◎甲羅の凸凹
  ホシガメなどは以前は甲羅の凸凹がかっこいいという話もあったようですが、
今はカルシウム不足、蛋白質過多のシンボルであり栄養状態が悪い証拠と
評価が主流でしょう。
  ヘルマンなどチチュウカイリクガメ属では凸凹は実際甲羅がスカスカの
骨粗鬆症状態になるようです。
  動物質の餌を与えるとなると言われます。
  蛋白質の過剰によるカルシウム吸収阻害が主な原因とされますが、
その他、蛋白質が多い事により身体の成長が早すぎ甲羅の形成が
ついていかないなども考えられます。また完全に私見ですが、
ドックフードなどはビタミンD類の過剰摂取も問題だと思います。

  一度なった凸凹は元には戻りませんが、正しい食事にして
カルシウム吸収を正常にすれば、骨粗鬆症状態は改善すると言われます。
また、成長期であれば、多少の凸凹はその後の正常な成長で目立たなくなる
事が考えられます。

  凸凹以上に心配なのは動物質の餌による脂肪や蛋白質の過多による
内臓疾患などです。とにかく、雑食性の低い草食性のものには
脂肪や蛋白質や貴重であり、多すぎても大切に使おうとする身体に
なっていると思われ、溜め込んだり、早く成長に使おうとするでしょう。
また過剰の蛋白質代謝物の処理能力もないはずですので、
代謝器官には負担が重いはずです。したがって、腎臓や肝臓への負担過多による
疾患、内臓への脂肪の過剰蓄積など外からわかりにくい症状で徐々に
身体が蝕まれて短命に終わると思われます。短命といっても数年オーダですので、
すぐにはわかりません。

  動物質の餌で特に成長期には短期的な成長加速、体重増加など
一見好ましい結果が出ると思いますが、リクガメ飼いは一生の
事業です。動物質の餌は与えないようにしましょう。


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