鼻血が止まらない

鼻血は誰でも目にしたり、経験していると思います。
子供の鼻血や傷、打撲による鼻血はすぐに止血できますが、
持病が原因だったり出血部位によっては止血が困難で大量出血を起こすこともあります。
まずは誰でもできる正しい止血法を覚えましょう。

まず、間違った鼻血の対処法(世間一般に語り継がれている?)を忘れましょう。

首筋をトントンたたく
これは全く無意味です。これで止まったというなら奇跡的、強運の持ち主でしょう(笑)。
しばらく上を向く、横にさせる
顔を上に向かせると鼻血が喉をつたって食道に流れてしまいます。血液を飲み込むと、胸やけし、吐き気が起こります。絶対、上を向かせてはいけません。


鼻血が止まらないから、病院に行かなくちゃ!?それってどんな鼻血でしょう?

病院に行く必要の無い鼻血
まずは、子供の鼻血。子供はよく鼻血を出しますが、正しい止血法ですぐに止まります(血液疾患が無い場合に限る)。つぎに、鼻の穴を傷つけたり、ぶつけたりして出たものも止血法で止まります。
病院に行く必要のある鼻血
高血圧があり、薬を内服している、かつチョロチョロと出血が長時間続いて止まらない。鼻の中に割り箸や串などを刺してしまい大量の出血がある。洗面器一杯くらい出血したが止まる気配がない。血液疾患がある。

正しい鼻出血の止血法

大量に出血を起こすと血圧がストンと下がりショックを起こしますが
鼻出血で死に至ることは殆ど無いので焦らずに対処しましょう。

体位

衣服をゆるめ楽にさせ、座らせる、もしくは少し寄りかからせる。
寝かせたとしても頭は高くする。
飲み込むと後で嘔吐する原因となるので、頭をやや下に向かせ、のどに流れ込む血液は口から吐き出させる。

出血の勢いを止める

親指のあたま位の大きさの綿花、もしくはティッシュを用意し出血している鼻腔に挿入する。
さらに患者にしばらく鼻をつまませる。もしくは出血している鼻一方を圧迫する。

安心感を与える

濡れタオルを前頭部だけでなく、うなじや心臓部にあてるなどしても良い。
血液を飲み込むと吐き気が起こるので、ビニール袋などを用意しておく。 

再出血を防ぐ

止血後、鼻の中にある血の固まり(ゼラチン状になったもの)を無理に取らない。
鼻を強くかんだりしない、また鼻をいじるなどして粘膜を刺激しない。
血圧計があれば、血圧を測定する。
しばらく安静にする。

病院へ行く場合

止血が困難、もしくは上に記したような状態で病院に行く場合は、
鼻血が始まった時間、出血している時間の長さ、
おおまかな出血量(洗面器一杯くらい、等)、出血の状況(時々、ずっと出ている、等)、
できれば血圧、既往や服用中の薬、などをすぐに医師に伝えられるようにしましょう。
救急車を呼ぶ場合も同様に、状態を電話で説明できるようにすると対処が早いです。


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