コミュニケーションという言葉は、ラテン語の Coounis(共通の意)が語源。 つまり、コミュニケートするということは、二人以上の人、または、二つ以上の下位システムの間で何らかの共通性を、確立しようという働きと考えられます。 ですから、二人以上の人、あるいは、二つ以上の下位のシステム間に、出来る限り完全で正確な対象とか出来事について、共有の情報を確立するための、シンボル(言語など)の体系的な使い方をして、情報の受け手に対して期待した行動を起こさせるように、「意図した、シンボルの使用」をコミュニケーションといいます。
このようなコミュニケーションには、
ようするに、伝達→共通性の確立→行動といったプロセスの段階で、問題の生ずることが理解できます。 |
上図は、コミュニケーションの過程を示したものです。 ビジネスの職場においてのコミュニケーションは、「送り手」と「受け手」との間に、情報の共通性を確立することが大事ですが、コミュニケーションは、それだけをめざすものではありません。 受け手は情報の伝達によって、何らかの意志決定と行動が伴うことが最終的な目標と考えます。そのため、伝達されなければならない意味が、受け手に伝わらなければ、期待した行動には不可能になります。仮に、正しく意味が伝わって、情報の共通性が確立されたとしても、その結果として、期待した行動が起こらなければ、コミュニケーションは、役に立たなくなります。
コミュニケーションの過程は、まず送り手に、情報源から伝えたいことが入力されます。送り手は、これを何らかのシンボル(言葉とか表情動作等のシグナル)に変えて受け手に伝達するために出力します。
シンボルに言語を使う場合などには、表現された言葉の意味と、言葉を組み立てる論理的な考えでは、本音と立て前のように表裏の二面性があります。しかも、シンボルは、言葉をデジタル的と表現すると、言葉にならないアナログ的な発声音とか身体の表情や態度など、マルチ的に重畳させて伝達します。
|