■■■■■■■■■ JOG Wing ■ 国際派日本人の情報ファイル ■ ブッシュ大統領の「ヤルタ合意」批判 伊勢雅臣のちょっと佳い話 ■ No.1088 ■ H18.01.30 ■ 8,250 部 ■■■■■■■■■■■■ ブッシュ大統領は昨年5月7日、ラトビアでの演説で「ヤル タ合意」を「史上最大の過ちの一つ」だと強く非難した。戦後 の国際秩序の原則を否定したブッシュの発言は大きな反響を巻 き起こした。 「ヤルタ合意」とは、第二次世界大戦後の国際秩序の枠組みと して、1945年2月、ルーズベルト、スターリン、チャーチ ルという米英ソ三カ国首脳によるヤルタ会談で決定された。戦 勝国(米英仏ソ中)が国際連合安全保障理事会常任理事国とし て君臨し、ドイツや日本は「敗戦国」として徹底的に弱体化す る。この原則に基づいた戦後の国際秩序は別名「ヤルタ体制」 とも呼ばれる。 このヤルタ会談では、ルーズベルトが提唱した「国際連合構 想」にソ連が同意する見返りとしてポーランドやバルト三国な どをソ連の勢力圏と認めることや、ソ連の対日参戦と引き換え に南樺太など北方の領土を与えることなども合意された。 アメリカがかつてソ連との冷戦を戦い、いままた共産主義中 国や北朝鮮との交渉に苦労しなければならないのも、もとはと 言えばソ連を国際秩序のパートナーとみなし、社会主義イデオ ロギーを黙認したルーズベルト民主党政権のせいだ、というの が、共和党を中心とする米保守派の歴史観である。 保守派の論客フィリス・シェラフリー女史は「ありがとう、 ブッシュ大統領。ヤルタ合意というルーズベルトの悲劇的な間 違いに対して謝罪を行い、誤った歴史観を是正してくれて」と 語った。 米国の保守派の歴史観では、ルーズベルトが日本を挑発して、 開戦に追い込んだ、という見方すらある[a]。先の大戦をどう 見るか、についての、歴史観はまだ決着していないのである。 (参考: 「日本の息吹」、日本会議、H17.06 a. JOG(096) ルーズベルトの愚行 対独参戦のために、米国を日本との戦争に巻き込んだ。© 平成18年 [伊勢雅臣]. All rights reserved.