=== HIKOUKI CLUB ======================================== 736部発行 ======

飛行機ファンのための総合情報マガジン
飛行機倶楽部通信
第10号 (1998/12/8号)

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皆さんこんばんは。「飛行機倶楽部通信」編集長の加藤です。

航空ショーのシーズンも終わり、ふと気が付くともう12月。今年もあっという間
に過ぎていく感じです。
正月休みまであとわずか。いつも忙しさの中で休みの予定を立てる前に休みが来
てしまいます。(^_^;)

それでは、飛行機倶楽部通信(第9号)をお届けします!
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□今回のもくじ

■連載記事
★飛行機開発物語 (三島虎魚)
★空飛ぶかさぢぞう (篠頭典善)
★マレーシアの空を飛ぶ《メルマガ版》 (さとう信弘)
■航空サイト更新速報
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■今週の飛行機倶楽部

★Aerosquare on the Web がオープン!★
只今当該サイト掲載サイトを募集中です(無料です)。読者のみなさんでこれは!
というオンラインショップをご存知の方、ぜひ紹介してください。もちろん自薦
も大歓迎です。

航空ファン御用達仮想商店街「Aerosquare on the Web」
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ホームページ「飛行機倶楽部」
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■連載記事
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★飛行機開発物語 (三島虎魚)

第7回:01号機
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 強度試験用試作機の01号機や02号機は、構造的には飛行試験用の試作機
とまったく同じです。でも、機体構造の試験だけに使うのですから、電子装備
やエンジンなど、機体の強度に寄与しない装備は施されておらず、一見すると
飛行機の抜け殻のようにも見えます。

 昔の強度試験では、試験機を背面状態に支持しておいて、翼の上(すなわち
本来の翼下面)に重りを載せていくという方法がありました。主翼が上向きに
揚力を発生したときの荷重を、重りによって模擬していたわけです。
 最近の強度試験では、機体は試験設備の中で上下正しく支持されるのが普通
で、機体の多くの個所に対して、油圧アクチュエータで負荷が加えられます。
負荷のかけ方も、コンピュータによる事前の解析や油圧装置の制御によって、
かなり実際の状態に近い模擬ができるそうです。

 01号機の機体各部には、たくさんの歪み計が取付けてあり、負荷によって
生じる機体構造の変形などが計測されます。これで取得されたデータにより、
機体の剛性が設計どおりに得られているかどうかも確認されます。
 そして静強度試験で最終的に確認されるのは、運用状態でかけられる荷重に
対して、機体構造が十分な強度を有しているかどうかです。7Gに耐えられる
はずの戦闘機なら、それ以下の荷重では壊れたりしないことを確認します。
 ただし、製造や材料のばらつきによる個体差や、試験方法の不確実性などを
考慮して、静強度試験では制限荷重の1.5倍に耐えることが要求されます。
ですから、11Gまでの強度試験に耐えられれば11÷1.5=7.33Gが保証
され、制限荷重は7.33Gということになるのです。


(つづく)
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★空飛ぶかさぢぞう (篠頭典善)

第7回:どこに行っても3歩で忘れる空母紀行その2
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さてさて、すっかりこの原稿の存在を忘れておりました(^^;とりあえず今、夜中
の12時を回ったところです。明日も当然ながら仕事です(^^;ちょっとあせって
ますので今回は前振り抜きでさっさといきましょう。

えっと(^^;前回どこまで行きましたっけ。そうそう空母のホールドパターンに入
ったところでした。でもってタワーはF-18の着艦に必死でこっちに注意を向けて
る余裕なんてありません。そこに2番目のヘリが入ってきて(実はこの時は合計
3機入る予定だった)またタワーを呼び出したわけです。案の定2番機は長々と
定型フォーマットをしゃべり出して(^^;こりゃまずいなとか思ってるといきなり
タワーが切れて(^^;「いいから黙れ」の一言。教訓、空母が着艦中の時は下手に
関わってはいけない。それはいいんですが、いつまで経っても空母の着艦訓練は
終わらず、って朝一で出ていった飛行機が全部帰ってきてるので当たり前といえ
ば当たり前なんですが(^^;結局デルタで3機ホールドする羽目に。

さあやっとF-18の着艦も終わりました。我々の出番です。いきなりタワーからク
リアランスが来て(^^;こっちのボイスは「ラジャー」だけ。あれだけボイスを練
習していったのは一体何だったんでしょうか(^^それはともかく左舷側にアプロ
ーチして、とりあえず自分に割り当てられたLSE(着艦誘導員)を必死に探しま
す。なにしろ同時に3機だからどれがどれだか(^^;確かうちはアングルド・デッ
キの中央だよなとか思いつつ、一生懸命さがしているとやっと見つかったよ緑の
縞模様のジャケットを着たLSEが。ここで米軍は「どっちが操縦しているのか」
を気にするので(この時までしっかり忘れていた)タワーにRight Seat
Recoveryである旨を通報しつつ計器盤の上に手を乗せて「操縦していない」とい
うことを示します。あとはひたすらLSEの誘導に従いつつ・・・ってまた行数が
来てしまったので(^^;またまた続く。

(つづく)
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★マレーシアの空を飛ぶ《メルマガ版》 (さとう信弘)

第6回:進歩の遅い(!?)飛行機の世界
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前号で、「呉越同舟」(ごえつどうしゅう)と書いて送ったら、「呉越」が文字

けしていました。現在のワープロでは、こうした古い表現はもう受け付けてくれない
のかもしれませね。 電子技術の発展はいまや「日進月歩」というよりは「日進日
歩」 といった方が良いくらいです。われわれの文化までもがこれに振り回されてい
るような気がします。

それに引き替え、飛行機の分野では、意外なことに、進歩の度合いは随分と遅いよ
うに思えます。ボーイング747だって、もう誕生してから20年以上はたつのに、
基本設計は全く設計当初と変わっていませんし、まして軽飛行機となりますと、現在
生産されているセスナやパイパーの機体でも、30年ー40年前のものと基本的には
ほとんど同じです。電子技術の恩恵は、GPSのおかげでナビゲーションがいとも簡
単になったということ位でしょうか。

われわれのクラブのハンガーで、いまパイパー・トライペイサーという古い機体の
帆布の張り替え作業が行われています。 なんとこの飛行機は1950年代の生まれ
です。 古い帆布をはがされて骨だらけになった機体を見ると、まるで構造の教本に
出てくる図面を見ているようです。 つまり基本設計は現在の最新型の飛行機と同じ
なのです。

このトライ・ペイサーという飛行機は、日本でも使われていたことがあり、古い
パイロットにはなじみの機体です。 それまでの尾輪式から現在の前輪式への道を
作った歴史的な飛行機と言われ、また自家用機時代を作ったパイオニア的な飛行機で
もありました。1951年から1960年までの間になんと8000機が生産された
といいます。4人乗りで135−150馬力。 その性能は現在のセスナ172型機
とほとんど同じです。

このパイパー・トライぺーサー、なんでもマレーシアの現存機では一番古い機体
だそうですが、 オーナーはこの飛行機よりも若かそうなフランス人でした。いずれ
帰国することになってもこの飛行機だけは持って帰りたいと言っていました。

記録によると当時の新品の価格が7、295ドルで、現在の市場価格では40、0
00ドルは下らないだろうということです。 日進日歩の技術革新の時代なのに、軽
飛行機の世界だけは、なんとも不思議な世界に思えてきます。

クアラルンプールにて さとう信弘

(つづく)
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■航空サイト更新速報

本コーナーでは、航空ファン必見のホームページをご案内いたします。
どれも情報満載かつ頻繁に更新が行われているサイトばかりです。最新の更新内
容が一目でわかりますので、ぜひチェックしてみてください。

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●Aircraft of Japan
http://www.usiwakamaru.or.jp/~strgzr/index.htm

(ウェブマスターからひとこと)
契約しているプロバイダ吸収合併のため、URLが変更されました。
ブックマークの更新など、よろしくお願いします。

(今回の更新情報)
陸上自衛隊LR-1のページを追加しましたが、写真1枚だけです。
年内には、更なる追加、更新をしたいと思っています。

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●TFW
http://home3.highway.ne.jp/~tkfukuda/

(ウェブマスターからひとこと)
12月は新作ゲームが目白押し。フライトシムでは“Europian Air War”、
“Jane's WWII Fighters”、“F-16 Multirole Fighter”、“MiG-29 Fulcrum”
が発売されます。どれを買おうか悩むところですが思い切って
全部買って見ると各ゲームの特徴が分かって良いかもしれません。


(今回の更新情報)
GAME : “F-22 Total Air War”の紹介。Jane’s F-15とIAFのパッチ情報。

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●広江さんちのホームページ
http://www.netlaputa.ne.jp/~hiroe/

(ウェブマスターからひとこと)
最近のメールで気が付いた話題を・・・。
とある日本人、名も名乗らずに、
『最近削除したXXの画像送って下さい』。
とある外国人、やはり名も名乗らずに、
『私は△△を調べてます。貴方の△△の情報を教えて下さい』。
う〜ん、世界は一つなんだなぁ〜、と妙に感心させられた今週でした。

(今回の更新情報)
@【Disney】
   【INDEXページ】を変更
   【お便りコーナー】を更新
A【GO!NAVY】
   【INDEXページ】の写真を交換
   【C-2/E-2】を追加
   【H-1/H-46/H-53(USMC)】を更新
   【CARRIER AIR WINGS】を更新
   【リンク集(国内編)】を更新
   【Wings98情報】を削除
   【気分転換】を更新

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□編集部からのお知らせ

編集部では、本誌記者を大募集中です。航空間連業界に勤務されたことのある方、
趣味で飛行機に携わっていらっしゃる方、ぜひ御連絡をお願いいたします。

また、航空ファンの方々からのいろいろな情報をお待ちしております。面白い情
報、貴重な情報、ございましたらぜひ御寄稿をお願いいたします。
(ただし防衛秘密、企業秘密の漏洩にはくれぐれも御注意ください)

飛行機倶楽部通信編集部 contents@mti.biglobe.ne.jp
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○電子メールマガジン「飛行機倶楽部通信」1998/12/8 (第2第4火曜発行)
発行元:Dream Contents
発行責任者:加藤和彦, contents@mti.biglobe.ne.jp
編集:飛行機倶楽部編集局

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許可無く転載することを禁じます。
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