古代エジプト史映画
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ピラミッド
"Land of the Pharaohs"
1955年/アメリカ
センテニアル・カンパニー・プロダクション
カラー映画(104分)
スタッフ○製作・監督:ハワード=ホークス○脚本:ウィリアム=ホークナー/ハリー=カーニッツ/ハロルド=ジャック=ブルーム○撮影:リー=ジャームス/ラッセル=ハーラン○美術:アレクサンドル=トローナー○音楽:ドミトリ=ティオムキン
キャストジャック=ホーキンス(クフ)、ジョアン=コリンズ(ネリフェル)、ジェームズ=ロバートソン=ジャスティス(ヴァシュタル)、シドニー=チャプリン(トレネー)、アレックス=ミノティス(ハマール)、デウェイ=マーチン(センタ)ほか
ストーリー紀元前26世紀のエジプトに君臨するファラオ・クフは自らの墓となる大ピラミッドの建設を進める。戦争で得た奴隷のヴァシュタルに盗掘防止の仕掛けの設計が命じられるが、ピラミッドが完成すれば仕掛けの秘密を知る奴隷たちはみな殺される運命にある。キプロスからやってきてクフの第二夫人におさまったネリフェルはピラミッドの財宝とファラオの権力を手に入れるために策謀をめぐらす。
解説多彩なジャンルを手掛けた職人監督ハワード=ホークスが、珍しく手掛けたスペクタクル史劇。大ピラミッドで有名なクフ王の時代を材にとり、ビックリするほどの大量エキストラ動員と、ピラミッド建設過程の大がかりなセットが目を奪うが、なぜかそれらは序盤で終わってしまい、後半はかなり陳腐な愛憎ドラマと化してしまう。そのせいか興行的にも大コケしハワードもしばらくホされてしまった。
メディアDVD発売:復刻シネマライブラリー(ワーナー・ホーム・ビデオよりVHSが出ていたことがある)

エジプト人
"The Egyptian"
1954年/イギリス
20世紀フォックス
カラー映画(139分)
スタッフ○監督:マイケル=カーティス○脚本:フィリップ=ダン/ケイシー=ロビンソン○撮影:レオン=シャムロイ○音楽:バーナード=ハーマン/アルフレッド=ニューマン○原作:ミカ=ワルタリ○製作:ダリル=F=ザナック
キャストエドマンド=バードム(シヌヘ)、ジーン=シモンズ(メリト)、ヴィクター=マチュア(ホレムヘブ)、マイケル=ワイルディング(アメンホテプ4世/イクナートン)、アニタ=スティーブンス(ネフェルティティ)、ピーター=ユスティノス(カプタ)ほか
ストーリー実はファラオの子でありながら捨て子となったシヌヘは医師に拾われ、成長して医師の道に進む。医師として成功したシヌヘだったが娼婦に溺れて失敗、国外に逃れて流浪し、やがて成功して帰国するが、エジプトはアメンホテプ4世による「唯一神」」信仰が推し進められ混乱をきたしていた。シヌヘは若き日の友人である野心家の軍人ホレムヘブに協力しその殺害に協力する。
解説古代エジプトの物語「シヌヘの物語」をヒントにフィンランドの作家ミカ=ワルタリが創作した小説の映画化。アメンホテプ4世の「唯一神」信仰がキリスト教徒の立場から先駆的と強調する内容となっている。ストーリーの骨格は聖書のモーセばなしとソックリ。
メディアDVD/BD発売:復刻シネマライブラリー

Nefertite, regina del Nilo
"ネフェルティティ、ナイルの女王"
1961年/イタリア(日本未公開)
マックスフィルム
カラー映画(106分)
スタッフ○監督:フェルナンド=セルチオ○脚本:ジョン=バーン/フェルディナンド=セルチオ/オッタビオ=ポッジ○撮影:マッシモ=ダラマーノ○美術:ジアンフランコ=ローレイ○音楽:カルロ=ルスティチェリ○製作:オッタビオ=ポッジ
キャストジーン=クレイン(テネット/ネフェルティティ)、エドマンド=パードム(トゥモス)、ヴィンセント=プライス(ベナコン)、アメデオ=ナッツァーリ(アメンホテプ4世/イクナートン)、カルロ=ダンジェロ(セペル)、リアナ=オルフェイ(メリト)ほか
ストーリー巫女であるテネットと若き彫刻家トゥモスはひそかに愛し合い、ついに駆け落ちを実行するが大神官ベナコンに阻止され、トゥモスは砂漠に放り出されてしまう。トゥモスは王子アメンホテプに拾われテネットとの結婚を認められるが、テネットは実はベナコンの娘で、彼女は「ネフェルティティ」という新しい名を与えられて新王アメンホテプと結婚させられる。テネットを奪われたトゥモスは彼女の彫刻を作り上げることで愛を貫こうとする。やがてアメンホテプはアテン神だけをあがめる一神教を推し進め、これに不満を抱いたベナコンが信者を引き連れて武装蜂起すると、ネフェルティティは女王として彼らに敢然と立ち向かう。
解説有名な「ネフェルティティの胸像」をモチーフにした、イタリア製古代歴史劇の一本。上記の「エジプト人」同様にアメンホテプ4世は「一神教のルーツ」としてキリスト教世界の共感を呼ぶのが良く分かる。
メディア日本では公開もソフト化もされていない。



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