'72 GUILD S-100 STD. CARVED Natural SOLD

現在はフラット・トップ・ギターのブランドとして有名だが, '60年代に入ってソリッド・ボディ・ギターがミュージック・シーンにおいて定着してくると, ギルドでもソリッド・ボディ・モデルの開発に着手し,'63年に数機種のモデルを発表している。 それらのなかで“S-100”は中級機種に位置するモデルであった。
S-100は,当初ボディ・バックにギター・スタンドを装備したユニークなモデルであったが, '70年にフル・モデル・チェンジが行われ,写真のように ギブソンのSGモデルを参考にしたと思われるボディ・シェイプを持ったモデルとなり, 正式モデル名も“S-100スタンダード”となった。
この'72年モデルのコントロールは,各ピックアップそれぞれのボリューム,トーンで, コントロール横に取り付けられたミニ・スイッチは,リア・ピックアップのフェイズ(位相)切り替えとなっている。 これは,リア・ピックアップの位相をフロントと反対にすることで(フェイズ・アウト), 両ピックアップのミックス時に低域のカットされたようなサウンドを出すためのものだ。 このフェイズ・アウト・サウンドは'70年代に流行したもので, S-100スタンダードでは'72年から標準装備されるようになったスイッチだ。
この'72年モデルは,'72年頃からS-100スタンダードの特別仕様として生産されたもので, ボディにカシの葉や実の彫刻(Carved)が入れられた特徴的なデザインのギターだ。 '77年頃まで細々を生産されたようだ。

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