'78 FENDER STRATOCATER
Olympic White/Maple Lefty SOLD
この'78年製のストラトキャスター・レフト・ハンド・モデルには, 白いプラスティック・パーツが装着されているが(裏側のトレモロ・バック・プレートを除く), この時期は本来,黒パーツがオリジナル・パーツだ(オリジナルの黒パーツも付属)。 フェンダー・ストラトキャスターの仕様変更の歴史を見てみると,'54年の誕生以来, 基本的には白いプラスティック・パーツが使用されてきたが, '75年後期にまずピックガードのみが,黒パーツに仕様変更され, その後は,おおむねピックアップ・カバー,スイッチ・ノブ,トレモロ・アーム・ノブ, コントロール・ノブ,トレモロ・スプリング・カバーという順番で黒パーツへと切り替えられていき, '77年の中頃までには,すべてのプラスティックパーツが黒パーツへと変更されているのである。
77年後期には5ウェイ・スイッチの導入という,サウンド面においての重要な仕様変更も行なわれている。 それまでのストラトで採用され続けてきた3ウェイ・スイッチは, 基本的には各ピックアップの単独使用しか想定していない設計であり, フロントとセンター,センターとリアを並列に接続したミックス・サウンドを出すには, 3段階のポジションの中間の位置(ハーフ・ポジション)に無理に止める方法が一般的だった。 これが“ハーフ・トーン”と呼ぶ由来だが, スイッチのクリックがない位置にレバーを止めるということは,無理がある使用方法だった。 この,ミックス・サウンドのポジションが用意された5ウェイ・スイッチの導入によって, 配線の改造をすることなしに,簡単にミックス・サウンドを得られるようになったというわけだ。
アッシュ・ボディ,メイプル・1ピース・ネック。 なお,'72年前期以降の右用のモデルではトレモロ・ブロックはダイキャスト製だが, 左用モデルの場合には,'72年以降もスチール製セパレート式トレモロ・ブロックが使用され続けている。
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