超新星 カシオペアA 星が好きな皆さんへ

今から300年前に爆発した超新星 カシオペアAの爆発記録が歴史に残っていないのはなぜか?
国立天文台などの共同研究チームがその謎を突き止め、科学雑誌サイエンスに発表しました。(2008年5月30日)

超新星について

恒星は太陽のように膨大なエネルギーを出しています。そのエネルギーは4個の水素が1個のヘリウムになるような反応がおこなわれてつくられます。原子核融合反応といいます。
エネルギーを出すのに水素を使うので、星にも水素が無くなるまでの一生があります。
太陽の一生は100億年といわれています。現在の年齢は50億年と計算されていますので、残り50億年になります。
恒星の一生は静かに年を取るのではないようです。恒星の質量にもよりますが、次のようなシナリオが考えられます。

@恒星は温度がだんだん高くなり、星の色も変化します。(赤っぽい星→黄色っぽい星→白っぽい星→青白い星)
A外へ出すエネルギーも多くなり、明るい星になっていきます。
B水素が少なくなり、つくられるエネルギーも少なくなると、恒星は大きさを保つことができなくなり、つぶれてしまいます。
Cつぶれると内部の温度が急に上がり、大爆発が起こり、明るさは1万倍にもなります。これが超新星です。
D爆発した物質は高速(秒速約1000Km)でひろがっていきます。惑星状星雲(惑星のように見えたので)と呼んでいます。
E中心部は爆発の圧力を受けて高密度になります。恒星の質量の違いで白色矮星や中性子星や、ブラックホールになります。恒星の年取った最後の姿ですね。

カシオペアA
星雲カシオペアAの大きさとひろがる速度から、爆発した年代を逆算すると300年前となります。
カシオペアAは質量が太陽の10倍もある赤色超巨星が爆発した超新星でした。この種類の超新星は明るくなっている期間が短いので観測できなかったようです。
カシオペアA(下の写真)は地球から10000光年の距離にあり、明るさは約6等星です。
強い電波を出しています。


カシオペアA

おうし座のかに星雲
かに星雲は900年前に爆発した超新星です。爆発した物質は秒速1100Kmの高速で現在も広がっています。
中国の古文書に爆発の記録が残っています。
中心には電波を出す中性子星があります。(パルサー)


かに星雲

もどる