプツィ(ロールキャベツのトマト煮)

・材料

キャベツ
牛・豚のミンチ
お米
DD>玉ねぎ
ニンニク
ハーブ類(セロリ・ういきょう・コリアンダーなど)
パン粉
塩こしょう

1.キャベツ以外の上記の材料をハンバーグを作る要領でよくこね、キャベツにくるめるように小さくまとめる。
2.さっと茹でたキャベツの中に形よくつつむみ、鍋の中に並べる。
3.鍋に月桂樹の葉と水を入れて、お米が柔らかくなるまで煮る。
4.別のフライパンに玉ねぎを別にみじん切りにし炒め、トマトと塩こしょうして、少々の水を入れて煮込む。
5.3.をお皿にならべ、4をソースにして飾ったら、出来上がり。


普通のロールキャベツに飽きてしまった人にオススメ。ハーブのエキゾチックな香りがロールキャベツとはまた違った肉とキャベツのハーモニーを奏でてくれる。


3.ダルマー(塩漬けのブドウの葉で巻いたもの)

・材料

塩漬けのブドウの葉
牛・豚のミンチ
お米
玉ねぎ
ニンニク
ハーブ類(セロリ・ういきょう・コリアンダーなど)
パン粉
塩こしょう

1.中身のお肉はガルプツィと同じように作る。
2.塩漬けにしたブドウの葉を取り出し、ロールキャベツよりちいさめにお肉をまとめる。
3.ブドウの葉に可愛くくるむ。
4.サワークリームと微塵切りにしたニンニクを混ぜておく。
5.3をきれいにお皿に盛り、4をかけて召し上がれ。


ダルマーはシルクロードを思いながら、食べるのがいい。あの唐草模様やカンカンに照り付ける太陽の恵みをありがたく受け取りながら、一口サイズのダルマーを押し頂く。これに中央アジアのプロフなんかがあれば、もうシルクロードになど行かなくても、お口のなかと頭の中は埃っぽいあの辺りに飛んでいる。でも、シルクロードはまだまだ長く果てしない。
アルメニアは先っぽのほうだ。

またまた、いつかこの旅を続けなければなるまい。
 
 

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