メンバー:L中谷、和田、小川、甲谷
丸山あたりから不帰岳東面を偵察する。 登攀した阪大ルートはこちら
八方尾根上部
八方尾根につけられたシュプール
テントを設営した下の樺 |
4月16日
天候:晴
タイム:八方尾根スキー場最終リフト終点(八方池山荘)発9:10、下の樺着(テント設営)10:30
八方池山荘までスキー場のゴンドラとリフト3本を乗り継いで一気にのぼる。ゴンドラチケットは往復で買ったので明日の下山は最終に乗り遅れてチケット代を無駄にしたくないものだ。
八方池山荘より上部にも登山者に混じり大勢のスキーヤーやボーダーが入っている。
中谷さん、和田さんはスキー。小川さんと私はツボ足。八方尾根のルート上は所々すでに雪は解けていてスキーを履いてののぼりは辛そう。
下の樺にテントを設営し、明日登攀する不帰岳東面の偵察と散歩を兼ねて、中谷、小川、甲谷の3名で丸山ケルンの上部まで行く。
4月17日
天候:晴のち曇り
タイム:下の樺(C)発5:30、唐松岳山頂着7:10、不帰岳aルンゼ下降開始8:10、阪大ルート登攀開始9:05、不帰岳U峰頂上着13:40、下の樺(C)着15:00、下の樺(C)発15:30、八方尾根スキー場最終リフト終点(八方池山荘)着15:55
4時起床、ヘッドランプをつけて中谷、小川、甲谷の3名で行く。和田さんは当初からスキー目的のため我々を見送る。
日の出時刻はあいにくの高曇り。五竜岳や鹿島槍はくっきり見えるが朝焼けの絶景を望むことはできなかった。
丸山あたりから少々風が出てくる。高度があがり唐松岳山荘から不帰岳の尾根にかけてはさらに風が強くなる。突風に振られてバランスを崩したり、耐風のため立ち止まったりすることもたびたび。この風のおかげで予定より遅くなって不帰岳aルンゼ下降を開始する。
aルンゼの下降最初はそれほど傾斜はきつくなく前向きで降りた。しかし1ピッチほどくだったあたりから傾斜もきつくなり後ろ向きでおりる。稜線上では強い風にさらされたが、唐松沢に入ってしまえば予想とおり無風状態。登攀には絶好の条件になった。
阪大ルート下部から中段部にかけての登攀は、積雪状態も安定していてステップが切れる。また、傾斜もそれぼときつくなくノーザイルで快適にのぼる。
しかし、登攀終了まで3ピッチほど残すあたりで雪の着き具合が不安定に見える小さな岩が露出しているところに出くわす。そこを中谷さんにザイルを使いトップでクリアしてもらいスタッカットでのぼる。以降稜線まで少々傾斜も増してきたのでそのままザイルをつけて2ピッチで登攀を無事終了した。
下山は相変わらずの強風に吹かれながら、和田さんの待つ下の樺のテント場までくだる。
テント撤収が終わったのは15時30分。くだりのゴンドラ最終は4時。スキーを持っていない小川さんと私は乗り遅れると少々つらい。小川さんと私。お互いどちらかが遅れ、一人が間に合ったら一方を見捨ててゴンドラでくだっても恨みっこ無しという申し合わせをして一生懸命くだる。
苦労の甲斐あり、下の樺から八方池山荘の最終リフト終点までは僅か25分でくだり二人とも最終ゴンドラに間に合うことができた。