外来生物の鳥類(かごぬけ鳥) 2013年2月 

 静岡県は山岳、河川、海、湖沼など変化に富んだ地形や温暖な気候に恵まれ、冬鳥、夏鳥、旅鳥など自力で渡来してくる「渡り鳥」は多く、400種程になるといわれている。
 ここで取り上げる外来生物の鳥類は人為的に持ち込まれ、野生化して繁殖したもので、「かごぬけ鳥」と呼ばれ、「渡り鳥」とは区別している。「かごぬけ鳥」は生態系への影響が危惧されている。
 国は2005年5月27日、外国から持ち込まれる動物、植物、卵、種子などについて「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律」(略して外来生物法)を設けて対策に当たることにした。特に生態系に深刻な打撃を与える生物種を「侵略的外来種」と名付け、防除対策がとられることになっている。

     ガビチョウ 
2013年1月15日 伊豆の国市  k

 ガビチョウは愛玩用として中国南部や東南アジアから持ち込まれた外来種である。(かごぬけ鳥)
 ガビチョウは野生化し、分布域を拡大して日本の在来種の生態系を乱す心配があり、「特定外来生物」
 「侵略的外来種」に選定されている。
富士山麓、箱根山西麓、天城山麓などで観察した。大きな声でさえずるけれど、警戒心が強く、姿は見せない。
 ソウシチョウ 
2013年2月12日 富士山西麓 ka

 自然分布は中国南部、ベトナム北部、インドなどである。1972年頃から愛玩用として多数輸入された。「かごぬけ鳥」で、留鳥として住み着いている。
 静岡県では1990年頃、ソウシチョウが富士山の標高1000m付近で始めて見つかっている。近年、冬には楽寿園や三嶋大社でもソウシチョウの群れを見かける。
「外来生物法」で特定外来生物に、日本生態学会では
「侵略的外来種」に選定されている。
 
 
 
 

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