早解きレポ(by缶入りウーロン茶さん)

●1224年11月[ラム・ロン]

生きるものの姿とてない、無限の荒野。
復活した魔王によってかりそめの命を吹き込まれた亜獣の闊歩する世界である。
朽ちた街の残骸が転々とちらばり、それのみがこの死の荒野にもかつて人がすみ、
繁栄していたことを窺わせる。
重く垂れ込めた雲を二つに割るように、煙が一筋のぼった。
魔王を倒し、世界を解放しようとする一群の人々がついにここまで到達したのだ。
圧倒的な威容をみせる魔王の城の前に20人程の彼らはちっぽけな存在に見える。
だが士気はすこぶる高い。皆、希望に燃えている。その中に一際目立つ1人の少年がいた。

少年の名は[アレク]まだ幼く、10歳そこそこのように見えるが、彼の体にはかつての英雄[ロワ王]の血が流れている。
もっとも、集まった勇士達には、アレクの父親が誰であろうと些細なことにすぎなかった。
[ロワ王]の名に彼らは忠誠を誓っているのではなく、アレクという人物に魅せられてここにいるのだ。
アレクにはこれから行われる戦いが、恐らく最後のものになるであろう予感があった。
ゆっくりと口を開き、今日入った情報を簡潔に伝える。
「魔王がついに姿をあらわしました」
勇士達の間に緊張がはしった。動揺でないのは、アレクが深く彼らの心を掴んでいる証拠だ。

「キャスルロワを離れ、ここに来るまで25年の歳月を要しました。
僕はとても弱い存在です、それでもみんながいたからここまで来られました。
明日で終わりにしましょう、そして胸を張って故郷に帰りましょう」

アレクの言葉は普通、このような時に話されるような聞く者の心を鼓舞するような言葉ではなかった。
ここにいる勇士達には今更そんな言葉は必要ではないからだ。

アレクの言葉に最も古くから彼に従ってきた人間の一人であるシナンが続いた。
このなかでは一番の年嵩である。
「これから呼ぶものは前に出ろ。
キャロル、モナリザ、ポーラ、ロキシー。以上だ。」
4人の女性が進み出た。
魔法の力をもつ戦士キャロル・ポーラ、神の加護をうけ聖なる力に目覚めた賢き者ロキシー、
そして今日単身敵地に忍び込み重要な情報をもたらしたモナリザである。
「以上のものは明日私とともに魔王に挑む事になる、用意をしておくように。
他のものも 形勢次第では戦う事になる、今日はもう休み明日に備えろ。」
言いながらシナンはグラッドの事を考えていた。
グラッドとは彼らの初期のリーダーでアレクに乞われて引退した後に、ロワ城に入りこれまでに解放された国々を統治している。
強い意志をもった男だった。
もう60近い高齢であるが、もしこの場にいたら先頭に立ち魔王に一太刀でも加えたいと願い出ていただろう。
アレクの信頼も厚く、仲間からも慕われていた。
それ以上にシナンはグラッドに特別な思いを抱いていた。
リーダーとされ荒っぽい言葉で仲間に接してはいるが、本来の彼女は優しい人間でこのような役割には向いていないはずなのだ。
だがグラッドへの思いが彼女を背伸びさせ、必要以上に力をいれさせる結果をもたらしていた。
「明日、明日でなにもかもが終わる…」
シナンはひとりつぶやいた。

その夜焚かれた火は、いつもにまして暖かく、死地に赴く勇士たちを力づけているかのようにみえた。
ひとり、まだ起きて見張り役をかってでたのはミットであった。
ミットはここにいる誰とも違い、ただひたすらにアレクの役に立とうとしてきた。
魔王の存在も意に介さない、アレクがここにいるからついてきた。ただそれだけであった。
ミットには両親がいない。
ミットのもつ強い魔法の力は、その力をもたぬ人を恐れさせるのに十分すぎた。
物心ついた時すでに、ミットは祖母と二人で人目をさけるように暮らしていた。
祖母からは両親が亡くなっている、と教えられて育ってきた。
だがミットは本当のことを知っていた。
両親が自分を捨てたということを。
アレクにはじめてあったとき、ミットは自分とアレクを重ねあわせて見ていることに気がついた。
魔王の呪いによって年をとらず、そのために周りに受け入れられずに暮らしてきたアレクは彼女そのものだった。
この少年には自分とは違った道を歩んで欲しい、そう考えたミットは以来アレクの仲間というより、母親になろうとしてきた。
だから今日も魔王を倒す部隊には加わろうとしなかったのだ。
パチパチとはぜる炎をみながら、ミットは今までの事を思い出していた。

今から25年前たった4人でこの旅は始まった。
亜獣に苦しめられる国々を解放するための旅はいつ終わるともしれない苦難の連続であった。
彼らの数が10を超えるようになったのは、その旅立ちから10年が経とうとしている頃だった。
そしてその頃には新たに加わった者の中からミットたちを凌駕する者も出始めた。
中でも目立っていたのがシアン・ヤーボ・モナリザの3人であった。
戦闘は彼女らに任せ、ミット達がマスターとなったのもこの頃である。
1211年に上級職となったシアンら3人の活躍は目覚しく、その7年後には魔王を追ってこの人外境へと踏み込むことも出来るまでになった。

彼女達の活躍があって自分はここにいられる。
そうは思うもののミットの心境は複雑であった。
結局明日の戦いで、自分は必要とされていない。
それをアレクに訴えても彼の戸惑いを誘うだけだろう。
そのことが分かっていながら、じっと沈み込んでいた。
(もし明日・・・もし明日アレク自身も魔王との対決に向かうようなら自分が盾となろう。)
そう決めることで、ミットは自分の迷いを振り切った。


●関係年表

1200年
出陣
1206年
「カーク」進出
1211年1月
「ゲラルース」進出(注1
シアン45 ヤーボ44 モナリザ50 それぞれ上級職へ
1213年6月
「セヴァ」進出
1217年2月
「ウレンガー」進出(注2
1224年3月
「ラム・ロン」侵攻
11月
ボス戦(注3

●マスター

シナンlv1041歳
ミットlv1540歳
マイlv3337歳

●勇士

シアンlv70くのいち40歳(注4
ヤーボlv67魔法戦士38歳
ヴァンlv42火薬士27歳
マイlv52魔法戦士39歳
キャロルlv67魔法戦士34歳
モナリザlv85くのいち35歳
ポーラlv77魔法戦士34歳
ロキシーlv72賢者27歳
エルオーネlv 1僧侶22歳(注5
ヤーボlv21僧侶24歳
レイlv 1戦士23歳
ヤヨイlv 1魔法使い24歳
ドミニクlv 1魔法使い17歳
シガニーlv 1僧侶22歳
クロウlv 1戦士18歳
シオンlv 1戦士16歳

(注1
このころ3頭体制完成、というかこの頃が絶頂期。さくさく進む

(注2
シアン・ヤーボのレベルが止まる。仕方なく他のを鍛える。
2人は訓練所送り。働かざるものくうべからず

(注3
ボス戦くらい花を持たせてやろうとシアンたちも投入。だが
あっさりと負ける。
この日の為に訓練所で痛めつけたのに。まさか攻撃かすりもしないとは。
その後主力投入
光速で倒す。まさに瞬殺
てか
俺にも何が起きたのかわかんね
どうやら3人分の魔法と、1人の攻撃がほぼ同時に処理されたよう。

(注4
この下4人がミットにそそのかされ
犬死をとげた方々。合掌

(注5
ここから下。もはや
働かせようという気すらうかがえない。
ヤーボのみ21なのは、限界レベルも同じかと調べるため。断念しました。


●反省

1217年「ウレンガー」進出の時点で記録が見えてしまったため雑になる。
実に良くない。
それまでリセットしてでも育てていたのに、一人で突破させて良しとしてしまった。
それが無ければ、まだ1年は縮められるはず。
今度はひたすらクリアを狙います。根気がつづけばですが
また、前線に出すための訓練に時間をかけてしまったきらいがある。
「主力さえ育てきれば他は育てる必要が無い」
よくいわれる事だが、つまり前線に出る訓練もする必要がない、ということ。
それで半年は無駄にした。
これからひたすらクリアも狙うつもりだが、その前段階としてこの完全クリアも必要である。どれが使える奴かをそこで見極め、過去に戻ってひたすらクリアを狙う。
このデータでは大幅な記録更新は狙えそうにない。
(どうせレベルアップに同じくらいかかるため)
そんなとこですか・・・
なによりこのゲーム、プレイヤーの強さでクリア短縮が行なわれるのでなく(加えて)
その時々の、引き、動き、そしてバグ
によって左右される部分が大きいのがいい。
誰にでも記録更新のチャンスはあるということ
それが実にいい。
長く遊べるゲームですね。楽しみ楽しみ


編注:「早解きグランプリ」の缶入りウーロン茶さん編です。小説付きの豪華なレポートでした(笑)。
投稿ありがとうございました(^^)。


(2002/09/14更新)このページへのリンクは良心の範囲で自由です→詳しく

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