Robert
Schumann
Konzertstück
for Four Horns and Orchestra, F major, Opus 86初演: 1850年2月25日
ライプツィヒ・ゲヴァントハウス。ソリスト:
Pohle, Jehnichen, Leichsenring, Wilke
初演のときの演奏会プログラムが残されておりそこには聴衆の手書きのコメントが書き加えられている:
"Schwer
u. zu lang" (重々しくあまりにも長い)
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シアトル交響楽団
/ シュワーツ
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ロベルト・シューマン(1810-1856)が1849年に書いたホルンとピアノのためのアダージョとアレグロ(作品70)は、ヴァルブホルンのために書かれた最初のメジャーな作品として知られている。この作品は当時開発されたばかりの楽器用としてはよく書かれてはいるが、演奏者のスタミナのことはあまり考慮されていない。これは演奏者とよく相談しないで書いためであろう。
この年、シューマンが作ったもうひとつのホルンのための作品が、4本のホルンとオーケストラのためのコンツェルトシュテュック(作品86)である。この作品は間違いなくヴァルブホルンのために書かれたものだが、ライプツィヒでの初演では、1番ホルンのPohleはナチュラルホルン(Inventionshorn)を使用されたと伝えられている。
これは実際には非常に疑わしい。緩徐楽章での低音のパッセージがハンドホルンで演奏されればまったくおかしく聞こえただろうし、演奏を可能にするためにはBbバッソのクルーク(ボーゲン)に切り替えなくてはならなかっただろう。唯一の可能性としては、自分では出せない音を他の演奏者に補ってもらうことが考えられる。第二楽章の最初の8小節のパッセージを見れば、この曲はヴァルブホルンで演奏されるべきだったことは明白である。(Horn - Yehudi Menuhin
Music Guides by Barry Tuckwell)
初演から一世紀が経ち、演奏不可能とみなされてきたこの作品が再び取り上げられるようになってきた。ホルン4本とオーケストラという珍しい形体、そしてソリストに高度なテクニックとスタミナを要求するため、演奏される機会は多くはないが、ピアノ、チェロ、ヴァイオリンのために1曲ずつある彼の他の協奏曲と並ぶ隠れた傑作である。
CDs: |
フィルハーモニア
/ ティーレマン ナイジェル・ブラック (hn1);
ローレンス・ロジャース (hn2);
ロバート・マスケル (hn3);
ピート・ブレーク (hn4);
フィルハーモニア /
クリスティアン・ティーレマン
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オーケストラ・レヴォリュショネール・エ・ロマンティーク
/ ガーディナー ロジャー・モンゴメリー
(hn1), ギャヴィン・エドワーズ
(hn2),
スーザン・デント (hn3),
ロバート・マスケル (hn4);
オーケストラ・レヴォリュショネール・エ・ロマンティーク
/
ジョン・エリオット・ガーディナー
古楽器での演奏。ホルンはF管のバルブホルンを使用している。3枚組の交響曲全集だが、コンツェルトシュテュック1曲だけのために買う価値あり。
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- クレヴェンジャー, シカゴ交響楽団 / バレンボイム
- デイル・クレヴェンジャー, リチャード・オールドバーグ, トーマス・ハウエル,
ノーマン・シュウェイカート (hns)
- ダム,
シュターツカペレ・ドレスデン
/ クルツ
- ペーター・ダム (hn1),
クラウス・ピーツォンカ (hn2),
ディーター・パンサ (hn3),
ヨハネス・フリーメル (hn4);
ドレスデン・シュターツカペレ
/ ジークフリート・クルツ. (r1983)
- ベルリンフィル・ホルン四重奏団,
バンベルグ交響楽団
- ベルリンフィル・ホルン四重奏団
(ゲルト・ザイフェルト,
ギュンター・ケップ,
クラウス・ヴァレンドルフ,
マンフレート・フリアー),
バンベルグ交響楽団
- バウマン,
南西ドイツ放送交響楽団 /
フォンク
- ヘルマン・バウマン・ホルン四重奏団,
南西ドイツ放送交響楽団 /
ハンス・フォンク
- シアトル交響楽団
/ シュワーツ
- Robert Bonnevie, David C.
Knapp, Mark Robbins, Scott Wilson (hns),
シアトル交響楽団 /
ジェラード・シュワーツ
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- カルガリー・フィル
/ バーナーディ
- William Hopson, Kurt
Kellan, Laurie Matiation, John Ramsay (hns),
カルガリー・フィル /
マリオ・バーナーディ
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- 新フランス放送フィル
/ グシュルバウアー
- Jean-Jacques Justafre,
Jean-Claude Barro, Alain Courtois, Jean-Paul
Gantiez (hns) French Radio New
Philharmonic Orchestra / Theodor
Guschlbauer
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ベルリン・フィル in ベルリン国立歌劇場
シュテファン・ドール、デイル・クレヴェンジャー、イグナシオ・ガルシア、ゲオルク・シェレッケンベルガー (hn); ベルリン・フィル / ダニエル・バレンボイム
ベルリン国立歌劇場で行なわれたベルリン・フィルのライブ。
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Robert Schumann
ホルンのための作品
- アンダンテと変奏曲
op. 46 (2vc, hn, 2pf)
- アダージョとアレグロ
op. 70 (hn/pf)
- コンツェルトシュテュック
op. 86 (4hn)
- 狩の歌 op. 137
(男声合唱, 4hn)
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