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世説新語 巻之四

劉義慶
(『』   
※ 本文の注は、有朋堂文庫によるもの。
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卷三 言語 下

〔一〕 殷仲文勸メテ武帝やしなハシム。帝曰、我不せい〔注h音楽〕。仲文曰、但ヘバヅカラセント。帝曰、畏〔注h解し得れば溺るゝに至るを恐るゝなり。〕センコトヲ。故
殷仲文宋の武帝に勸めて伎をやしなはしむ。帝曰く、我せいを解せずと。仲文曰く、但だ畜へば自づから解せんと。帝曰く、解せんことを畏る。故に畜はずと。
原文  殷仲文勸宋武帝畜伎。帝曰、我不解聲。仲文曰、但畜自解。帝曰、畏解。故不畜。
殷仲文勸[二]宋武帝[一]やしな[レ]伎。帝曰、我不[レ]解[レ]せい。仲文曰、但畜自解。帝曰、畏[レ]解。故不[レ]畜。
漢文エディタ  殷仲文勸メテ 2( 宋ノ武帝ニ )1 |畜(やしな)ハシム^伎ヲ。帝曰ク、我不ト^解セ^|聲(せい)〈NOTE 音楽 〉ヲ。仲文曰ク、但ダ畜ヘバ自ヅカラ解セント。帝曰ク、畏ル〈NOTE 解し得れば溺るゝに至るを恐るゝなり。 〉^解センコトヲ。故ニ不ト^畜ハ。
注記  ○聲h音楽  ○解せんことを畏る。h解し得れば溺るゝに至るを恐るゝなり。 

〔二〕 王韶之〔注hが曾孫なり。字は休泰。〕クシテ家貧ニシテ而好、嘗三日絶、執リテ。家人誚ツテ、困窮若クノ、何ルト。王しばらクシテヘテ、我セリ〔注h一に目耕に作る。目もて紙田を耕すなり。〕
王韶之少くして家貧にして學を好み、嘗て三日糧を絶ち、卷を執りて輟めず。家人之を誚つて曰く、困窮此くの若し、何ぞ耕さざると。王|徐(しばら)くして答へて曰く、我は常に自ら耕せり耳と。
原文  王韶之少家貧而好學、嘗三日絶糧、執卷不輟。家人誚之曰、困窮若此、何不耕。王徐答曰、我常自耕耳。
王韶之少家貧而好[レ]學、嘗三日絶[レ]糧、執[レ]卷不[レ]輟。家人誚[レ]之曰、困窮若[レ]此、何不[レ]耕。王しばら答曰、我常自耕耳。
漢文エディタ  王韶之〈NOTE が曾孫なり。字は休泰。 〉少クシテ家貧ニシテ而好ミ^學ヲ、嘗テ三日絶チ^糧ヲ、執リテ^卷ヲ不^輟メ。家人誚ツテ^之ヲ曰ク、困窮若シ^此クノ、何ゾ不ルト^耕サ。王|徐(しばら)クシテ答ヘテ曰ク、我ハ常ニ自ラ耕セリ〈NOTE 一に目耕に作る。目もて紙田を耕すなり。 〉耳ト。
注記  ○王韶之hが曾孫なり。字は休泰。  ○自ら耕せり。h一に目耕に作る。目もて紙田を耕すなり。 

〔三〕 載仲若〔注h名はぎよう。〕春日攜雙柑〔注h橘子なり。一に曰く坩に通ずと。坩は肴を盛る器。〕・斗酒。人問クニクト。答ヘテ、往キテかうり。此俗耳しんぺん〔注hは石針〕、詩腸鼓吹ナリト
載仲若春日雙柑・斗酒を攜ふ。人何くに之くと問ふ。答へて曰く、往きてかうりの聲を聽く。此れ俗耳のしんぺん、詩腸の鼓吹なりと。
原文  載仲若春日攜雙柑・斗酒。人問何之。答曰、往聽黄聲。此俗耳針、詩腸鼓吹。
載仲若春日攜[二]雙柑・斗酒[一]。人問[二]何之[一]。答曰、往聽[二]かうり聲[一]。此俗耳しんぺん、詩腸鼓吹。
漢文エディタ  載仲若〈NOTE 名は|(ぎよう)。 〉春日攜フ 2( 雙柑〈NOTE 橘子なり。一に曰く坩に通ずと。坩は肴を盛る器。 〉・斗酒ヲ )1 。人問フ 2( 何クニ之クト )1 。答ヘテ曰ク、往キテ聽ク 2( |黄(かうり)ノ聲ヲ )1 。此レ俗耳ノ|針(しんぺん)〈NOTE は石針 〉、詩腸ノ鼓吹ナリト。
注記  ○載仲若h名は|(ぎよう)。  ○柑h橘子なり。一に曰く坩に通ずと。坩は肴を盛る器。  ○hは石針 

〔四〕謝中書〔注h謝莊、字は希逸。〕寶劔。謝以ヘテ魯豫州〔注h魯爽〕レヲ。後魯作。世ツテ宴集所在。謝曰、昔與魯爽レシトキ、竊スト陛下杜郵之賜〔注h史記參照。臣は爽が必ず反せんを知り、豫め其罪を受くるの日に自殺すべき料として贈りしなりとの意。〕。世
宋の世嘗て謝中書に寶劔を賜ふ。謝以て魯豫州に與へて別れを送る。後魯逆を作す。世嘗て宴集に因つて劔の所在を問ふ。謝曰く、昔魯爽と別れしとき、竊に陛下杜郵の之賜と爲すと。世大にスぶ。
原文  宋世嘗賜謝中書寶劔。謝以與魯豫州送別。後魯作逆。世嘗因宴集問劔所在。謝曰、昔與魯爽別、竊爲陛下杜郵之賜。世大ス。
宋世嘗賜[二]謝中書寶劔[一]。謝以與[二]魯豫州[一]送[レ]別。後魯作[レ]逆。世嘗因[二]宴集[一]問[二]劔所在[一]。謝曰、昔與[二]魯爽[一]別、竊爲[二]陛下杜郵之賜[一]。世大ス。
漢文エディタ  宋ノ世嘗テ賜フ 2( 謝中書〈NOTE 謝莊、字は希逸。 〉ニ寶劔ヲ )1 。謝以テ與ヘテ 2( 魯豫州〈NOTE 魯爽 〉ニ )1 送ル^別レヲ。後魯作ス^逆ヲ。世嘗テ因ツテ 2( 宴集ニ )1 問フ 2( 劔ノ所在ヲ )1 。謝曰ク、昔與 2( 魯爽 )1 別レシトキ、竊ニ爲スト 2( 陛下杜郵ノ之賜〈NOTE 史記參照。臣は爽が必ず反せんを知り、豫め其罪を受くるの日に自殺すべき料として贈りしなりとの意。 〉ト )1 。世大ニスブ。
注記  ○謝中書h謝莊、字は希逸。  ○魯豫州h魯爽  ○杜郵の之賜h史記參照。臣は爽が必ず反せんを知り、豫め其罪を受くるの日に自殺すべき料として贈りしなりとの意。 

〔五〕 元凶〔注h名は劭、字は休遠。父文帝を弑せり。故に元凶と曰ふ。〕簒立。以顔延之光祿大夫。先ヨリ延之子竣爲參軍。及ビテ義師入討スルニ、竣參-密謀、兼ネテ書檄。劭召延之、示スニテシ檄文、問ウテ、此〔注h文の義。〕ゾト。延之曰、竣之筆也。問、何ルト。延之曰、竣筆體、臣不まさカラ 。又問、言辭何ルト〔注h是の如きに同じ。〕。延之曰、竣尚おもルコトヲスラ老夫、何リテ復有リトセンヤト陛下。劭意遂
原文  元凶簒立。以顔延之爲光祿大夫。先是延之子竣爲世參軍。及義師入討、竣參定密謀、兼造書檄。劭召延之、示以檄文、問曰、此筆誰所造。延之曰、竣之筆也。問、何以知之。延之曰、竣筆體、臣不容不識。又問、言辭何至乃爾。延之曰、竣尚不顧有老夫、何縁復有陛下。劭意遂釋。
元凶簒立。以[二]顔延之[一]爲[二]光祿大夫[一]。先[レ]是延之子竣爲[二]世參軍[一]。及[二]義師入討[一]、竣參-[二]定密謀[一]、兼造[二]書檄[一]。劭召[二]延之[一]、示以[二]檄文[一]、問曰、此筆誰所[レ]造。延之曰、竣之筆也。問、何以知[レ]之。延之曰、竣筆體、臣不まさ[レ]不[レ]識。又問、言辭何至[二]乃爾[一]。延之曰、竣尚不[レ]おも[レ]有[二]老夫[一]、何縁復有[二]陛下[一]。劭意遂釋。
漢文エディタ  元凶〈NOTE 名は劭、字は休遠。父文帝を弑せり。故に元凶と曰ふ。 〉簒立ス。以テ 2( 顔延之ヲ )1 爲ス 2( 光祿大夫ト )1 。先^是ヨリ延之ガ子竣爲リ 2( 世ノ參軍 )1 。及ビテ 2( 義師入討スルニ )1 、竣參- 2( 定シ密謀ニ )1 、兼ネテ造ル 2( 書檄ヲ )1 。劭召シ 2( 延之ヲ )1 、示スニ以テシ 2( 檄文ヲ )1 、問ウテ曰ク、此ノ筆〈NOTE 文の義。 〉誰ガ所ゾト^造ル。延之曰ク、竣ノ之筆也ト。問フ、何ヲ以テ知ルト^之ヲ。延之曰ク、竣ガ筆體、臣不ト|容(まさ)ニ _カラ_ ^不ル^識ラ。又問フ、言辭何ゾ至ルト 2( 乃チ爾ル〈NOTE 是の如きに同じ。 〉ニ )1 。延之曰ク、竣尚ホ不^|顧(おも)ハ^有ルコトヲスラ 2( 老夫 )1 、何ニ縁リテ復有リトセンヤト 2( 陛下 )1 。劭ガ意遂ニ釋ク。
注記  ○元凶h名は劭、字は休遠。父文帝を弑せり。故に元凶と曰ふ。  ○筆h文の義。  ○乃ち爾るh是の如きに同じ。 

〔六〕
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〔七〕
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〔八〕
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〔九〕
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〔一〇〕
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〔一一〕
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〔一二〕
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〔一三〕
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〔一四〕
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〔一五〕
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〔一六〕
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〔一七〕
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〔一八〕
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〔一九〕
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〔二〇〕
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〔二一〕
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〔二二〕
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〔二三〕
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〔二四〕
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〔二五〕
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〔二六〕
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〔二七〕
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〔二八〕
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〔二九〕
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〔三〇〕
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〔三一〕
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〔三二〕
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〔三五〕
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〔四四〕
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〔四五〕
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〔四六〕
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〔四七〕
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〔五六〕
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〔五七〕
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〔五九〕
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〔六〇〕
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