電話&Fax:078-252-8337 住所:神戸市中央区山本通2-14-18
営業時間:11:45〜14:00 17:30〜21:00(オーダーストップ)
水曜定休 (祝日の場合は翌日)
三宮から北野方面へ。北野坂をのぼり、山本通(異人館通り)を左折。約30メートル先にあるローソンを左折してすぐ。
2006年1月28日(ランチ)
北野にある「ジャンムーラン御三家」の一角を占めるお店
食べたもの
アミューズ1◎オマールと鯖のポワレ 生姜クリームソース
前菜1◎ル・フェドラ風サラダ
前菜2◎帆立貝のポワレ アンディーヴ添え
メイン◎本日の肉料理(仔羊)
デザート◎金木犀風味のババロワ ヴァニラのアイスクリーム添え
飲んだもの
Domaine de la Roche Vive 2002/Corbieres
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夜のコースは6699円、9240円、11550円(昼にも注文可)。
ル・フェドラ風サラダはたこ、いか、トリ貝などの魚の幸がいっぱい。きゅうり、にんじん、プチトマトなど野菜もいっぱい。なんだけど、素材の味が前に出てこず、比較的モノトーンのソースが主役となっていたのが残念。
帆立のポワレはスペシャリテなのか、前回(2003年6月)にも出された。焦がしバターとごまのソースが独特で、これはおいしい。ただ、前回よりバターの量が減ったとはいえ、あとで喉にくる。なにより味を優先ということで、一昔前のフランス料理みたい。
メインは仔羊。骨についた「中落ち」の部分をそげ落してみるとミルクっぽい生々しさがあったけれど、全体には火が通りすぎているからか素材の質のせいか、仔羊なのに淡白。
たとえば紅茶を選択したら、その後にミルクかレモンを聞いて欲しいし、水のお代りにあれだけ注意してくれているなら、紅茶のお代りを聞いて欲しい。もちろん、こちらから頼めばいいのだけど、プロ過ぎて、なんとなく言い出しにくい雰囲気がある。つまり「必要なことはお店が考えてすべてしているから、それ以外のことを頼むのは要求のし過ぎ」という空気があった。
当日食べたもののメモをお願いしたら、メニューのコピーをくれた。だけど、ここのメニューはたとえば「本日の肉料理」としか書いていないので、具体的には何かわからない。同じ料理を二度出さないことをポリシーにしているからだろう。
最近の日本のフランス料理店では、メニューの説明をするお店があたりまえになっている。だけど必死に覚えた「料理名」をいうだけで、それだけでは具体的内容がわからないという店も多い。それならかえって説明がない方がいいと感じられる時もある。
だからかこのお店は、できないわけないのに説明はなし。それは、きっと、食べるに際して料理名の説明は必要ないと考えているからであろう。確かに一理ある。だけど、食べに来るお客が求めるものを過少評価しているからのようにも思える。つまり、説明は客にとって猫に小判と考えているのだろう。
このお店のサーヴィスはまぎれもなくプロフェッショナルだし、それなりの対価をとって当然のレヴェルだと思う。だけど再訪意欲はあまり湧かない。
シェフの料理もしかり。以前の個性(「質量ともにガッツリと食べてもらう姿勢」)が中和化されてしまった。経営・経済的理由やお客の反応との相互作用の結果だとは思う。でもおばちゃんグループやブランド好きな若い女性、そして観光客用のお店になりさがって欲しくないと思う。実力があるのだからもったいない。
スタッフ