=== HIKOUKI CLUB ======================================== 602部発行 ======

飛行機ファンのための総合情報マガジン
飛行機倶楽部通信
第6号 (1998/10/13号)

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皆さんこんばんは。「飛行機倶楽部通信」編集長の加藤です。

9月に火曜日が5回ありましたのですっかりご無沙汰してしまいました。
このところ朝晩ぐっと涼しくなり、いよいよ秋も本番。先日、伊豆のループ橋
のあたりまでツーリングに行ってきたのですが、周辺の山々は早くもうっすらと
色づきはじめていました。2〜3週間もすれば見事な紅葉が楽しめそうです。

それでは、飛行機倶楽部通信(第6号)をお届けします!
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□今回のもくじ

■航空イベント情報
★これが日本の航空戦力だ!空自「航空訓練展示」&百里基地航空祭
■連載記事
★マレーシアの空を飛ぶ《メルマガ版》 (さとう信弘)
★飛行機開発物語 (三島虎魚)
★空飛ぶかさぢぞう (篠頭典善)
★航空整備ひとくちメモ (hammer maneki)
■航空サイト更新速報
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■今週の飛行機倶楽部

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□□□□□□□□□□□□□□□□□□ 航空イベント情報 □□□□□□
□ 航空自衛隊「航空訓練展示」 & 百里基地航空祭                □
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★航空訓練展示
空自「航空訓練展示」は例年百里基地で行われる招待者向けのイベント。
現在の日本の航空戦力を内外にアピールするためのものなので、各国駐在武官
や政府関係者も多数招待されて行われる。今年は抽選で一般見学者7000名が招待
される(今年の募集は締切られました)。
当日は空自の保有するほぼ全機種が展示されるほか、スクランブル発進や帰還し
た戦闘機に再度燃料補給や爆装を施して再発進させる訓練、低空で侵入してくる
戦闘機に対する対空射撃訓練など、空自の訓練の成果をバッチリ見学出来る。

以下に航空幕僚監部広報室発表の日程を掲載します。

▽日  時:10月24日(土)午前11時〜午後2時
なお、開門は午前9時とさせていただきます。
▽場  所:航空自衛隊 百里基地(茨城県東茨城郡小川町)
▽内  容:飛行展示、地上展示、音楽演奏                   
▽交通手段:交通渋滞が予想されますので、JR常磐線石岡駅下車の後、民間の
臨時直通バス(有料)でご来場下さい。
     *マイカーでのご来場は駐車場がございませんので固くお断り致します。

★百里基地航空祭
航空自衛隊百里基地
主な部隊:第7航空団、第12移動警戒隊、偵察航空隊、百里救難隊

航空訓練展示の翌日は航空祭が行われます(もちろんこの日は一般の方も自由に
基地内に入れます)。
百里基地はF-15の戦闘航空団である7空団(第204飛行隊&第305飛行隊)と
空自唯一の偵察航空部隊、第501飛行隊を擁する航空基地。第501飛行隊は
ファントムの機首のバルカン砲を取り払い各種カメラを搭載したRF-4E(非武装)
と、F-4EJの(バルカン砲も残したまま)翼下に戦術偵察ポッドを搭載する
RF-4EJ(武装有り)の両機種を運用している。
偵空隊のファントムの派手なデモ飛行は必見!

開催日:10月25日(日)、8月30日(日)9:00-15:00
所在地:茨城県東茨城郡小川町大字百里170
TEL:0299-52-1331
交通手段は航空訓練展示の欄をご覧ください

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■連載記事
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★飛行機開発物語 (三島虎魚)

第4回:各種の試験
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 前回は、設計の中間段階で、モックアップが製作されることを述べました。
モックアップは、主にコクピットからの視界や操作性など、人間の関わる部分
について確認するものです。
 しかし、設計の正しさを確認するためには、各種システムが正しく機能する
ことも必要です。そのために、開発プロジェクトの中では、さまざまな試験が
行われます。
 今回は、そうした試験のうちから、代表的なものを紹介したいと思います。

 現代の航空機の多くは、操縦系統などに、油圧システムを採用しています。
このシステムの機能を確認するためには、システムを構成するポンプや配管、
舵を動かすアクチュエータなどが、実機同様に組みたてられます。
 これを操縦系統テスト・リグなどといいますが、一見したところは飛行機の
でき損ないのようにも見えるため「アイアン・バード」などとも呼ばれます。
このアイアン・バードを使って、操縦系統が正しく設計されていることが確認
できるわけです。

 また、電子・電気系統の試験も、今日の航空機では欠かせません。とりわけ
戦闘機などは、レーダーや電子戦装置も搭載しますので、システム全体として
の確認が必須となります。
 そのため、電子機器が集中する機首の部分とコクピットについて、実機同様
の試験装置を作り、テストを行います。これは、ダイナミック・モックアップ
などと呼ばれるものです。

 このように、飛行機は形を現す前に、各種の試験をクリアしているのです。

(つづく)
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★マレーシアの空を飛ぶ《メルマガ版》 (さとう信弘)

第3回:マレーシアの飛行料金が安いわけ
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マレーシアの飛行クラブの料金が安いことは、前2回の連載でもお伝えしました。
でもどうして安くできるのか? むろん、われわれ外国人にとっては、アジアの通貨
危機で現地通貨リンギットの価値が下がったことも大きな原因です。 しかし、飛行
料金を安くおさえていられるのは、クラブの運営にそれなりの知恵をはたらかせてい
るからです。

ある日クラブに行ったら、見慣れれているセスナ機の様子が、なにやらちょっとお
かしいのです。 よく見たら、飛行機のナンバーが9M−TOP(タンゴ・オスカー
・パパ)となっています。たしか前日まで、9M−PKS(キロ・パパ・シエラ)
だったはずです。そのうえ尾翼には、TOPと書いた見慣れないマークがついていま
す。
クラブで聞いたらこういうことでした。つまり、クラブはセスナ機を一旦トップ・
グループという大手の電気会社に売却しました。 トップ・グループでは名義変更と
ともに、この飛行機のナンバーをTOPに変えました。つまり自社の広告塔とした訳
です。その上で、この飛行機をクラブにリースしました。リース料は無料です。ただ
し名目的には3年間に220時間はトップ・グループが使っても良いことになってい
ます。そして3年後には、クラブが1リンギット(日本円で38円)で買い戻すとい
う契約になっています。なんとも不可解な契約ですが、トップ・グループ側にとって
は、宣伝費と考えれば、大した出費ではないはずです。むろんクラブは減価償却など
考える必要もなく、ただ整備費を負担するだけでセスナを使えるのですから大もうけ
です。

ちなみにクラブには現在セスナ172が2機、パイパー・ウォリアーが1機、そし
て近くもう1機のセスナとイーグルという新鋭機が加わる予定です。でもすべての飛
行機が、こうした契約で借りているもので、クラブの所有機というのはありません。
飛行料金の安さの秘密、以上の話はほんの一例で、まだまだいろいろあります
が、マレーシアの人たちの知恵もなかなかのものです。 いずれまたお伝えしましょ
う。

クアラルンプールにて さとう信弘
(つづく)
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★空飛ぶかさぢぞう (篠頭典善)

第4回:事故にまつわるエトセトラ
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さて、またも事故がおきてしまいました。今度は有視界飛行中の小型飛行機とい
うことですが、免許取得当時注目を集めた数少ない女性パイロットだったと言う
こともあって割と大きなニュース扱いになってました。マーフィーの法則じゃな
いですが、航空機事故は続けて起こるというジンクスと言うか経験則があったり
しまして、今回もその例外ではなかったと言うことでしょうか。(とか書いてい
たら今度は三沢のF-4戦闘機が落ちたとか・・・いったいどうなってるんだ)他
にも事故が起こりやすい季節とか、割とオカルトめいているようで説得力のある
ジンクスと言うのは結構あるわけで、もちろん安全担当もそういった視点で安全
教育とかをして事故の絶無をはかっていくわけです。

ところがそれでも事故は起こるわけです。では事故はなぜ起こるのか。人的要因
とか物的要因、環境要因、さらに人的要因の中にも管理上の要因とか訓練上の要
因とかいろいろあるんですが、一番大きな要因はやはり人的要因であったりしま
す。そりゃ人間だからミスもするし勘違いもします。ただそれで簡単に事故にな
っちゃ困るので(^^;例えば副操縦士をつけるとかパイロットをアシストする機能
や勘違いを防ぐレイアウトをする、などいろいろな工夫が昔からされてきている
わけです。むしろ問題があるのは管理上の要因でして、とにかく最近では経費削
減のおりパイロットや整備員の数がどこも減らされてきているわけで、そんな中
で過密スケジュールで飛ばされるパイロットの心労は察するに余りあります。今
後不況の進行とともにますます事故が増えて行きそうな気もします。

ところがこの人的要因が主因とされた事故の全てが必ずしもそうとは限らないの
です。世の中には機体が全壊したりして原因を究明できない事故が多いのです
が、そうなってしまうと、いろいろな思惑もあったりして(「エアバスA320はな
ぜ落ちたか」という本は必読)こういう場合はパイロットの過誤で片付けられて
しまいがちなんです。死人に口なしと言うわけじゃないでしょうが。

(つづく)
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★航空整備ひとくちメモ (hammer maneki)

第3回: 航空機の過給機と車の違い。
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みなさん、意外と混乱しているので、今回は過給機の話です。
ターボって聞いて、車の事を少しでも知ってる方は、「馬力を上げる」って思い
ますよね。
これは車では当たりですが、飛行機にはあてはまりません。
飛行機の場合は、馬力を保つです。
(どの高度でも、いつでも同じ性能を出すことが可能になります。これは、一度
空を飛んでみて初めて分かる事ですが、大変重要な事でヒューマンエラーの発生
が減ります。)

しかし、基本の機構&機器は殆ど同じです。そう、付いてるものはだいたい同じ
なんですが、絶対的に違うのはウエストゲートの働きです。
(どれだけタービンを回すかを、決めるバルブだと思って下さい。)

車の場合は、通常は全閉。流入空気の圧力が最大値を超えたらウエストゲートが
開きます。(開かないと、ピストンが「こんにちは」って壁を突き破って来る
からね。)
しかし、飛行機の場合、通常は全開。
流入空気が高度により薄くなるので、それに合わせて徐々に閉めたり、開けたり
します。ここが最大の違いです。

上記のように、航空機の過給機は流入空気を増す為使用してません。
ただ地上と同じだけの流入量を保つだけなので、馬力を上げるとはいえないわけ
なんです。

参考:
空気の濃度は、高度&温度が上がるの比例して下がる。
圧力が上がれば、密度も上がる。
湿度が少ないほど、密度は上がる。

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■航空サイト更新速報

本コーナーでは、航空ファン必見のホームページをご案内いたします。
どれも情報満載かつ頻繁に更新が行われているサイトばかりです。最新の更新内
容が一目でわかりますので、ぜひチェックしてみてください。

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●HIDE's
http://www.din.or.jp/~hidemasa/

(ウェブマスターからひとこと)
エアショー・シーズンもあと少し、AIRockのショーも4回を残すのみとなりま
した。

(今回の更新情報)
最新アップデートは10月10日です。
ロック岩崎氏から今後のショー開催予定について、追加情報を頂きました。
あと、よんまる氏のHPをリンクに加えました。
多忙のため、なかなか満足にアップデートできず、申し訳ありません。

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●TFW
http://home3.highway.ne.jp/~tkfukuda/

(ウェブマスターからひとこと)
久しぶりの新作フライトシム“Jane's Israeli Air Force”が発売されました。
インターネット上でも快適に多人数プレイが可能なので当サイトでも
連日4,5人ほどが集まっては共に6日間戦争を戦っています。


(今回の更新情報)
GALLERY : VIDEO更新。
GAME : “Jane's Israeli Air Force”を新設。
MODEL : MUSEUM更新。

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●広江さんちのホームページ
http://www.netlaputa.ne.jp/~hiroe/

(ウェブマスターからひとこと)
9月30日にKITTY HAWKが出港し、その後のCQも終わり
約1ケ月半ぶりに静かになった厚木基地です。
KITTYの戻ってくる11月中旬までは、岩国からの海兵隊の外来を
待つしかないようです。
昔、厚木住人の誰かが言いました。
『釣りと同じで、釣れるか釣れないかは、その日の運次第』ってね。

(今回の更新情報)
【広江さんち】を更新
【A-4 SKYHAWK】と【F-8 CRUSADER】に写真を追加
【CVW-15/USS CORAL SEA】を追加
【CARRIER AIR WINGS】を更新
【SPOTTING REPORTS】を追加
【厚木NEWS!】を更新
【Wings98情報】を更新
【Reception on Sep.27】を追加
【海上自衛隊】を更新

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□編集部からのお知らせ

編集部では、本誌記者を大募集中です。航空間連業界に勤務されたことのある方、
趣味で飛行機に携わっていらっしゃる方、ぜひ御連絡をお願いいたします。

また、航空ファンの方々からのいろいろな情報をお待ちしております。面白い情
報、貴重な情報、ございましたらぜひ御寄稿をお願いいたします。
(ただし防衛秘密、企業秘密の漏洩にはくれぐれも御注意ください)

飛行機倶楽部通信編集部 contents@mti.biglobe.ne.jp
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○電子メールマガジン「飛行機倶楽部通信」1998/10/13 (第2第4火曜発行)
発行元:Dream Contents
発行責任者:加藤和彦, contents@mti.biglobe.ne.jp
編集:飛行機倶楽部編集局

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許可無く転載することを禁じます。
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