1.オガンダムとは何なのか?

当時のジャリガキ相手に絶大な人気を誇っていた小学館発行のマンガ雑誌月刊コロコロコミックに掲載されていた人気マンガ「超人キンタマン」(立石佳太作)に登場したサブキャラクターです.
作名からも解るのですが、キンタマ、ウンコなど下品用語が大好きでたまらないガキ共(当時の私も含む)をターゲットにした典型的なジャリマンで、同時期に連載されていたロボッ太君(とりいかずよし)と共にPTAが顔をしかめるコロコロ下品ギャグマンガの二大看板でした.
ただ特徴的だったのは、主人公のキンタマン(元ネタは解りますよね…)をはじめとして、
お面ライダーマン(ライダーのお面をかぶったただのオヤジ)、
ヨーガス(オーガスには似ても似つかぬ変なロボット)
オットリくん(まあ、こいつは小学館の自社キャラなのでいいのだろうが)
タイガーマスク(虎の絵が描かれたマスクをつけただけのグラサンかけた変質者)
などのパロディキャラが主体となっていたことです.
ボンボンの「秘密指令gogo悟空」のようにあからさまな原作ネタなどはないのですが、様々な特撮、アニメヒーローのパロディキャラが登場していたことは興味深いことですね。
別冊コロコロでは読者によるオリジナルパロディキャラの募集もありました(キン肉マンの超人募集のノリですね).

ストーリーは、これらのE級パロディキャラが下品全開で誌面を埋め尽くすという内容でした.

2.オガンダムのスペック

年齢:発売後2年
身長:180cm
体重:2トン
動力:ゼンマイと電池
材質:超合金ルナアルミニウム

 オガンダムの売りの一つとも言えるのが分解
 ちょっとしたショックや衝撃ですぐにバラバラ
 オガンダムがバカラスと化した原因も、この芸(?)の末と言えます.
 あと、頭を使うと爆発します.
 
 再度組み立てた後に部品が余るのはお約束.
 オガンダム自体、製作費が足りなくなったため、
 ゴミ捨て場の粗大ゴミをかなり流用しているらしいです.


  ひとケタの足し算でこの有様



 

 武器は背部のハエタタキ(サーベルに相当)
 左図のような肥びしゃく、数珠、払い串など.
 オプション兵器としてワイパーバズーカがあります.
 装弾不良で筒先を覗いた途端に発射、
 というお約束の自爆ギャグにしか使われていませんが….
 
 あとお祈り戦士というだけあって時々
 「ナンミョウホーレンソ〜、オガンダム〜」
 「ナムアミアーメン、オガンダムゥ〜」
 などを無宗教に口走ります.



オガンダムのファイティングポーズ
   


3.オガンダムの最期

 当時のガンダムブームに乗ってオガンダムは主役のキンタマンを凌ぐ人気者に.
 調子に載ったコロコロ編集部は、
 シャー大佐と戦うえぐりあい宇宙や、1/60ガンダムの頭部と1/144ガンダムの胴部を組み合わせた
 フルスクラッチモデルの製作などという悪ノリしほいだいなシチェーションで企画を立てまくりましたが、

 「コロコロに販売数で勝つとご祝儀袋が配られた」

 という伝説が残っているほど熾烈な部数争いをしていた某編集部が黙っている筈もなく
 サンライズ経由のクレームが小学館へと届くのにさほどの時間は要しませんでした.

 82年の12月に体を洗おうと洗濯機に入ったオガンダムは
 洗濯機と共に爆発
してしまいます.
 バラバラになった洗濯機とオガンダムの部品からできあがったのがバカラスです.
 バカラスに変化した後も行動や性格は全く変化が無いのですが、コミック掲載の際には、
 オガンダムのシーンは全てバカラスに描き換えられ(もしくは削除され)たため
 現在では殆どその姿を見ることができなくなって
 (つーか、当時のコロコロを読むしかない)しまいました.

 しかし円谷とか石森プロがクレームをつけなかったのは不思議です.




作中ですでにツッコミが入っていたりします.

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資料提供:ryouma様