所在地 東京都渋谷区道玄坂2−29−18(文化村通り)
TEL 03-3496-3315
入場料 無料
休館日 月曜日
交通手段 JR/地下鉄 渋谷駅から5分程度
備考
実は私はめがねを使用している。
身の回りにはコンタクトレンズを使用している人も少なくないのだが、めがねの手軽さと装飾的な魅力もあり、コンタクトレンズには移れない。(無精だから危ない、という理由もある・・・)
さて、ここはめがねを中心とし、光学機器やめがね製造の機器を展示している博物館である。めがねはここの社長が個人的に収集したものの一部だという。かなりの数が展示されているが、それでも収蔵品の1割くらいだそうだ。入り口になる7階には、1800年代あたりのものから比較的最近のものまで、めがねがずらりと並べられている。大体年代順に並んではいるが、いずれもその感じが今とずいぶん違うことを実感する。古いものが今のめがねと大きく違うのは当然としても、比較的新しい、1970年代のものでも、違和感を感じる。このころのものは枠がとても太いものが多く、現在の細めフレーム、あるいは枠なしのめがねとは随分と違って見えてしまう。しかし、古さは感じるものの、今と同じく金属枠中心、というのはなんとなく面白いと感じてしまう。
また、ここには鼻めがねも多数展示されている。これは鼻に挟んで固定するものなのだが、これは日本人には合わないようで、あまり広がらなかった。もともとは骨を挟むようにして固定するのだが、日本人ではどうしても骨だけ挟めず、痛みが伴うようだ。鼻の高低よりは、骨格の違いだそうだ。
変わったところでは紅白歌合戦で司会者が使っためがねもある。白と赤の派手な色使い、大きな装飾、など実用品とは程遠いが、めがねの装飾品としての意味合いを考える点では有効な展示だろう。
そう、めがねの目的は
・視力の矯正
・まぶしさの調整
・装飾
この3つがあるだろう。視力ならばコンタクトでもいいのだが、サングラスの代わりは無理である。そしてサングラスには装飾的な意味合いがとても重要である。そんなめがねの一面も再認識させてくれる。
さて、6階に降りる。ここには、古いめがね工場が再現されている。古い機械での手作り。一つ一つ針金を曲げるように作られためがねは今以上に貴重だったのだろうか? また、ここにはめがねのほかにも光学機器も展示されている。望遠鏡やオペラグラス、顕微鏡。そして六分儀もあった。この六分儀、装飾性が高く,とても優雅な感じである。目立たないが是非見つけて欲しい。
この博物館、眼鏡屋さんだけにめがねへの愛情も感じられた。老眼鏡も含めると、めがねはほとんどの人が一度は使うものである。その歴史的な面を知る上でも、貴重な博物館と言える。めがねにちょっと関心を持ったら、是非訪問して欲しい博物館である。