二章
GHOST RIDER
GM:知力判定に成功しましたね。車の調子がおかしいです。ガソリンはまだ残っています。
飛丸:う‥‥
向島教授:プスン、プスン‥‥
鏡:まきびし‥‥? 環境テロリスト(笑)?
飛丸:やべえ、ヘッドライトをちゃんと点けなきゃ!
GM:グリーンピース、武装環境テロリスト! とか。(←注:全然分かっていない)車から降りて調べますか?
鏡:そうするか‥‥あー、でも降りると襲ってくるんだ。
飛丸:灯りの側にいれば大丈夫だよ。
(↑三人が言っているのはビデオシリーズ『The X-Files』ファースト・シーズンの『闇』という話の事なのだ!)
GM:じゃあ降りてエンジンを開けて調べる訳ですね。
飛丸:エンジンは開きません。ボンネットを開けて調べます。
GM:ああそうでした。すいません。えー、バッテリーが上がってますね。
向島教授:『運行前点検』なんてしたことないもんなぁ。
GM:覗きこんでない人はここで視覚判定をして下さい。知力に、「鋭敏視覚」があれば足して判定します。
鏡:[闇視]があるから夜でも大丈夫よ。
九十九鏡の人間を超えた鋭い視覚が、背後から近づいてくる一台のバイクを捉えた。
乗っているのは上から下まで黒づくめのライダースーツに身を包んだ男だった。立ち往生している彼らに気付き、男もバイクを車の脇に止めた。黒のフルフェイスで顔立ちは分からない。
鏡:[透視]で中身を視る。あ、オーラを見れば分かるか。普通の人かどうか確かめます。
GM:オーラ見るのぉ? [オーラ視覚]ね‥‥。
飛丸:ヘー、そんなのもあるのか。♪見せてやるんだオーラパワー、戦う君は美しい‥‥
鏡:マスクマンですか。
飛丸:あれ長官が空中浮遊してるんだよな(笑)。
(↑注:当時はどうしても話がそっちに行ってしまう頃でした)
GM:これは‥‥妖力だから判定はいらないんだろうなぁ‥‥見られたほうは抵抗できると書いてないからなぁ‥‥相手は妖怪です。
鏡:「あ、妖怪だ妖怪だ、」とぼそっと言う。
GM:「どうかしたんですか?」
飛丸:いやー、バッテリーが上がっちゃったんですよ。
GM:「ああ、それならこっちのバイクから‥‥」
飛丸:すいませんねぇ。コード二本ありますから。
GM:それではそうやって、無事直りました。
飛丸:キーを回すと‥‥ヴォン、ブルブルブル‥‥
向島教授:おお。よかった。
鏡:私は警戒して見てるぞ。
飛丸:ところであなたは?
GM:「はあ、ただの通りすがりの者ですが。ところでこの先の辺鄙な村に行かれるのですか?」
飛丸:ええ、旅行みたいな‥‥もんです。
鏡:ちょっと‥‥ちょっと‥‥知り合いに‥‥ああ、旅行の方がいいか。
飛丸:ああ! 口籠ってしまったぞ(笑)!
向島教授:いやー、旅行ッスよ旅行。と言って肩を叩きます(笑)。
GM:いきなり? 誰の?
飛丸:この処刑ライダーの? 始まったよ‥‥(笑)。
向島教授:いや、仲間の肩を叩きます。
GM:じゃあ「いや何もない所ですが、のんびり骨休めするならいい所ですよ。じゃあ」といってバイクに乗ります。
鏡:静かな所でゆっくりするのがよいのですよ、と言っておきます。
GM:彼は走り去って行きました。
向島教授:あ、ナンバーを確認しよう。
GM:じゃあやって下さい。そうねえ、かなり小さいものだから‥‥。
鏡:はーい。じゃあ[望遠視力]を使います。5レベルだから望遠32倍!
向島教授:出たー、サイバーアイ!
●妖力には「1レベル毎にCP何点」と効果の度合いが定まっているものもあるんだ。鏡さんのは[望遠視力]5レベル。1レベル毎に2倍だから‥‥遠くの物体が32倍で見える。妖力を一点集中したキャラを作ると、もっとスゴいヤツも作れるよ。まぁウケ狙いでキャラを造っても、カッコ悪いけどな。
GM:‥‥3845というナンバーですが。
向島教授:何ナンバー? 他府県とか。市とか。
GM:「岐阜」です。
向島教授:岐阜かー。地元だ。やべー、“じもっちー”だ(爆笑)!
(↑注:向島教授のプレイヤーは、普段は愛車バリオスを駆るばりばりの習志野ライダーだったのだ!)
飛丸:バイクの種類とかは分からなかったわけ?
鏡:そうそう。大まかでいいから。
GM:そうねえ‥‥リッターマシンですよ。
飛丸&向島教授:な、なに〜っ! 生意気に!
飛丸:何だ? ZZRとか‥‥ハーレーとかまでいったらやだな。
向島教授:車じゃ追いつけない〜。カウルとかはついてなかったんですか?
GM:(バイクに詳しくないので困っている)その辺にしといて下さい〜(笑)。という訳でバイクは行ってしまいました。
向島教授:パッシングしよう(笑)。
GM:で、真夜中ですね。村につきます。
飛丸:おお。ここが平間村か。
鏡:とりあえず神社に行って美鈴さんという人に会おう。
GM:もう夜の十一〜十二時なんで出歩く人はいませんね。あなた方が普段見慣れている電信柱や自動販売機もまったくありません。
向島教授:怖いっスよ〜。(←ホントに妖怪か?) なんつって。道路は?
GM:舗装されてません。
飛丸&向島教授:なに〜! 林道か!
GM:入口迄は大丈夫ですけどね。
飛丸:うちの車じゃちょっとマズイんだよな‥‥。
GM:神社までは道を少し登ってですね。灯りがついているでかい建物も一つだけあります。
飛丸:向島先生。僕たち乗せてってくださいよ。
向島教授:え?
飛丸:いやだから二人を担いで韋駄天でピューッと‥‥。
向島教授:いやー、体力が10しかないから無理ッスよ(笑)。
飛丸:鏡さんも10か。僕だけ‥‥25もあるぞ。
●ガープスで普通の人間の体力の平均値は10。それ以上伸ばすにはCPが必要だ。伸ばせば伸ばすほど莫大なCPが必要になってくるけど、オレたち妖怪は体力を伸ばすときは[追加体力]で少なくて済むんだ。
体力20で重量上げオリンピック選手並みだから‥‥超人レベルの飛丸先生はどうやって普段隠してるんだろうな(笑)?
もっとも、妖怪たちの能力値はみんなかなり高くなる。この三人もみんな敏捷力は体操選手並み、知力は天才レベル。
こんな豪快さも、CP総計の多い『ガープス・妖魔夜行』の面白いところだな。かくいうオレも、翼ある蛇に変身した後は体力26、敏捷力14、生命力60だぞ。
飛丸:首から上が体力25で下は10だったら‥‥すごくイヤだな(笑)。
RI-Foundation > 妖魔夜行 > リプレイ 玉静 > 二章