電話086(221)9877 11:30〜14:00, 18:00〜21:30 月曜休日
住所:岡山市表町1-6-56-101 シンフォニーホールの吹き抜けを南へ出てまっすぐの小道(オランダ通り)へ徒歩0分
2001年2月14日
ちょっとしたお祝いごとで、以前ランチに訪れて好印象だった店に。
◎アミューズ シューにはいったウニとフロマージュブラン
ちょっと固めのシュー。中味も満載で、にんにくのきいたフロマージュブラン。その上に生ウニ。アミューズとしてはヴォリュームがあり、かつ個性の強い素材をそのまま食べさせる一品。ウニはにんにく味に押されぎみ。
◎前菜 鴨とフェンネルのテリーヌ サラダ仕立て
サラダはガラムマサラ、エストラゴンとレッドペッパーでアクセントをつけた赤キャベツ、エンダイヴがベースとなり、そのなかにブーダンノワールとテリーヌがからめてある。テリーヌそのものの味はマイルドながらインパクトがあり、サラダとの相性もよい。
◎とん足いりオニオンスープのグラタン風
スープにとん足をいれ、チーズの乗せて焼いたもの。これははっきりいって失敗作。ファミレスやほか弁並みの濃い味付け。一見おいしそうに見えて、じつは塩胡椒チーズでスープの味を台無しにしているように思えた。
◎ブルータニュ産ひな鳥肉のブレゼ
鳥はしっかり火が通っていながら、パサパサにならず、また皮もこんがりうまい焼き上がり。しいたけ、しめじ、タマネギに加えてニョッキがはいったつけあわせ。でもクリームベースのソースが濃すぎ。素材はよいだけにこれまたもったいない。ソースなしで食べたくなった1品。
◎フロマージュブランのスープとりんごのジュレ
寒い日に冷たいデザート。ジュレの底にはりんごのシャーベットが敷かれており、体の芯まで冷えました。
メモ
お店には5時52分に着き、客席にすでに一人すわっているので入ろうとすると「開店は6時からで、まだ準備ができてません」と断わられ、寒いなか外で時間をつぶす。これは早く着いたこちらが悪いので仕方がないとしよう。
注文の段になり、電話予約とおり3800円のにしようとしたが、その前に内容の説明を聞くと、「ちょっとお待ち下さい」とシェフに尋ねる。すずきとのことで、下の娘が魚アレルギーなので追加料金を払ってもいいので変えて欲しい、と頼むとマダムがでてきて「予約の時に食べられないものがないかどうかお聞きしてますので、次回からは前もって言ってください」と叱られた。「そんなこと聞かれてないどころか、メニューの説明もなされてないのによくそんなこと言えますね」と喉まででかかったが、お祝いの日なので押さえた。「では2人は鳥で、2人は魚をお願いします」「すみません、それはできません。4人同じにしてください。」シェフが一人で19の客席を相手にしているので仕方ない面もあろうけれど、お互い全く知らない二人組みの客が同時刻隣り合わせに来店しても4人同じ注文にしなければならなそうな雰囲気であった。
寒い日に冷たいデザートのみだったのは前述の通り。そのあといきなり4人分のコーヒーが運ばれてくる。「紅茶が欲しかったんですが?」と申し訳なくお願いして替えてもらう。コーヒーか紅茶か尋ねるのは常識ではないらしい。
そしてお勘定。明細はなく、小さな紙切れに17280円と書かれているのみ。3800円のコース×4+グラスワイン(サンジョヴェーゼ)一杯500円×消費税ということをどうして書けないのか。それは合計しても17280円にならないから。どうもサービス料が5%はいっているらしい。メニューの内容を全く知らず、尋ねる度にシェフに聞きに行くような給仕人のサービスにどうしてお金を払わなければならないの?
料理はそこそこ、サービスはファミレス、プライドは高級クラブ、料金請求の作法はぼったくりバーという感じ。
結論:お店が主役。ひたすらお客が店に謝らなければならないレストランでした。
最高気温は32度の暑い日、久々にランチに自転車でふらりと再訪。
お客さんはすべて若い女性で7−8割の入り。繁盛しているようです。
ドアは開けっ放しでもちろん冷房なし。1時半前に行ったが店の外にはメニューを書いたボードがあるのでまだ開店中のはず。
三人いるスタッフ(厨房二人、サーヴィス一人)には声もかけられずしばらく入口で立たされたまま。
ようやくサーヴィスの女性が奥へ席を確認にいくが、すぐもどってきて少々お待ちくださいというのみ。
ちなみに席はいくつもあいていた。
お客さんたちはお互い言葉をかわすこともなく黙々とかしこまって食べるなか、時々ちらりとこちらを見る。
それはあたかも、おらが村に「よそものが侵入してきた」というまなざし。
汗をふきふきたたされたまま、そのような視線に耐えられず、とうとう食べることなく店をあとにした。
オープンキッチンでほんの2メートル先にいるシェフからは言葉をかけられることも、視線をかわすこともなかった。
がんこおやじの店というわけでもないだろうが、お店にスタイルに合わない人にとって、ここはレストランではない(2004年7月)。
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