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8月11日(水)
▼定時で帰って、すぐ眠りにつく。 、

8月12日(木)
▼定時で帰りだというのに、その後は漫然と過ごす。

8月13日(金)
▼なんとか来週は休めるらしい。皆の冷たい視線を浴びながら帰社。
▼その後は銀座へ。有明まんが祭りの面々で店が混雑している。閉店まで。

8月14日(土)
▼本日帰省しようと思ったが、雨を見てくじける。そのくせに夕方から銀座へ。今日は天気の影響もあってそれほど混んでいないか。

8月15日(日)
▼2時18分大宮発のMAXに乗る。さすがに空いているわ。
▼実家に戻って村上春樹「村上朝日堂はいかにして鍛えられたか」(新潮文庫)読了。
 「アンダーグラウンド」(講談社)を執筆中と同時期のエッセイ。あいかわらず余技的な内容。(個人的には好きだけど)
 そうかこの人も今年で50歳か。しかし「僕らの世代はそれほどひどい世代じゃなかったと思う」と他人ごとのようにしてしまうには、この人本人がそう結論づけている以上に、その文化的責任は強まっていると思いますが。
▼家に大辞泉(小学館)があった。「何で買ったの?」「テレビ見てるとわからない言葉ばかり出てくるから……」この子にしてこの母親あり。しかしこの人、老年性痴呆症なんぞ絶対にまぬがれるな。

8月16日(月)
村山由佳「BAD KIDS 海を抱く」(集英社)読了。
 この小説は先に出た「BAD KIDS」のサイドストーリーになっている。工藤都と鷺沢隆之という前作の主人公たちは脇役に回っている。(前作のエピソードは本作にも出てきて、前作品の時間軸に併せて進んでいく)
 サーファー志願の高校生、山本光秀に、身体ごと恋焦がれてしまった優等生の藤沢恵理。彼女は生まれながらにして隆々と駆け巡る性欲を自覚し、一度は援助交際まがいのことに手を出す。その現場を光秀に見られた恵理は、だんだんと被虐的な思いにかられて、やがて光秀に迫りだす――って、私がこう説明するだけで、なんだか淫靡な世界が広がっている小説みたいだなあ。つまりですよ、この小説の説明の難しさは「基本的に女が誘う」ってことにある。それも自らの性欲を自覚しながら、に。
 作者は女性で、それこそ広告の煽り文句や書評には「清冽」を意味する言葉が並んでいる。そのイメージをあえて越えるために描かれた意欲作になる。……しかし、どうしてもこの設定だと、18禁コミックまがいの映像が浮かんできてしまう。こりゃ読む人間にも問題はあるけど。なにせ優等生的な女性が乱れる、って「聖から俗へ」のポルノの世界の常套手段だしぃ(なんでも、ポルノの世界では逆がないそうだ。つまり「俗から聖へ」っていう成り上がり的なのはタブーらしい)
 工藤都と鷺沢隆之が原色だったとしたら、山本光秀と藤沢恵理は淡いパステルトーンな世界。
▼珍しくテレビドラマなんぞを観ている。TBS「同窓会へようこそ――遅すぎた夏の帰郷」を観た。……内容に関しては……要するにトヨエツと加藤あいを見たい人のためのドラマか。あとは歌のお姉さんと。
 このドラマの本当の見所は、最後になっていきなり登場した先生役の筒井康隆にあったかもしれない。……いやはや、乱れたねずみ色の髪と怪しげな眼鏡と髭は、クリスマスパーティー用の仮装みたいだった。

8月17日(火)
▼昼寝すると仕事の夢ばかり見る。しゃくなので午後は炎天下を散歩して古本屋巡り。
▼玄倉川で事故にあった方々にとって本当に不謹慎なことを書いてしまいますが、事故にあった方々は26歳だの27歳だのって、私とほとんど同い年の方々が多い。そういう方々がすでに結婚されて、子どもまでいらっしゃるとは……、とニュースを観ての感想。
 しかしまる一日テレビに張り付きだと、あの事故の時間ごとの経過まで憶えてしまったよ。

8月18日(水)
高見広春「バトルロワイヤル」(太田出版)読了。
 ん〜と、……すでに読んだ人の感想をWEBを通じて読んできたけど、だいたい似たり寄ったりの感想だったなあ、私の場合も。
 ひとつは、非常にスタンダードなキャラクター構成でもって(ヒーロー、ヒロイン、参謀、ダーディーヒーロー、ダーディーヒロイン、そして、巨悪)非常に高度な吸引力、加えて、圧倒するくらいの文章量と情報量で1999年の薄ら寒い世間の現実に肉迫しているということ。
 同時に、読んでいて気にかかったのが、ある特定の世代にしか開かれていない空気感で、下手すれば一人よがりとも取られかねないくらいのレベルまで、一面に覆われているような点。(いまどき「3年B組金八先生」のパロディじゃ、今の十代だと通じない読者もいるのでは。政府の役人が「坂持金発」で、防衛軍の兵士たちが、田原、近藤、野村、って……)

8月19日(木)
▼忌野清志郎のニューアルバム発売中止。この手のトラブルって、この人はこれで何度めだ?
▼夜から同窓会みたいなもので集まる。それにしても、知り合いは学校の先生や保母さんになった人が多い。しかもバーでお姉さんに囲まれて呑む空間が持てるというのも、不思議な気がしてくる。十年もたった気がしない。

8月20日(金)
▼昨日遅くまでの酒が抜けきらない。
▼携帯が昇天。ポケットに入れっぱなしのままで母親が洗濯機に入れてしまったので。

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