今回は、お勧めする写真集は、私のお気に入りの中の2冊です。
「JAN SAUDEK」と「OLIVIA PARKER」です。
2冊ともすでに絶版かもしれません。 ストレイトフォトグラフィーとは違う写真ですが、80年代に入り
世界的に見直されてきた創作的な写真に分類される写真家です。
(1)サウデック
・硬派の写真が好きな方は認めない方もいらっしゃるかもしれませんが、共産圏のなかで、
自分の写真を創り上げてきたその活動には、注目すべき点が多いと考えます。
サウデックも、一時日本のCMに使われびっくりしましたが、広告業界からはすでに消費されたスタイルとなったようです。
広告写真の消費する構造は、ずいぶんふざけた話だと思いますが。
写真を創り上げた人間性なり文化を無視してスタイルや雰囲気だけ消費してゆく。
今回、取り上げた写真集は日本語版も出た記憶があります。まだ、本屋さんにあるでしょう。(美術書専門コーナー)
サウデックの全体像がよく掴める写真集だとおもいます。
(2)オリビア・パーカー
・オリビア・パーカーは、アメリカの女性写真家で、今や大家です。
確か大学の写真関係の講師か教授です。多分。日本でも、4,5年前かな?パルコで写真展が、ありました。
パルコで取り上げられるとゆうことは、すでに日本でメジャ−であり、一気にプリントの値段が上がってました。
(バブルのせいもあったのですが。)
パルコで知られるまえにPGIで、何度も紹介されていたモノクロのころは、オリビア・パーカーも精緻で好きでした。
(あのころ、何度かPGIでプリントを見て、夢うつつで買おうかどうしようかと悩んだことが懐かしい。)
パルコで発表されたころにプリントは、前のような精緻さがうすれ雑になっていたような気がしました。
パルコで取り上げるようになったらお終いの部分もあるのでしょうか?
日本の企業の文化活動が、文化の消費で無いことを、願っていますが・・・。
写真集「WEIGHING THE PLANETS」は、パーカーの3冊目の写真集だと思います。
精緻なモノクロ写真で、比喩・暗喩・寓意に富んでいる美しい映像です。