'78年に発表された“ザ・ポール”は,
レスポール・シリーズのローコスト・モデルとしてラインナップされていた。
しかし,ボディおよびネック材にはウォルナット,指板材にはエボニーといった
通常ロー・コスト・モデルには使用されることのない高級材をウッド・マテリアルに持った,
コスト・パフォーマンスに優れたモデルである。
ピックアップはカバーを持たないオープン・タイプのハムバッカーが採用されている。
'81年中期には,ザ・ポールのヘッドのブランド・ネームは,焼きごてで彫り込んだようなものとなり,
(通称“レスポール・ファイアブランド”),その後'82年には製造中止となった。
また'80年には姉妹モデルとして,
ボディおよびネック材にマホガニーを使用した“ザ・ポール・デラックス”も発表されており,
こちらは'86年まで製造されている。
ザ・ポールのネックおよびボディに施されている
ツヤ消しクリア・ラッカー・フィニッシュ(通称サテン・フィニッシュ)は,
塗膜の厚さが非常に薄いため,ほかのモデルに比べて外観の痛みの激しいものが多いが,
この'78年モデルは比較的きれいなコンディションである。
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