4月21日(土)雨のち曇り |
▼「盲目の音楽家を捜して」(チチ松村/晶文社)/「ギークス GEEKS ビル・ゲイツの子供たち」(ジョン・カッツ/松田和也訳/飛鳥新社)/「まぶた」(小川洋子/新潮社) ▼晩から新宿へ。(16) |
4月22日(日)晴れと疾風 |
▼「……でさ、紹介するときに言うの『俺ってイケメンだ』って。池袋で遊んでる男だから……って」 などと、発言者の首を絞めたくなるような会話の切れ端が耳に届いて、思わず後ろを振り向いてしまった、JR池袋駅東口。(一発ネタの日記サイトのような内容) |
4月23日(月)晴れ |
▼今週発売の「ぴあ」を見て、「このなつ、このこがはやるっ!」と題して藤本綾と小向美奈子と上野なつひが出ていましたが、前者二名の水着じゃない写真というのも新鮮でございました。 ▼中谷美紀「cure」 中谷美紀の作品というよりも坂本龍一の作品と言ってしまった方がいいくらいの音づくり。(特に、二枚組のうちの二枚目) 実は、「砂の果実」をじっくり聴いて、歌詞に退いてしまいました。なぜだ。こういうものは今まですんなりと受け止めていたはずなのに。 おそらく中谷美紀自身の作詞だったらまだよかったんだろうけど、作詞家の手による「作り物」であるくせに生身の声のふりをしているのに違和感があるのだろう。 |
4月24日(火)曇り |
▼小川洋子「まぶた」(新潮社) この人の短編、本書に限らないすべての短編にキャッチコピーを付けるとしたら、たぶん「不吉」というキーワードが絡んでくると思う。芥川賞の「妊娠カレンダー」の内容や他の作品や本書をすべてひっくるめて。 発表された年代は過去五年くらい前のものをそのまま集めている。表題作は「中年男と十五歳女子の秘められた関係」となるが、そのまま耳で聞いたらロリコンものみたいだなあ。水着、なんて単語が出てくるし。実作品を読めば耽美からほど遠い世界なんだけど。 不吉な世界観の中を泳いで、それが快楽にまで発展していくような、それでいてタナトスが華開いているわけでなく、成長も破滅もすべて逃れているような、そんな表裏一体。 |
4月25日(水)雨のち曇り |
▼7時に会社を出て新宿へ。(17) 駅周辺でいきなり異性から声をかけられたらどう思うか。 都市部に住む女の子だったら、そしてスカートをはいて歩いている女の子だったら(経験者によると露出度が高くなるほど声をかけられる率も高くなるらしい)誰でもあるだろうが、なぜかその逆はないよなあ。 いや、あったからどうだってことはないけど、新宿駅出たあたりでしょ。給料日だから人通りも多いでしょ。当然道行く人のそれぞれの間隔が狭まっていて、そこで耳元で、「ねえ、ちょっとちょっと……」などと言われたら「男性を狙う女性キャッチセールスか」とは思うでしょ。思わないか。少なくとも俺は思った。 振り向いたら、女性が携帯電話を持って真剣に、電話の向こうの相手の話を聞いてやっているのでした。 みんな器用だな。その後コンビニに入る途中で、携帯で会話しながら自転車乗って降りて、そのままコンビニ店内に入っていく男を目撃したし。 |
4月26日(木)晴れ |
▼給料日ごとに思う。厚生年金高すぎ。所得税や住民税がそれほどでもないのに、なぜ年金だけ全体(控除前の支給金額)の2〜3割も取られるんだ。 「こんなに無頼で破天荒な生活している俺様が六十以上も生きているわけないじゃないですか。だから積み立てても無駄無駄無駄。今おくれ」と申請してみるか。そして百歳以上生きるの。 ▼GWは何も予定なんぞ入れておりませぬ。カレンダー通りに仕事してカレンダー通りに休んで、カレンダー通りに飲む。(いや別にカレンダーは関係ないか。「日本全国酒飲み音頭」通りに飲む) |
4月27日(金)晴れ |
▼池袋東武のポスターはいつも藤原紀香が出ているのですが、今度の母の日のポスターは、両手でカーネーションの花束を持っている紀香の周りを、さまざまなスポーツウエアの厨房少年たちが取り囲んでいる。 大きく口を開けた紀香が「お姉さんが手取り足取り教えてあげるっ」とか何とか言ってるように見えてきたりして。 ▼クレジットカード、銀行のカードと、デパートの買い物カードなど、それぞれ二つ以上の目的に使用するカードを、一緒にすることができるサービスがあるが、実際に使ってみて便利なもんなんでしょうか。片方と解約するときに不便じゃないのか。他企業が合併したらどうなるのか。 |
4月28日(土)晴れ だんだん暑くなってくるのかい |
▼自転車で図書館まわりしたら、午後には疲れ切ってずっと寝ていました。そういえば最近、「はあ」とか「ふう」とか発声して溜め息ついているしな。 ▼夕方から新宿へ。(18) 「新宿辺りだと、階段渡ってもホームで電車待っていても声かけられるの」という話を聞いたが、まさに今日はその通り、白の豹柄のスリットスカートの女性が階段の途中でスーツの男に手招きで声かけられていました。豹柄だからその女性につい目がいってしまっていたというのは内緒で。 |
4月29日(祝)曇りのちときどき雨 でもやっぱり気温がちょっと下がったかも |
▼裕木奈江が全盛期のころ――つまりは女子高生のコミニュケーションアイテムは携帯電話ではなくポケットベルのころ――某雑誌でのロングインタビューのキャプションが、「彼女の感性に、キミはついていけるかっ!」とかなんとかだったと記憶している。 読み進めてみて思ったのが「結局いちばん彼女についていってないのは、このインタビュアーじゃん」ということだった。それだけ彼女が感性だけでものを言ってる内容だったと想像してください。でも今にして思えば、この程度の内容だったら、ごく普通の女の子が普通に言いそうではあったが。 それでも、ああやって理路整然としない会話をまとめている職種というのは大変なことではある。「不思議ちゃん」だの「不思議少女」だのという言い方は、彼女あたりから流布され始めたのではないかと。 ▼晩から銀座へ。(49) |
4月30日(代)雨のち曇り |
▼JUDY AND MARY「POP LIFE」 この作品を語るとどうしても「TAKUYAの世界観が全面に出たアルバム」という論調が、溢れかえっているような気がするので、(ネットのファンぺージも同様)どうにか別の内容で感想書きたいと思っていたんだが……無理でした。 ひとつ言えば、「恩田快人の影が薄くなってしまったアルバム」ということなんだろうが。あんまりと言えばあんまりな言い方だけど、でもそう。(アルバム中、恩田快人作品が一曲しかない) TAKUYAが過去に「『DAYDREAM』なんて、あんなマイナーコードで歌うなんて暗い」などとインタビューで語っていたのを読んだことがあるが、確かに今作品は「DAYDREAM」や「小さな頃から」のような、全面にマイナーコードが出てくるような曲がない。もっとあからさまにマイナーな感じの曲がアルバムの一部分を占めていたっていいんだが。その方が全体のコントラストを作るし。 全面にメジャーコードの曲ってのは、「悲しいのに無理して笑っている」という風に見えてしまうのだが。 ▼今月のウィンドウタイトルは斉藤和義「退屈な夕食 幸福な朝食」 「ジレンマ」というアルバムに入ってます。このアルバム発売当時から六十年代ロックっぽいギターサウンドになってきたような。大好きな作品なのですが、かのロッキングオンジャパンを始めとして、どうもこの作品に関するインタビューが少ないのが哀しい……と思ってました。 |