'82 G&L F-100 II NON-TREMOLO
Black/Ebony Lefty SOLD
ミュージック・マンに似たヘッド形状を特徴としている初期のG&L。 その記念すべきG&L最初のモデル“F-100”は,'80年の中期に発表された。 F-100は,トレモロ・ユニットが装備されているのが一般的だが, このようなトレモロなし仕様も,比較的少量ながら生産されている。 モデル名の最後の“II ”は, ミュージック・マンのギターと同様に指板のアールを意味しており, このII は一般的なフェンダー・ギターと共通の7 1/4インチRであることを意味している。 ちなみに“I ”は緩めの12インチRの指板を持ったモデルとなっている。
ネックは,このようなエボニー指板仕様(ネック本体はメイプル)と, メイプル1ピース仕様が用意されていた。 なお,現在のG&Lのネックは,メイプル材を縦方向に切断してトラスロッドを内蔵させた “バイ・カット”と呼ばれる製法を採用しているが, 初期のG&Lは,フェンダーなどと同様にネック裏側からトラスロッドを挿入しているため, “スカンク・ストライプ”と呼ばれる埋め木が見られる。 また'70年代の多くのフェンダー・ギターもそうだが,この時期のG&Lも, メイプル1ピース・ネックだけでなくローズウッドなどの指板が貼られたネックにも, 背面からトラスロッドが入れる製法を採用している。
F-100は,フィニッシュに応じて異なるボディ材を使用しており, このブラック・フィニッシュなどはマホガニー材, ナチュラル・フィニッシュはアッシュ材となっている。
F-100のピックアップには,マグネットの磁界に工夫の凝らされた “マグネティック・フィールド・デザイン・ハムバッカー”と呼ばれるタイプで, ハムバッキング・ピックアップでありながら高域特性に優れたピックアップだ。
トグル・スイッチはピックアップ切り換え用で, ミニ・スイッチは,上からブライト・スイッチとフェイズ・アウト・スイッチとなっている。 コントロールは,上からマスター・ヴォリューム, フロント・ピックアップ用ハイカット, マスター・ミッドレンジ・コントロールである。 これらスイッチやコントロール類によって, パッシブ・タイプながら変化に富んだサウンドを生み出している。
初期のG&Lギターのレフト・ハンド仕様は,見かける機会の少ない貴重なモデルである。 コンディションも最上級と言える。
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