1999年4月11日 稲毛「とまとまと」にて
出席者 5名
テーマ 連句実戦
★今回は、稲毛「とまとまと」3周年記念+藤田武古希(秘密)祝賀の巻でした★
順番をうまく回すのがとても難しく、ほとんどの時間そのことを考えてました(笑)。
花の座の全員参加ほか、西王燦さんの歌仙掲示板などいろいろな事例を参考にいたしました。ここに西王さんはじめ折々の連衆の皆様にお礼申し上げます。
1 発句 春 淡雪や紅白の餅食らい終え 藤田夢仙
2 脇句 春 磯には夢をのみこんで海胆 五賀龍閑橋
3 第三 春 春風にそよぎも見せずいがぐりの 大湯山兎
4 四句目 雑 わが愛娘さてもどうする 伊藤八姫
5 五句目 夏・月 寝もやらず梅雨満月を待ちかねて 菅加加
6 折端 夏 爪切りてやる猫夏痩せし 山兎
7 折立 雑 崖沿いに踏み外しそうな散歩道 龍閑橋
8 二句目 秋 芋を盗みに海の底より 加加
9 三句目 秋 ワインの栓きみにあづけて霧に濡る 八姫
10 四句目 秋 穂のかなたなる幽鬼の恋は 夢仙
11 五句目 雑 衣衣の裾の長さも限りなく 加加
12 六句目 雑 アマゾン川を現住所とす 龍閑橋
13 七句目 冬 何としょう雪降る火見櫓では 夢仙
14 八句目 冬 僧形ひとり鮟鱇つつく 八姫
15 九句目 雑 念力でとどめし砂漏の紅き砂 山兎
16 十句目 雑 くびれしままの壜のほそ口 夢仙
17 十一句目 春・花 花車祇園の町をふれ歩く 八姫
18 折端 春 簪にくる初蝶あわれ 龍閑橋
19 折立 春 春の風わがかくしごもリボンつけ 加加
20 二句目 雑 夜ははげしくタンゴを踊る 山兎
21 三句目 雑 戯れにガイア噴きたるマグマとも 八姫
22 四句目 夏 つるつる舌に金玉糖 夢仙
23 五句目 夏 とまらないとまと飛ぶとは稲毛浜 龍閑橋
24 六句目 夏 恋の花火の水に咲きたり 山兎
25 七句目 雑 魔女ランダゆびきりげんまん宇宙得る 加加
26 八句目 雑 八十日で一周しよう 龍閑橋
27 九句目 秋 天涯の灯籠まつりとどかざる 八姫
28 十句目 秋 白露の王の大くしゃみ 夢仙
29 十一句目 秋・月 月に乗るピエロにブレザーコート贈らん 山兎
30 折端 雑 アラビアミルク飲む髭男 加加
31 折立 冬 身毒丸こぼせしゆめの冴ゆるまで 八姫
32 二句目 冬 枯野の果てに母売り急ぐ 山兎
33 三句目 雑 前後指す路上に三角印ある 夢仙
34 四句目 春 暗愚を乗せて朧駕籠行く 加加
35 五句目 春・花
嘘ほろりほろりほださる八重桜 加加
どんなにか花なんだなあ放課後を 龍閑橋
絢爛と地獄ざくらも咲きつくせ 夢仙
千年をこの一覧に初ざくら 山兎
諾いてみつまたの花の坂のぼる 八姫
36 挙句 春 古来稀なる蛙の合唱 龍閑橋
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