1999年3月2日(火)

我が夫の頭は実に、精巧にできている。経済学者も顔負けの計算をやってのけてしまう。

事の始まりは隣りのアミールが、新しいスタイルのボルガを買いたいと本気で言い出してからである。
ヘンヘンも新ボルガが、欲しい。


だって、ロシアのボルガは、ベンツクラスの大きさで左ハンドル。排気量は2000以上。
後ろ座席に3人乗っても、らくちんである。
まあ、日本で言えば、クラウンかな。



だから、大きくってかっこいい・・。ロシア一番の車なのだ。ボディは世界を席捲している丸型のつもりだけど、そこまでは至ってない半丸型。
ボルガの後ろには’丸文字’でВОЛГАと、書かれている。

常々、日本に連れて帰りたい・・と、つぶやくように言っていた。




それが、今日、実に本日、彼はアミールから、その新ボルガが、3500ドルな〜り。と、聞いて来たのだ。

アミールは95年型中古のボルガを3000ドルで売りに出して500ドルを足して、新しいのをどうしても買いたい!!と、言った。

「なに?!」

ヘンヘンの頭に閃光のように輝けるものが走った。



そうだ。うちのマドンナを1000ドルで売って、3500ドルで新しいボルガを買い、帰る時に2500ドルで売って帰れば、結局、それはただになる!!
どうしても新しいボディの奴に乗りたい!!


「ドゥニャン、どう思う?これって不思議でしょう?ボルガは結局、ただなんだよ。新しい車だよ。もうマドンナで苦労をすることもない!!その上、大きくってカッコイイんだ。」


「はあ。」


何を言い出し、何を実行してしまうかわからない我が夫。



今、ただのボルガを買うか買わないか思案中である。



(モチロン、ドゥニャンはそんな無駄遣いは一切ゆるさないつもりであ〜る。)

だからタダだっていってるでしょ!>へんへんより

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