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情報部

調査事項


「超時空要塞マクロス」はアニメ史に残るエポックメイキングな作品でありながら、一方でストーリーや設定に数々の矛盾や破綻を抱え、多くの謎、特に我がゼントラーディ軍に関する事項については描写が全く不十分なことから、多くの誤解や勝手な憶測を生んでしまっている。
 情報部では、それらの謎に積極果敢に挑戦し、矛盾を洗い出し、出来うる限り合理的解決を試み、それが出来なかった場合は制作者をコキおろし、我軍に対する偏見を解くことを目指すものである。

過去の謎  調査1

調査2 生きていたカムジン?

 カムジンは悲劇の男である。いかにも美形キャラのように設定されていながら、話の進行上特に重要な位置を占めることもなく、主人公の強力なライバルという扱いでもなく、ブリタイからは厄介者扱いされ(アンタが呼んだんでしょが!)、ラプラミズからはバカにされ、ミリアからはタメ口をきかれ(士長が師団長(*1)にタメ口!)、あまつさえあの一条輝からまで「カムジンなら引っかかるよ」(#32)などと言われ、挙げ句の果てに劇場版においては一兵士に降格された上に登場したのに気付かれない(*2)など、さんざんな扱いであった。
 要するに、彼は「便利悪役」として使われてしまったのである。特に「愛はながれる」以降の無軌道(シナリオのだよ)ぶりは悲惨であった。 結局、カムジンは只の暴れん坊のトラブルメーカーとして、戦闘シーンを描く口実のように用いられ、そして殺されてしまった…(涙)

がしかし
 お若いマクロスファン諸君にも、他のマクロスサイト、またはその他の情報源にて、その後のカムジンについての話を目にしたことがある人がいるのではないか?ラプラミズと結婚したとか何とか…えっ、カムジンって死んだんじゃないの?と、思った人、そう、結論から言えばカムジンは死んでないのである。まあ、下の図版を見て下さいな。

月刊アニメージュ 83年(多分)7月か8月号付録 マクロスタイムズより

 「マクロスタイムズ」とゆーのは、マクロスで起こった出来事を新聞風に仕立てた企画ページである。いつもはミンメイネタばっかりで全然興味なかったのであるが、この号は、最終回の後日談特集であった。その中にはこのようにしっかりカムジンのその後も!私は目をこすりつつも、いつもは買わないアニメージュを後生大事に抱えて帰宅したのであった。

 悪役の宿命とはいえ、カムジンの死にヘコんでいた私には、この一枚のイラストが宝物となった。なぜ死んだはずの彼が…ということは考えなかった。マクロス後日談の中に、カムジンの幸せそうな姿を入れてもらってるというだけで嬉しかったのだ。いつも虐げられているカムジンファンはこんなもので十分幸せになれるのだ。ささやかでしょ?バルキリーのナントカのオモチャを再版してほしいだの、カットされた劇場版ラストのミンメイのステージが見たいだのなんて、私からみれば贅沢きわまりない話である。

 それはさておき、この記事の根拠について、ほどなく判明する時が来た。とある同人誌即売会において、私と友人はマクロスのシナリオや絵コンテが売られているのを見た。今では考えられない話だが、当時はそういった物も売られていたのである。なんとも残念な話であるが、私は予算が足りず、代わりに友人が買った何冊かの中に、あの「やさしさサヨナラ」のシナリオがあった。シナリオであるので、実際に放映されたのとは違う部分もある。中でも我々の目に留まったのはその最後の部分。どんな内容だったか、下にシナリオ形式で書きだしてみる。現物が手元にないので、記憶による再現であるが、細かい表現以外は合っているはずだ。


●再現!#36「やさしさサヨナラ」未放送部分●
  カムジン艦突撃、カムジンはグラージで出撃する。
  砲撃により、壊滅的なダメージを受けるマクロス。そのブリッジめがけ突っ込むカムジン、ブリッジを覆うガラスを突き破り、未沙たちのいる指令塔にとりつく。
そして今まさにその手で未沙をつかもうとした瞬間…!
  突如、ブリタイがフローティング・ディスクに乗って現れる!(どこに居たんだよ)
ブリタイ「このバカ者!」
  バキッ
  バトロイドをも打ち倒す鉄拳を受け、声もなく吹っ飛び、気絶するカムジン。
ブリタイはそのカムジンの体を肩に担ぎ上げ、未沙たちに向かって言う。
ブリタイ「大変申し訳ないことをした。この男は私が必ず更正させてみせる。私に免じてもう一回チャンスをくれまいか」
  〜中略〜
  …そして一年後
各キャラクターのそれぞれの生活が流れる。メガロード発進。輝と未沙の結婚。ミンメイ、シンガーソングライターとして再デビュー。ミリアの第二子ミックス(男の子)誕生。そしてカムジンとラプラミズも結婚…


…なんでこのままやってくれなかったんだよ

 理由は「放送時間の都合で入らなかった」んだと。…って、オイオイ!あれだけダラダラやってまだ足りないの!?三角関係!そもそも私に言わせればあの28話以降は全くの蛇足である。三角関係は27話の時点で気持ちよく決着がついたはずだ。それをまたぐちゃぐちゃ蒸し返し、大して面白くもないエピソードの羅列ばっか。あの「不思議の海のナディア」の南の島編を思わせる不毛な展開である。あのね、話に何の進展もないのはドラマとは言わんのよ。そりゃあ、急に放送延長が決まっちゃって、しかも1クールで、エピソード作りに苦労したのは分かるけど、ちょっと安易な話が多すぎやしませんか?表現は悪いが、マクロスはこの後半部分をもって晩節を汚した。スポンサーも罪なマネをするものだ。お願いだからあの「愛はながれる」の感動を返してちょーだい。
 
 なんでも、当初、この延長部分は回想エピソード、という形で本編では入りきらなかった話をやる予定があったらしい。(そもそもマクロスは39話の予定だった) つまり、マクロスが宇宙で活躍してた頃の、新たなエピソードが見れる可能性があった訳だ。ああっ!なんて惜しい!もしかしたらあの幻の「艦長誘拐作戦」(*3)が…!
 というのは冗談にしろ、なぜかこの計画はボツになった。どうして、誰がダメ出しをしたんだか…。

 大体、カムジンを再び悪役として担ぎ出すということ自体、本来はムリがあるのだ。はい、ビデオやDVD持ってる人は見てみましょう。「愛はながれる」の最終局面、スクリーンに映るミンメイの姿を見てカムジンがつぶやく「いい歌だ…」のシーン、あの毒気の抜けた顔を!

 そもそも、カムジンという男は頭は悪いが義には厚い。
 前半、彼が打倒マクロスにこだわっていたのは、マクロスが「ゼントラーディ軍の敵」として目の前に提示されたからに過ぎない。「敵」がそこにいれば上層部の思惑など関係ない。突撃しなければ気が済まない。それが彼の性格である。
 しかし、そのゼントラーディ軍から彼は見捨てられた。いくら自由奔放な彼も、ゼントラーディという枠の中での話であった。あそこで彼は、生まれて初めて自分の頭で考え、マクロスに荷担すると決めた。一旦決めたからにはとことんやる。これもまた彼の性格である(それがあの「バカヤロー、俺は味方殺しのカムジンよ!」に表れている。気持ちのいいシーンだ)。それを後になってまたマクロスを目の敵にするような後ろ向きな思考とは彼は無縁なのだ。

 じゃあなぜ、彼は再び悪役を演じなければならなかったのであろうか?
 答えは簡単である。マクロスはロボットアニメである。ロボットアニメである以上、戦闘シーンがなくてはならない。戦闘シーンには敵が必要である。…という訳で、レギュラーキャラの中で一番暴れ者の彼が連れてこられちゃったのである。
 なんとも安易な話ではないか。これはひとえに、スタッフの怠慢というより他はない。彼らは、自分で作っているアニメのキャラの性格もつかんでいないのか。この件に関しては、ラプラミズも被害者である。いや、彼女の方がもっとひどい。どう見ても、その後の始末に困ってカムジンの所に押しつけられたか、あるいは戦隊シリーズの悪の組織よろしく、紅一点が必要だということで連れてこられたか、いずれにせよ、彼女本来の性格のことなど全く考えられていない。悪役だからどうでもいいというのであれば、作品に対する姿勢があまりにもお粗末だ。と言わざるをえない。事実、当時、この後半部分の評判は散々だった。

 どのみち、今さら…な話なのであるが、どうして敵として新キャラを登場させる。という方法を考えなかったか。
 フォッカーさんも死んじゃったし、その方が、話の幅が広がって面白かったと思うのだが。カムジンはといえば、統合軍の動乱鎮圧部隊として、暴れるゼントラ人をボコッとなぐって「てめぇ!ミンメイの歌を聞いて反省しやがれっっ!」とでもやってた方がずっと彼らしい。それでもって、当初の予定どおりにシャミーとくっつく(*4)のだ。バカとボケ、すごいカップルが出来上がったと思うのだが…

(了)


新たな謎に向けて…!

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