血糖コントロールの評価
優 | 良 | 可 | 不可 | ||
不十分 | 不良 | ||||
HbA1C値 | 5.8未満 | 5.8〜6.5未満 | 6.5〜7.0未満 | 7.0〜8.0未満 | 8.0以上 |
空腹時血糖値[mg/dL] | 80〜110未満 | 110〜130未満 | 130〜160未満 | 160以上 | |
食後2時間血糖値[mg/dL] | 80〜140未満 | 140〜180未満 | 180〜220未満 | 220以上 |
経口血糖降下薬の特性
経口血糖降下薬の作用と主な副作用
分類 | 作用機序 | 主な副作用とその症状 |
スルホニル尿素(SU)薬 | 膵β細胞のカリウムイオンチャネルの一部を構成するSU受容体に結合し、カリウムイオンチャネルを閉鎖することでβ細胞を活性化させ、インスリンを放出させる。 | 低血糖 体重増加(食事療法や運動療法を怠ると起こりやすい) |
インスリン分泌促進薬 |
膵β細胞のSU受容体に一時的に結合することにより、服用から直ぐに、短時間インスリンを放出させる。 |
低血糖 |
ビグアナイド(BG)薬 | 肝臓における糖新生や、消化管からの糖の吸収を抑制することで、糖毒性を解除してインスリン感受性を高める。 | 消化器症状:下痢、おなかが張る、食欲不振、胃がむかつくなど(特に服用始めや服用量を増やしたときに起こることが多い) |
チアゾリジン薬 | 脂肪細胞のペルオキシゾーム増殖活性化受容体(PPAR)-γを活性化し、脂肪細胞の分化やアディポネクチンの分泌を促進することでインスリン抵抗性を改善する。 | むくみ(女性に多い) 体重増加(食事療法や運動療法を怠ると起こりやすい) |
αーグルコシダーゼ阻害薬(αーGI) | 小腸で二糖類を分解する酵素であるα-グルコシダーゼを阻害することで、糖の吸収を速度を遅らせる。 |
消化器症状:下痢、おなかが張る、おならの回数が増える、下痢など(特に服用始めや服用量を増やしたときに起こることが多い) |
DDP−4阻害薬 | インクレチンを不活性化する酵素であるDPPI-IVの阻害により、活性型インクレチン濃度を高めて、膵臓からのインスリン分泌の促進やグルカゴン分泌の抑制をもたらす。 | 低血糖(SU剤と併用した場合) |