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シチリアの殖民
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概要 ■内容物 ■ゲームの流れ ■FAQ ■おまけ
概要
「シチリアの殖民」は、「投票」による独自の行動決定システムで濃密なプレイが楽しめる、本格ボードゲームです。

プレイヤーは議員となり、未開の地「シチリア」を開拓します。
都市を建設したり、特殊建造物を建設するなどの行動はすべて「投票」によって決定されます。
あるときは法案を提示する「立候補者」になり、あるときは法案を選択する「有権者」になり、政治活動を行います。立候補者になったときは、有権者のニーズをよく理解して、ふさわしい内容を提案することが必要です。

内容物
■メインボード


■サブボード


■お金


■法案カード


■特権カード


■特殊建物コマ


■開拓小屋コマ


■投票チップ


その他、■都市タイル ■資産ボード ■投票スリーブ ■得点コマ

ゲームの流れ
「シチリアの殖民」は、特徴的な「投票システム」を駆使しつつ、「開拓」や「永住」などでより多くの勝利点を得ることが目的のゲームです。


■投票システム

○このゲームでは、すべての行動は11種類の法案カードに従って行います。




○行動を決定するために、毎ラウンド「選挙」が行われます。スタートプレイヤーから順に、今回の選挙で「立候補者(CANDIDATE)」になるか「有権者(VOTER)」になるかを選択します。




○全員の立場が決定したら、立候補者は有権者に選んでもらえそうな法案カードを手札から1枚選び、裏向きで提出します。提出された法案カードはよくシャッフルし、誰がどの法案を出したか分からないようにします。




○シャッフルした後、法案カードを表向きにし、有権者がその中で行いたい法案を1枚選び投票チップを置きます。これが「投票」です。




○「投票」の結果、自分が出した法案カードに1枚でも投票チップが置かれていれば、その立候補者は「当選」となります(「投票スリーブ」により、誰がどの法案を出したか後で分かるようになっています)。
○当選した立候補者は、銀行からお金を受け取るか、特別なアクションを行うことができます。さらに、自分が出した法案に置かれた投票チップも獲得することができます。




○その後、有権者はプレイ順に従って自分が選んだ法案の行動を行います。こうした行動にはお金が必要なので、時折立候補者となってお金を稼ぐ必要があります。



■勝利点の獲得方法:「開拓」

勝利点獲得方法は様々ですが、もっとも大きな比重を占めるのは、「開拓」により都市を建設することで得られる勝利点です。


○まず、「入植」のアクションを選択し、手持ちの開拓小屋をボードに配置します(様々な配置制限があります)。




○その後、「開拓」のアクションを選択し、配置した自分の開拓小屋を1〜4個取り除きます。これにより、取り除いた個数に応じて勝利点を得ることができます。○当然、一度に多く取り除いた方が勝利点を多く獲得できるため、なるべく同じ土地にまとめて小屋を置くことが重要です。




○開拓を行ったら、その地域にある「都市建設予定地コマ」が置かれているマスに、都市タイルを置きます。このようにして、開拓を行うたびに都市が拡大し、その地域が発展していくことになるのです。
○開拓を行ったプレイヤーは、次の「建設予定地」を決めることができます。他のプレイヤーの小屋があるマスを予定地にすることもできます。この場合、次に開拓が起こると青の小屋があるマスに都市タイルが置かれることになり、青の小屋は立ち退きさせられてしまいます。




○自分が置いた都市タイルの上には、後に「建設」アクションを選ぶことで3種類の特殊建物を建設することができます。都市タイルの持つ重要な機能です。



■勝利点の獲得方法:「永住」

勝利点の獲得方法として、「開拓」に次いで重要なのは「永住」です。ゲーム終了時に、都市タイルに隣接した場所に小屋がある場合、「永住ボーナス」を獲得できます。


○永住ボーナスは、その地域にある都市タイルの枚数分だけ与えられます。より発展した地域に永住すると、多くの勝利点を得られるということです。同じ地域に2個以上小屋があってももらえる永住ボーナスは倍増しないので、ゲーム終盤は小屋を1地域に固めずに、満遍なく配置することが重要です。
○都市タイルに隣接したマスは建設予定地になる可能性があるため、立ち退きさせられやすいというリスクを伴います。



■その他の要素

○より多くの有権者から支持を得ることで獲得できる「投票ボーナス」
○資金調達を助けたり、入植をしやすくなる3種の特殊建物
○特別な行動を行える5種類の「特権カード」
○4人プレイ時の特殊ルール「ダミー立候補者」


FAQ
エラッタ
マニュアル別紙『法案カードの内容』2ページ
『開拓の続き』都市の建設手順(例C)

【誤】3.「建設予定地コマ」を、その地域の中で「都市タイル」に隣接した好きなマスに置きます。開拓小屋コマがあるマスには置けますが、すでに都市タイルが置かれているマスには置けます。

【正】3.「建設予定地コマ」を、その地域の中で「都市タイル」に隣接した好きなマスに置きます。開拓小屋コマがあるマスには置けますが、すでに都市タイルが置かれているマスには置けません。

【解説】開拓行動を行ったときに移動させる「建設予定地コマ」は、「都市タイルが置かれていないマス」に置きます。そのマスに「開拓小屋コマ」があっても置くことができます。


Q.ゲームを左右する「法案カード」はどのように配られるのでしょうか?
A.法案カードは、各プレイヤーに均等に配られます。配られた後、2枚を選んで左隣のプレイヤーに渡す「簡易ドラフト」を行います。これにより、法案カードの偏りをなくしたり、左隣のプレイヤーと協調関係を結んだり、様々な調整が可能です。
また、法案カードは不定のタイミングで配りなおしを行います。この際、手札に残った法案カード、使用済みの法案カードはすべて集めて配りなおしをするため、手札の硬直化が軽減されます。

おまけ
このゲームは、5人が基本で、4人時にはダミープレイヤールールを適用します。3人ルールは、オプションルールとして、後日このサイトにて公開する予定です。

あと、制作秘話的な何か。
このゲームの原型は、2005年10月に『第2回素人ボードゲーマーNo.1決定戦』で発表した『ポリスの評議会』です。
『ポリス』を元に、2年半の調整を経て、2008年のゲームマーケットでお披露目します。『ポリス』の時代から、背骨である「投票システム」は残っているものの、その他のルールはものすごく大きく変えました。決定戦参加者のSさんから「カタンチックなので、もっと飛躍してもいいように感じた」と評されて非常に悔しい思いをしたことが大改造の原動力になりましたねー。

また、このゲームは周りの方の多大なる協力があって成り立ったゲームでもありますね。長時間ゲームなのに何度も何度もテストプレイに付き合っていただいたり、重要な改善案をいただいたり。まことにありがとうございました。合作っぽい感じがします。

特殊カードがあったりルールが結構複雑だったり、これまでにやったことがない分野に挑戦したつもりです。これが吉と出るか凶と出るか分かりませんが、持てる技術の粋を集めて調整したので、好みはあるにしても最低水準を満たしているとは思います。……とか言ってますが実は結構自信作だったりするかもしれません。まあ、とにかく遊んでみてくださいませ。損はさせませんので。

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