7月13日の裁判に向けて弁護士が提出していた書面


平成12年(ネ)第3368号 損害賠償請求控訴事件
控訴人   海  野  祥  子
被控訴人  株 式 会 社 互 恵 会

  控訴人第3準備書面

 平成13年6月1日


大阪高等裁判所第9民事部  御 中

前回の平成13年5月18日口頭弁論期日を経て、被控訴人が今後提出を予定されている「意見書」の内容に関し、若干意見を申し上げる。
さて、前回期日までに、被控訴人から、裁判所の求められる、有効な医療的な知見に基づく反論が全くと言ってよいほどなされなかったことは遺憾であるが、裁判所のご意向もあるので、次回(7月13日)までは、さらに被控訴人から提出予定の医療的な見解を伴う意見書等の提出を待たせていただく。

しかしながら、被控訴人代理人から、前回期日において、淀川キリスト教病院ともう一つの病院(聴取不能であった。)にターミナル医療(終末医療)の見地からの本件についての意見書を求めている、云々との発言があったが、控訴人が、故淑子について、被控訴人病院における、ターミナル医療(終末医療)を求めた、すなわち、被控訴人病院で、故淑子の最期を迎えさせようなどという気持ちがまったくなかったことは、これまで控訴人が縷々主張してきたとおりであり、多忙な東京の医師にわざわざ同行を依頼し、故淑子を被控訴人病院から退院させた控訴人の行動など、本件における客観的状況からも明らかである。


よって、被控訴人が、本件での、医療契約の合意内容が、ターミナル医療(終末医療)であったとの前提で意見書を提出されるのはご自由であるが、それだけでは全く手落ちであることを付言しておく。

さらに、裁判所の前々回期日におけるご発言のとおり、控訴人の鑑定申出書の鑑定事項について、逐一でなくとも、できるだけこれに沿った形で、医療的見地からの意見書を提出されるのが、双方の対立点が明らかになり、訴訟経済に資するものとも思われるので、ターミナル医療(終末医療)であることを前提とされる意見書でなく、「そもそもの治療方針の決定」を含む、本件の問題点についての全般的な意見書を提出されることを望むものである。

なお、被控訴人代理人からは、前回、ターミナル医療における患者はデリケートなので、控訴人がホームページなどで公開することは悪影響があるとして断られるケースがある」との発言があったが、そのご趣旨自体なかなか理解しがたいが、特に、そうでなければ意見書を依頼できないということであれば、今後提出される被控訴人側の医療機関作成の意見書については、ホームページでの公開を見合わせることが必要であればそのようにする所存である。


                                    以 上




そして、出てきた病院側の主張は、こちらの「鑑定事項」ではなく、

設問事項
1、癌末期状態(ターミナル)の意味やその段階、および診療に際し配慮すべき点。
2、乙第15号証の淀川キリスト教病院ホスピス長柏木哲夫医師執筆の日本医師会雑誌増vol1、106、vol10中の「ターミナルケア」において述べられている輸液の取扱についての臨床上の意味やその根拠、輸液の弊害等について。
3、癌ターミナルにおける低ナトリウム血症の補正の検査の是非等について
4、その他、貴医師の気づかれた点


でした。藤村医師の先輩にあたる外科医の開業医さん。
鑑定事項」になぜ答えず、ターミナル、ホスピス論なのだ?