昨日、上の娘の誕生会を遅まきながらやった。
7人のかしましい娘たちが我が家に集った。
3キロもの鶏のから揚げ、4枚のピッツァ。750グラムのマカロニを茹でたサラダ。5袋のビスケット、りんごにオレンジ、キゥイ・フルーツそして2リットル入りのコカ・コーラやファンタが3本、1リットル入りのジュース2本。
食べるは食べるは。凄い。
かしましくピーチク・パーチクさえずりながら、瞬く間に以上の食べ物がなくなっていく。
これは、もう食べきれないだろうと、思っていたのだが、甘かった。
年ごろにして12・3才。
まずは下の娘のジェニーちゃん人形を取り合いする(一悶着ある)。どの洋服にするか、どの人形を自分のペットにするか。
櫛はどこだ、リボンはどうだ・・・。
こっちの部屋では、さやあてゲームの問題を作っている。さあ、お隣りの部屋で人形遊びをしている子達がやってきたら、
「今は駄目!!問題は秘密にして、シークレットなのだから、アンタたちはあっちでおとなしく遊んでて!」
「ただ、お人形を見せたかっただけですよぉ。別にアンタたちがなんで遊んでいようが、関係ないんだもン。そんなら、見せてあげないですよぉ・・っだ!!」
「いいんだよぉ。そんなの見なくっても!だって、大切なお仕事をしてるんですからね!!」
「いいわよ。こんなに素敵なお人形さんを見たくないって言うんなら!!」
「あとで、行くから!!お願いだから、あっちへ行って!!」
と、まあ、こんな具合に、悶着だらけ。
で、一段落したと思ったら、ベッドの置いてある6畳ほどの小さな部屋に、うちの娘ふくめて全員集合。お店やさんごっこ。
だけど、その店屋さんが面白い。
ロシア国民性を如実に表わしている。売り子になった子は、突然、偉そうに面倒くさそうに豹変する。
肩をいからせ、斜めに座って、商品を放り投げる。
目が鋭くなり、急に寡黙になる。
売ってやってんだぞ、テメエってな、べらんめえ調に見えた。
買いにきた子どもたちは、それを見て見ぬふり。或いは当たり前のように、おとなしく偉そうに言われてしたがっている。
時々、レジが壊れてしまうなんて細かいこともやっている。お客様がいても、売り子とレジの二人組みは、急に立ち上がり、
「今、休み時間なの。」
かぁ〜〜〜!!。そう、これぞ、ロシアにおけるお店やさん。
かと思うと、モノポリーというちょっと人生ゲームに似たゲームを始めるが、なかなか一巡しない。人数の関係かと、おもいきや。自分がソンをすると、思うとゴネル。なんとか言い訳して、理屈をならべて、お金をなるべく払わないようにガンバル。
ゲームって、そのルールに従ってこそ、遊びが成り立つと思うんだけど・・な。
上の娘のクラスで一番おとなしく、優等生のダーシャにしたって、向かい風が吹いて来たなって、思うと、ごちゃごちゃ御託を並べている。それが、うちの娘たち以外、全員でやるもんだから、なかなか進まないし、ゴールしない。果ては、破産した子もいるのに、それを認めない!!
ゲームにならないじゃぁないか!!これってゲームなわけ?!
てな、具合だものだから、まるで大人の警察やビジネスでの駆け引きに似たところもあって・・・。いやあ、ロシアの子どもたちはこの頃から、交渉術に長けていくんだぁ、と、感慨もひとしきり。
さて、全く別のことなんだけど、すっごく感心したことがある。
実は例のハナシなんだけど、
彼女たちは午後2時から8時まで遊んでいたわけだから、
行きたくもなる。
人数が人数だから、きっと使う回数も多いでしょう。
で、もし、うまく使えなかったら、スワっとばかりにドゥニャンが後始末(つまりタンクに水をうまく溜めに行く)しに行かなくてはならないと、台所で待っていた。
ところが、お嬢さんたちは最初のうちはなかなか来ない。
なぜかって?!モチロン、乙女心の羞恥心。
(もしも、台所にいるドゥニャンやヘンヘンに音を聞かれたら、どうしましょ・・)それに一応、娘のパパは男性だし・・・。
イヤ、ハズカシ・・・。
確かにうちのは台所の隣りに位置している。
だから、娘が「ねえ、台所のドア閉めてもいい??みんな、恥ずかしくって、行けないんだって・・・。」
って、言いにきた。
そして・・・。閉めたら、スタコラサッサ、来る来る。お嬢さんたちが・・・。
ところが!!驚いたことに、誰一人、ズポンっとつまみを引きぬききってしまうようなヘマはやらないのである。
うまく水流を調節して、流すものは流しておとなしく、お遊びにまた、興じていらっしゃる。
一回も、誰も!!失敗しないんですよ。ロシアの子どもたちは・・・。
いやあ、立派。感心感心。
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