2025年 Stadard Series仕様変更      2025年1月22日 更新

2025(Late 2024) Standard Series Specification change

正式発表は2025年1月13日でしたが、シリアルbニしては2024年に変更されています。

HD-28 
2024年以前(2023年製) 2025(2024年製) コメント
 ・トップは遠目から見分けるのは難しいと思います。

・トップの厚みの変更はされていないようです。
・バックはヴォルートで見分けられます。
・ナット部分の指板の幅は同一(1 3/4インチ、44.5mm)ですが、2025は弦の幅が0.7mmほど狭くなっています。
これは従来モデルと、ナット部分の指板の幅が1 11/16インチ(42.9mm)のモデルとのちょうど中間くらいかと思います。どちらからも持ち替えしやすいようにとの配慮があるのかもしれません。
・ヴォルートが長くなりました。
かなり伸びているように感じます。
過去にもD-28 Golden Eraなど、同様の終点位置のモデルは存在しますが、2025は頂点の位置が従来と変わらず、終点まで伸ばしているので、より長く感じるのだと思います。
  (参考)
D-28CWB 2003です。
終点はほぼ同じ位置ですが、頂点の位置が異なります。
・ナットの底面がヘッド面と平行になりました。1994年にネック面に平行になるよう仕様変更されましたが、それ以前の仕様に戻ったことになります。

ネックの形状が"Golden Era (GE) Modified Low Oval"(質量の増加を最小限に抑えつつビンテージ感を出した形状)となりました。

・指板が薄くなりました。

・指板とネックの境目がなだらかになりました。
・ネックヒールです。
少し形状が変わっています。
・ネックヒールの形状の違いはこちらの方がわかりやすいかもしれません。
古いモデルのように深くカーブしています。
・ネックヒールキャップです。
形状が変わりました。
少し三角形に近くなり、こちらも古いモデルの形状を意識した変更と思われます。
・ブリッジです。
Modern BellyからGE Modern Bellyに変更されました。
全体の横幅は同じですが、縦の長さが少し短くなったようです。

・ブリッジ・ピンはプラスティックから骨になりました。スタイル28は1920年頃からずっとプラスティックを使用していました。
・2025はブリッジピンの近くから傾斜が始まっています。1930年代のブリッジの形状を意識していると思われます。

・計測した個体では、全体的に薄くなっていました。
・ウイング(両側にある薄い部分)の端、およびウイングとベリー(膨らんだ部分)の境目が、角の取れた形状になっています。
・形状変更によってブリッジが軽くなると思われ、音への影響が想定されます。
 
・内部構造としては、トップ・ブレイシングにModern Deluxeに使用されていたGE top bracingが採用されました。
 
D-28
 2024年以前(2022年製)  2025  コメント
・D-28はブレイシングが大きく変更されました。
フォワード・シフテッド・ノン・スキャロップド・ブレイシングから、HD-28と同じフォワード・シフテッド・GE・スキャロップド・ブレイシングになりました。

・それ以外の変更はHD-28と同様です。
 
 
 
 
 
 
 
・今回の変更によって、D-28とHD-28の違いは以下3か所となりました。
 トリムのデザイン(マルチ・ストライプとヘリンボーン)
 バックストリップのデザイン(チェッカーとジグザグ)
 指板インレイ(マザー・オブ・パールのドットとアバロンのダイヤモンド&スクエア)
 従って、スペック上はD-28とHD-28の音の違いがなくなりました。

※本比較は特定個体によるものであり、実測値などはマーティン社の見解ではありません。

撮影ご協力:クロサワ楽器お茶の水駅前店

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