ついに、ついに、この日が来ました。夢にまで見たチャック・ブラウンの来日公演です!
私、日本唯一のワシントンGO-GO専門サイトを運営していますが、チャック・ブラウンを生で観たのは1994年12月20日の六本木ジャングルベースのみ。1987年から1995年までは、毎年のように日本に来ていたチャックですが、1995年を最後にパッタリと来日が途絶えていました。
2007年に久々のスタジオ録音作「We're About the
Business」をリリースして、東京のCOTTON
CLUBと出演交渉中という情報はあったものの、結局話がまとまらなかったらしく、やっぱりもう来日は無理なのか・・・と諦めかけていた2008年1月。突然、ビルボード東京&大阪に出演決定という情報が飛び込んできたのです!
東京は2月16日(土)と17日(日)、大阪は2月20日(水)で1日2ステージ。そりゃもう、東京の4回公演を全てを観ることを即断です!
会場のビルボード東京は、昨年8月にスティーリー・ダンの来日公演でオープンした大人向けライブハウス。自由席料金は9500円とかなり高価で、本格的な食事もできるという、まさに30代以上の小金持ちの大人をターゲットとしたハコです。予約の仕組みが変わっていて、電話予約すると整理番号を告げられるだけで、チケットは発券されません。で、ライブ当日は、受付番号順に案内されて好きな席を選ぶ、というシステム。う〜ん、チケットが無い、というのはちょっと寂しいですよね。
来日決定から本番までたった1ヶ月。これまでに作り上げたGO-GO人脈をフル活用して、ライブのPRに(勝手に)努めさせていただきました。
いよいよ迎えた東京初日の土曜日。お昼に新潟から新幹線で上京して、ホテルに荷物を置き、いざ、六本木・東京ミッドタウンへ!
|
|
開演18時の1時間前、17時から整理番号順に案内されるので、16:35頃に東京ミッドタウンのガレリア4階ビルボード東京前に到着。しかし、人がいない・・・(笑)。普通、ライブの開場前って、チケットを持っていても行列ができるものだと思っていたけど、行列どころか人影もまばら。もしかして、観客の入りは最悪なのか?とちょっと不安になる。
この日の1stステージを一緒に観るのはDJ
KSKさんと私の2人。開場5分前になって、やっとお客さんが集まってきました。
我々は整理番号2番でしたが、1番の人が開場時間に来なかったため、結局、名誉ある初日の1番入場に繰り上げになりました。ラッキーです。
とてもライブハウスとは思えない丁寧な接客の女性従業員に案内され、4階エントランスからステージのある3階フロアへ。親切にも「チャックさんは、このマイクで歌います」とステージでの立ち位置まで教えてくれました。チャックはステージ真ん中ではなく、向かって右寄りで歌うそうです。というわけで、チャック・ブラウンの目の前のテーブル席を確保!
いや〜、この席はステージが近過ぎます(笑)。さすがは入場1番目だわ。
チャックのマイクスタンドにすぐに手が届く。アマチュア・バンドでもこんな近くで観たことはないぞ。ていうか、ソウル・サーチャーズのメンバーよりも、俺達の方がチャックに近いよ(笑)。
ちなみに、チャックのギターのエフェクターには「Cry Baby」と「BOSS
Blues
Driver」のみがセットしてありました。コンプもディレイも無いあたり、実に男らしいセッティングだ。
チャック人形をテーブルに置いて、歓迎の準備は完了。我々は2人ともチャックTシャツを着用です。ロビーでTシャツは販売されていましたが、我々はワシントンDC在住のmaikoさんを通じて、昨年のうちにチャックTシャツと人形を入手していました。「チャック・ブラウンが来日したら、会場でこのTシャツを着よう!」と思っていたのですが、ついにその日が来ましたよ。
|
|
このビルボード東京は、ステージ背後がガラス張りになっています。ライブが始まると、音響の関係上、カーテンが閉まってしまうのですが、開演までは六本木の景色を楽しむことができます。なんと言うか、バブリーな会場だなぁ(笑)。実は日本はまたバブル経済が始まったんじゃないか?という気がしてくる。
この1stステージのお客さんはなぜか女性が多い。しかも綺麗な女性ばかり。「こんなオシャレな人達がGO-GO好きなのか!?」とかなり驚きましたが、問題は、このテーブル席で立って踊っていいものかどうか?
隣のテーブルの人と「立ちますよね?」「立ちたいですよね〜」てな会話をしつつ、ビールを飲みながら、開演を待ちます。
|
|
定刻の18時についにメンバーが登場! 楽屋から客席の脇を通ってステージに上がってくるので、本当にごく普通にチャック爺さんが目の前にやってきました!
「これはもう我々が率先して立って踊るしかない!」と、KSKさんと2人で立ち上がると、店員がすぐに寄って来て「後ろのお客様に迷惑です」と注意されてしまった。要するに「周りの席もみんな立ったら仕方ないけど、最初から立つな。空気読め!」ということらしい。確かに、最前列で男2人に立たれると、後ろのテーブルから主役のチャックが見えなくなるわな。不本意ながら納得。
GO-GOを踊らずに座って聴け、というのも酷な話ですが、大人なので(笑)言われたとおり、とりあえず座って観ることにしました・・・。
バンドメンバーは10人の大編成。
Chuck Brown - vocals & guitar
Ju Ju House - drums
Cherie Mitchell - keyboards & vocals
Maurice Hagans - percussion
Doug Crowley- bass
Bryan Mills - sax
Mark Williams - trombone
Brad Clements - trumpet
Little Benny - vocals & trumpet
KK - vocals
トランペットのBrad
Clementsのみ白人。ドラムのJUJU、キーボードのCherie、パーカッションのMaurice(別名Mighty
Moe)は、現在のEUのメンバーも兼ねています。そして、女性ボーカルのKKはチャックの娘さんです。
チャック・ブラウンのMySpaceによると、本来はもう1人Vince
Evansというキーボードがいるのですが、今回は来日しなかったようです。しかし、キーボードはステージの左右に2セット用意されていました。
演奏はまず、Cherieのシンセパッドに乗せて、チャックがギターを静かに弾き始めてスタート。アブストラクトな雰囲気のまま、ギターがゴッドファーザーのテーマを奏で始めると、JUJUのドラムがまずはキックだけで入ってきた。しかし、このキックのパターンこそ、まさにGO-GOのリズム!
そして、ついにJUJUがGO-GOビートをドッカンと叩き始め、13年ぶりの日本でのGO-GOパーティーが幕を開けた!!
何が嬉しいって、ちゃんと新作アルバム収録の“Love Theme from The
Godfather”でライブをスタートさせたのが嬉しい。ストーンズもジェームス・ブラウンも、ライブでは新作アルバムの曲は無視して、馴染みの曲ばかり演ってたでしょ? でも、72歳のチャック爺さんは、ちゃんと新作の曲を演っている。今も現役感を失っていないことの証明だ。
ホーン隊のソロ、キーボードのソロの後は、いきなりJUJUのドラムソロ! GO-GOのリズム感をキープしたままのシンプルなソロなのに、フレーズのキレ、スネアの一発一発の迫力がたまらない。いきなり大興奮させられましたよ。マジでJUJUのドラムは世界一、いや宇宙一だ。
なにしろ、最前列はステージに異常に近いので、ドラムもパーカッションも生の音が聞こえてくる。この会場のPAスピーカーは天井からフライングされているので、最前列にいると、PAの音はあまり届かないのだ。ということは、ボーカルマイクがあまり聞こえないし、ギターもベースもアンプの音が直接聞こえてくるということになりますが、スタジオで一緒に練習しているかのような音響環境というのは、なかなか貴重な体験です。
演奏はもちろんノンストップで“It Don't
Mean A Thing”へ繋がる。
早くもGO-GOスウィング・メドレーの始まりだ。もちろん、お馴染みのコール&レスポンスをチャックは観客に求めてくる。巻き起こる「It
Don't Mean A Thing, If It Ain't Got That GO-GO Swing.
デュワ、デュワ〜」の大合唱。“Moody's
Mood” の「Oh, when we are one, I'm not afraid, I'm not
afraid.」も大合唱。お客さん達、しっかりと歌ってくれるんだよ、これが。
目の前にいるチャックと一緒にGO-GOスウィングを歌っている、という幸せな状況に、俺、涙が出てきたよ。夢のように贅沢な時間だ。まるで「JUJUのドラムをバックに自分が歌っている(笑)」ような気分。ステージと客席の垣根を無くしてしまうところが、GO-GOのマジックだ。
“Midnight Sun〜Moody's Mood〜Woody
Woodpecker”へと続くこの流れは、1987年のアルバム「Any Other
Way To
Go」で聴き慣れたメドレーですが、20年経っても、ほとんど印象は変わらない。マンネリという意味ではなく、チャック・ブラウンもバンドも20年前と変わらない音を今でも出せるのだ。72歳の老人とはとても思えない。
私は「今回が最後の来日だろう」と思って、このライブに臨んだのですが、そんな心配全く不要でした。チャック爺さん、全然元気です。ボーカルの音程もギターのリズム感も全く問題ありません。当分死にませんから、まだまだ大丈夫です。
ちなみに、チャックが観客にマイクを向けるために、ステージ左側に行った時、マイクのシールド(コード)がギターのエフェクターに絡まりそうになったので、私が手を伸ばして、エフェクターからシールドを外してあげました。いい観客だなぁ、俺(笑)。
GO-GOスウィング・メドレー4曲の後は、“We
Need Some
Money”だ! おおぉ、もう必殺のこの曲に繋げるかよ、爺さん。
あのホーンのリフが炸裂すると場内は一気に沸騰。そして始まる「マネ、マネ、マネー!」の大合唱!
KSKさんが持ってきていたGO-GOイベントhott-labのフライヤーを兼ねた「オモチャのドル札」を振りながら熱唱する(笑)俺を観て、娘のKKは爆笑。周りのテーブルのお客さんにもドル札を渡して、客席で「マネー祭り」を勝手に開催です(笑)。
すると、キーボードのCherieが、俺に向かって「ドル札くれ!」と手を伸ばしたので、KKにドル札を2枚あげて、Cherieにも渡してもらいました。Cherieさん、このドル札をちゃんとアメリカに持って帰ってくれたそうです(実話)。
ちなみに、Little
Bennyにもドル札を渡しましたが、アイツはすぐに床に置いてしまった。多分「なんだ、ニセ物かよ!」って思ったのでしょう(笑)。
続いては、これまたお馴染み“Run Joe”。コール&レスポンスでKKからマイクを向けられた時に、チャック人形をマイクに当てると、またもKKは爆笑(笑)。チャックのマイクにも同じことをしたら、爺さんは「It's me!」と大喜び。ホント、チャック人形を持ってきた甲斐があったよ。
チャックがキーボードのCherieをフロントに呼び出すと、次のカバー2曲はCherieの時間。彼女、ボーカルも上手いんですよ。メインのボーカリストとしても十分通用する歌唱力です。
歌もスゴイけど、もっとスゴイのはヒップの位置の高さ(笑)。この日は下半身にぴったりフィットしたタイツを履いていたのですが、日本人ではあり得ない位置(笑)にお尻がついているんです。
ちなみに、このパートでは、サックスとトロンボーンの2人がキーボードを弾いていました。
Cherieの次は、ついにチャックの娘KKの出番です。
今までは何をするでもなく、ステージ上でブラブラしていた不良娘(笑)ですが、“Chuck
Baby”でようやくラップを披露して、父親のボーカルと共演。
このKKの体型も、Cherieとは別の意味でスゴイ。異常にデカイ尻と太い足、それなのに下半身を強調するミニスカート。上半身はそれほど太ってはいないので、これまた日本人ではあり得ない体型です。KKは色んな意味でインパクトが強烈な女性ですなぁ(笑)。
黒人の年齢は見た目ではよく分からないのですが、まだ10代に見えなくもない。一体、チャックが何歳の時の子供なのでしょうか?
続いては、 Little
Bennyの時間。ラップのカバー曲と自身の代表曲“Cat In The Hat”を、あのダミ声で歌います。
このパート以外でも、彼はステージの真ん中で本当に大活躍。コール&レスポンスで観客を煽り、トランペットを吹き、タンバリンを叩いて、常にステージを盛り立てます。チャック一座の番頭って感じでしょうか?
そして、チャックがJUJUに何やら指示を出すと、ドラムのテンポが上がって、そのまま“Bustin' Loose”へ突入。う〜ん、このテンポ・チェンジはイマイチだったなぁ。“Bustin' Loose”自体、GO-GO完成以前の曲で、ちょっと毛色が違うので、ここまでノンストップだったGO-GOビートの連続性が失われてしまったし、演奏する方もちょっと演りにくそうな印象を受けました。
ともかく、“Bustin'
Loose”で本編終了まで1時間10分のノンストップ。GO-GOの世界ではまだまだ短いくらいの演奏時間ですが、ビルボード東京の店員は度肝を抜かれたでしょうなぁ。「この爺さん達、いつまで経っても1曲目が終わらないぞ!?」と思ったに違いありません(笑)。
そして、アンコールは“2001(That'll
Work)”。「2001年宇宙の旅」のテーマとしてお馴染み「ツァラトゥストラはかく語りき」のGO-GOバージョンです。観客はほぼ総立ちで、ようやく私も立って踊ることができました。
最後は、JUJUのドラムがこれでもかと盛り上げて、ついにエンディング。トータルの演奏時間は1時間20分でした。
ちなみに、ビルボード東京のギタースタンドはネックでつり下げるタイプだったので、ギターを置くアームが無いのに気付いたチャックは「オォ?このスタンド壊れてるんじゃないか?」と困った表情を浮かべていました。あれはフライングVとか特殊な形のギター用のスタンドなので、ちゃんと出演者に合わせて、普通の形のスタンドも用意しておくべきですよ、ビルボード東京さん。
Love Theme from The Godfather
It Don't Mean A Thing
Midnight Sun
Moody's Mood
Woody Woodpecker
We Need Some Money
Run Joe
Baby / Angie Stone (Vocal by Cherie)
Umbrella / Rihanna (Vocal by Cherie)
Chuck Baby (Vocal by KK)
Stuntin' Like My Daddy / Birdman & Lil Wayne (Vocal by Little
Benny)
Cat In The Hat / Little Benny (Vocal by Little Benny)
Bustin' Loose
--
2001(That'll Work)
演奏終了後は、チャックもLIttle
BennyもJUJUも気さくにファンと握手してくれました。
JUJUに持参したソロアルバムのCDを見せると、「サインするからステージに上がってこい」と言われてしまった。JUJUについて行くと、案の定、店員から「ステージに上がらないでください!」と怒られましたが、JUJUが「ノープロブレム、OK」と店員を追い払ってくれました。JUJUさん、いい人だなぁ。
JUJUに「ワシントンDCの日本人maikoさんを知っているか?」と訊くと、「オ〜、イエース」と驚いた表情。「いつもサポートしてくれてありがとう」なんて言いながら、サインしてくれたのがこのCD。ちゃんと私の名前も入れてくれました。
この後は、たまたま同じテーブルになったNori-oh!さんと話をしたり、以前チャックのライブCDをお送りしたイクさんから静岡のお土産を頂いたり、GO-GO人脈を広げていると、なんと「90年代の大阪ベイサイドジェニーにチャック・ブラウンの前座のバンドで出演した」という女性に遭遇。貴重な歴史の証人との出会いに、KSKさんと2人で大興奮してしまいましたが、メールアドレスを聞かなかったのが悔やまれます。この前座バンドの関係者の方、連絡をお待ちしています。
(注)その後、mixiのWashington
GO-GOコミュニティにて、ご本人のNANAさんからご連絡をいただきました。ありがとうございます。
気がつけば、すでに19時30分過ぎ。2ndステージの客入れが20時から始まるので、またも店員から「そろそろ出てください」と言われてしまった(笑)。
客席でトランペットの白人Bradが日本人女性と話しているのを見つけたので「See
you later !」と握手をして、1stステージは全て終了。
2回目のステージを観るメンバーは8人。ABIさん、KSKさん、Kenitsyさん、Sayurinさん、ヤノさん、ホカリさん、カオリさん、そして私。FRASCOから始まるGO-GOパーティーin恵比寿ENJOY
HOUSEでお馴染みのメンバーが集まりました。
この回の整理番号は2番。今回は1番の人がチャックの目の前の席をキープしたので、我々は右側のテーブル2つを確保。ここなら後ろに席が無いので、立って踊るには絶好のポジション。盛り上がるにはここが実は一番良い位置かも?
チャックを喜ばせるため(笑)、美人ダンシング・マシーンのSayurinさんを最前列に配置しました。
観客はほぼ満員で、動員数はこの回が一番多かったですね。リンリン・コリンズさんなど東京のGO-GOバンドGroovePlanetのメンバーも来ていたし、mixiのGO-GOコミュのてーさんとも開演前にご挨拶しました。
本番2回目なので、今回のオープニングは落ち着いて観ることができました。
ステージに上がったチャックは、なんと自分でギターのワイヤレスのスイッチを入れるのですよ。プロのミュージシャンでは普通は考えられませんが、地元ワシントンDCでのライブでは、楽器のセッティングも全部自分でするのが当たり前なのでしょう。
今回は、JUJUのキックとともに、観客から「Wind me up,
Chuck!」の声が上がりました。そりゃもう、チャックも大喜びですよ。
それにしても、要注目は何と言ってもチャックの娘、KK。
バッグを肩から下げて、まるで「ちょっと買い物に来ました」みたいな(笑)なスタイルでステージに登場。自分がラップする“Chuck
Baby”以外は、大した役割も無くステージをブラブラと徘徊(笑)。あの娘は、一体何のために常にステージに上がっているのか、さっぱり分からん(笑)。
ちなみにチャックは「Happy birthday to KK
!」って歌っていたので、この日がKKの誕生日だったようです。何歳なんだろう?
この回の“We Need Some
Money”は、コール&レスポンスが本当に熱かった! 観客の皆さん、あなた達は本当に最高だ。本場DCに全然負けてないよ。
上機嫌のチャックから、1stステージでは歌わなかった「Mastercard and
VISA, American Express. I ain't got nothing against no credit cards,
but the cash is the
best.」のフレーズも飛び出した。いや、前回は単純に忘れていただけかもしれないが(笑)。
今回も、周囲のお客さんにドル札を配って盛り上がりました。最初は「何これ?なんで私に渡すの?」という反応の人もいましたが、この「マネー祭り」は日本独自の風習(笑)として定着させたいと思います。いやマジで。
1stステージでは、席を立つと店員から怒られた(笑)のが嘘のように、今回は立って踊る人が続出です。
“Hoochie Coochie
Man”の最後で、チャックがCherieに合図をして、1回演奏を止めました。今回は途中で一息入れる(?)作戦のようです。
そして、Cherieの歌う“Baby”
から後半戦開始ですが、演奏開始から55分で、黒人マネージャーが「15min」という紙をチャックに見せました。「残り15分って、まだ始まったばかりだぜ!?」とチャックは驚いた表情。ということは、1時間10分が、ビルボード・ライブの標準演奏時間みたいです。
次の“Phatty
”は、ワシントンDCの若手GO-GOバンド「CCB」の曲だそうです。YouTubeで検索すると、この曲に合わせて黒人の若者が踊る映像がいくつもアップされているので、DCではかなりヒットした曲なのでしょう。
続くLittle
Bennyのコーナーは、バイクのアクセルをふかすような(?)な謎のダンスと左右に移動するダンスで場内大盛り上がり。Rare
Essenceの代表曲“Lock It”
のカバーも飛び出しました。
本編ラストは今回もテンポアップして“Bustin'
Loose”。「I said sha la, come on Y'all said!」「Put your
money down!」のコール&レスポンスで盛り上がりました。
アンコールでは、必殺の“Harlem
Nocturne”がついに出た!。そして、ラストは“2001(That'll
Work)”を短めに演奏して終了。演奏時間はトータル1時間30分。1stステージよりも10分長く演ってくれました。
演奏終了後、チャックはまたも自分でギターのワイヤレスのスイッチを切っていました。リビング・レジェンド自らそんなことしなくてもいいのに・・・。スタッフの手を煩わせないいい爺さんですね(笑)。
Love Theme from The Godfather
It Don't Mean A Thing
Midnight Sun
Moody's Mood
Woody Woodpecker
We Need Some Money
Hoochie Coochie Man
--
Baby / Angie Stone (Vocal by Cherie)
Phatty / CCB (Vocal by Cherie)
Chuck Baby (Vocal by KK)
Stuntin' Like My Daddy / Birdman & Lil Wayne (Vocal by Little
Benny)
Cat In The Hat / Little Benny (Vocal by Little Benny)
unknown (Vocal by Little Benny)
Lock It / Rare Essence (Vocal by Little Benny)
Bustin' Loose
--
Harlem Nocturne
2001(That'll Work)
ライブ終了と同時に、JUJUが最前列のSayurinさんを目指して一直線に前に出てきて、直々にドラムスティックを渡しました。あまりにもJUJUに迷いがなかったので、周りでは「オオォ〜」とどよめきが(笑)。そして、Sayurinさんの向かいの席にいたヤノさんに向かって、JUJUは友達みたいに(笑)話しかけてきました。あのJUJUから逆指名を受ける磁力が、このテーブルにはあったようです(笑)。
次はチャックが近づいてきたので、みんなが握手を求める中、私がチャック人形を差し出すと、チャックは「That's
me ! That's the old man !?」とまたも大喜び。
すると、「マネーありがとうございました!」と話しかけてきたのは、隣のテーブルのすーのうずさん達。前回の来日の時にチャックやJUJUと仲良くなり、「Sue
Brown」の名前でチャックの娘に認定(笑)してもらったという強者でした。ってことは、KKと腹違いの姉妹か(笑)。
そして「Tシャツ、CDを購入した方を対象にサイン会を行います」とアナウンスが入り、ステージ横のテーブルでチャックのサイン会が始まりました。チャックに付き添う日本人女性スタッフが監視の目を光らせていましたが(笑)、持参してきたレコードでも何でも、チャックは上機嫌でサインしてくれました。私も持参したJIMCO盤CD「GO-GO LIVE」のCDにサインをもらった後、もう一度並んでチャック人形の箱にもサインをゲット。
|
|
次はLIttle Bennyを捕まえて、JIMCO盤CD「GOOD TO GO GO」にサインを頼みましたが、このコンピにはLIttle Bennyの曲は収録されていなかった・・・。申し訳ない(笑)。LIttle Bennyはどこにサインしようか迷った挙げ句、結局、吉岡正晴さんのライナーノーツの上に記入。うむむむ・・・。
|
|
このサイン会、最初はスタッフが「名前を書いてもらうのはダメ」とか「今並んでいる人で終了です」とか厳しいことを言っていたのに、だんだんと「もうサインに並ぶ方はいませんか?」とか「次は撮影会ですよ!」とか、いつの間にかアップグレード(笑)。チャックと集合写真を撮って、もう気分はサイコーです。チャックにhott-labのフライヤーを渡して、日本にはGO-GOファンが大勢いることもちゃんとアピールしました。
結局、我々は最後(23時20分頃)まで残って、楽屋に戻るチャックを拍手で見送りました。ありがとう、チャック爺さん!
|
|
ビルボード東京を出た後は、六本木の居酒屋「小松」にてGO-GOサミットin東京(という名の飲み会)を開催し、打ち上げ。
ここでの話題の中心はやはりチャックの娘KK(笑)。あの謎のバッグ、謎の体型、ステージ上での謎の行動、もうツッコミ所満載です(笑)。
この飲み会での結論としては、
・KKは小さい頃からチャックのステージに遊びに行くのが日常だった。
・学校から帰ると、ライブに直行し、ステージの上で宿題をしていたに違いない。
・チャックも高齢で、娘としては心配なので、常にステージで見守っている。
・あのバッグには、チャックが倒れた時のためのAEDが入っている。
〜と、勝手に妄想していました(笑)。
こんなバカ話をしているうちに、夜も明けて、あっという間に始発の時間になり、夢のような第1日目は終了。
2日目の1stステージを一緒に観るのは、KSKさん、魅了さん、Dayton ProjectのOKBさん、私の4人。整理番号は5番でしたが、今回も右側の一番前のテーブルを確保しました。長野から来たTakizさんも合流して、隣のテーブルに陣取りました。
前日に知り合ったすーのうずさんとも、また会いました。なんと、今日のお昼はJUJUと一緒にランチを食べてきた!とのこと。JUJUがコーヒーに異常に大量に砂糖を入れるので「ヤメなよ!」と注意したら、「俺はこのパワーで今夜演奏するんだ!」と言われたとか(笑)。JUJUは手にケガ(マメが潰れた?)をしているそうで、ゴルフ用のグローブを買ってきてくれと頼まれたそうです。アナタ、現地マネージャーですか(笑)。
お客さんはそこそこ入ってはいましたが、昨日の2ndステージに比べると、若干少ない感じ。
今回も定刻にステージに登場したチャックは、テーブルに置いたチャック人形に気付いたらしく、我々に「ミナサン、コンバンワ」と挨拶してくれました。なんか近所のジイちゃんがお茶飲みに来たみたいな感じ(笑)。
この回のお客さんは2日間4ステージのうちで一番静かでした。しかし、GO-GOメドレーが始まると、やっぱり立って踊らずにはいられないので、我々のテーブルの4人とTakizさんは階段前のスペースまで下がって踊っていましたが、他に立っていたお客さんは1人か2人だけ。
他のお客さんの邪魔にならない位置にいたつもりでしたが、店員からは何度か注意されたなぁ。“We Need Some
Money”でドル札を配れる雰囲気ではなかったので、この回のみマネー祭り開催は断念。
今回も“Hoochie Coochie
Man”で一旦演奏はストップ。
すると、チャックは空席になった我々のテーブルの人形を見て「Who is
this guy on the table right
here?」と一言。私がチャック人形を手渡すと、「オ〜、イエ〜ス!Who is
that old guy? 」と大喜び。
Cherieのボーカルコーナーが始まると、チャックはステージ右側の袖に引っ込んで休憩タイムに入りました。昨日は常にステージにいたのに、今日はお疲れなのかなと、ちょっと心配しましたが、上着を脱いで黒人マネージャーと何やら話をした後は、ステージを見ながらリズムをとっていたので、ひと安心です。
でも、目の前で休憩しているチャックに注目していいのか、チャックは無視してステージで歌うCherieを見るべきなのか、目のやり場に困りましたね(笑)。
さて、この日も注目はやっぱりKKです(笑)。昨日は緑色のバッグを持っていたのに、なんと今日は黒いベティちゃんのバッグに変わりました(笑)。多分、今日の昼間に渋谷で買ってきたんで、自慢したいんだよ(笑)。
この謎のKKのバッグですが、ワシントンDC在住のmaikoさんから「Cheryl
Underwood」という黒人女性コメディアンが元ネタではないか、という貴重な情報をいただきました。YouTubeで映像を見ると、確かにバッグを肩から下げてますよ!
http://www.youtube.com/watch?v=bxdIKnXiwPw&feature=related
ま、僕らが小学生の頃、志村けんのマネしてヒゲダンスしたような感覚なんですかね(笑)。
すーのうずさん手配のゴルフグローブをしてドラムを叩いていたJUJUですが、やはり暑いらしくて、演奏中にグローブを外そうと悪戦苦闘。しかしGO-GOには曲間というものがない(笑)ので、結局諦めて、最後までグローブをしたままでした。
この回は“2001(That'll Work)”で本編終了。チャックがアンコールの態勢に入ると、客席から「バスティン・ルース!」の声が上がり、その声に応えて“Bustin' Loose”を演奏して終了。演奏時間は1時間15分。やはり4回のうちで一番短いステージでした。
Love Theme from The Godfather
It Don't Mean A Thing
Midnight Sun
Moody's Mood
Woody Woodpecker
We Need Some Money
Hoochie Coochie Man
--
Baby / Angie Stone (Vocal by Cherie)
Umbrella / Rihanna (Vocal by Cherie)
Chuck Baby (Vocal by KK)
Stuntin' Like My Daddy / Birdman & Lil Wayne (Vocal by Little
Benny)
Cat In The Hat / Little Benny (Vocal by Little Benny)
2001(That'll Work)
--
Bustin' Loose
ついに東京公演最後のステージです。一緒に観るのは、KSKさん、ABIさん、私、そして、仙台から登場のJames
Brown愛好家bop-gunさん!
整理番号は4番で、最前列のテーブルも選べたのですが、激踊りする(笑)と予想されるbop-gunさんのために、敢えて階段前の2列目のテーブルを確保。すると、後から入場してきたkakoさん夫妻が、前のテーブルの2席をキープしたので、最終ステージは6人体制です。
「PAエンジニアの巨漢の黒人が、映画Good to
Goで銃で足を撃たれるボディガードに似ている」なんてマニアックな話をしながら、開演を待ちます。
最初は、観客の入りは非常に寂しくて、4階、5階のスタンドはガラガラ。テーブル席も左側の最前列がまだ空いているという危機的な状況でした。しかし、そのせいか濃〜い感じのお客さんばかり。普通のサラリーマンではない玄人筋(笑)が多い感じ。
4階スタンド右側のカジュアルエリア(食事サービス無し)には、すーのうずさんがただ1人いるだけ。様子を見に上がってみると、カジュアル席のドリンクはなんとプラスチック製のコップでした。テーブル席はちゃんとグラスなのに。まさに格差社会だ(笑)。
そして、4階中央のDXシートDUOという最上級ボックスシートには、社長と愛人風のカップルが(笑)。多分、GO-GOファンではないですが、ただの素人でもないと思います(笑)。そういえば、ライブの後半には、スーツ姿のIT若社長風の男性とドレスの愛人風のカップルが、ステージ向かって左側で濃厚なダンス(笑)を踊っていたなぁ・・・。
開演までには、会場はそこそこ埋まりました。観客のGO-GO度数は2日間で一番高かったですね。音楽評論家の吉岡正晴さんは我々の席の近くにいらっしゃいました。松尾潔さんもおられたそうです。
東京の最終ステージということで、バンドの演奏もいきなりトップギアで発進!
1曲目の“Love Theme from The
Godfather”で、チャックの「Go JU-JU Go JU-JU Hit
It!」のコール&レスポンスに導かれ、JUJUが迫力のドラムソロ!
チャックも“Hoochie Coochie
Man”と“It Don't Mean A
Thing”の間で「I love Tokyo ! We Got Old School In The House
Tonight, We Got Some New School In The House Tonight!
」と超御機嫌でラップを披露。
そんなバンドの演奏に負けないようにお客さんも盛り上がる。「立っても他のお客さんの邪魔にならないように」と階段前のテーブルに陣取った我々でしたが、そんな心配は無用でした。場内は完全にGO-GOダンスパーティーです。もちろん、“We Need Some
Money”ではドル札を会場中に配りました。誰もがドル札を振りながら、「マネ、マネ、マネー!」の大合唱! 最高です、皆さん。チャックも大喜びで、いつもよりも多めにコール&レスポンスを楽しんでいました。
この回もKKは、やらかしてくれましたよ〜。なんと、ステージ上で鼻をかみました(笑)。いやぁ、日本人の常識では考えられません。しかも鼻水のついたティッシュを手に持ったままステージでブラブラ。最前列のお客さんが渡した俺達のドル札もティッシュと一緒に持ってました。誰か、あの娘に説教してくださいよ(笑)。
今回も開始から55分でマックス・キッド風(笑)の黒人マネージャーが「15min」の紙をチャックに見せて、ギターアンプの上に置きました。
それを見て、私は昨日から温めていたアイディアを実行に移しました。用意しておいたこの紙を、ステージ脇からギターアンプの上に勝手に(笑)置かせていただきました。
最初に気付いたKKとLittle
Bennyは爆笑。チャック本人は微笑。しばらくしてから異変に気付いた黒人マネージャーは大爆笑(笑)。ま、俺が言うのもなんですが、GO-GOのライブにステージと客席の垣根はありません(笑)。
ちなみに、吉岡正晴さんも「Don'
t Care About
Time」と紙に書いて一番前のテーブルに置いたそうです。同じようなことを考える人って、やっぱりいるんですね(笑)。
最終ステージで初めて披露されたのが、KKの今風ラップが炸裂する“What's
Got Into Dat Kat”。これはKKとサックスのBryan
Millsの共作で、まだリリースされていない曲だそうです。ギャングスターな香り(笑)のするヒップホップ風GO-GO。
そして、本編ラストはやっぱり“2001(That'll
Work)”。
ステージに並んだメンバーに最前列の観客から「マイ・ファニー・バレンタイン!」の声がかかると、チャック爺さんは「Oh,
My Funny
Valentine!」とあっさりとアンコール曲に決定(笑)。多分、メンバーは誰も予想していなかった選曲だと思いますが、当たり前のように演奏スタート。
チャックはホーン隊にソロを振るのを忘れ、自らギターソロに没頭してました。サックス・ソロに入ろうとしたBryanは、チャックのギターに邪魔されて、文句も言えずに苦笑い(笑)。チャック爺さんは相当上機嫌だったようです。日本語で表現すれば「ほろ酔い気分」か(笑)。
アンコールが終了し、ステージ後ろのカーテンが開きました。しかし、会場中から巻き起こる「バスティン・ルース!バスティン・ルース!」のコール! このコールは4階席から起こったようでした。この2日間、会場の雰囲気をリードしてきたと自負していた私も予想外の展開です。
会場的には完全に終了態勢に入っていて、PAエンジニアも回線を切ったようでしたが、チャックはメンバーを再び演奏位置につかせました。黒人マネージャーも諦めて、会場スタッフに演奏延長を交渉。
ついに始まった2回目のアンコール。過去3ステージでの“Bustin'
Loose”とは明らかに違う。リズムの重さも、メンバーのソロの迫力も、チャックの気合いも全てがケタ違い!
「今宵の“Bustin'
Loose”は一味違うぞ!」(カリオストロの城の石川五右衛門風に読め!)
各楽器のソロもたっぷりとフィーチャーし、“Bustin'
Loose”の演奏は10分以上続きました。六本木の夜景をバックに、最高の演奏と最高の観客達。これはもう伝説のライブですよ。
終わってみれば、トータルで1時間45分。東京4回公演で、最多の曲目、最長の演奏時間でした。
このアンコールの間に、スター然とした黒人の若者御一行が客席に登場しましたが、松尾潔さんの情報によると、あれはネプチューンズのファレルだったそうです。
Love Theme from The Godfather
Hoochie Coochie Man
It Don't Mean A Thing
Midnight Sun
Moody's Mood
Woody Woodpecker
We Need Some Money
Run Joe
Baby / Angie Stone (Vocal by Cherie)
Phatty / CCB (Vocal by Cherie)
Stuntin' Like My Daddy / Birdman & Lil Wayne (Vocal by Little
Benny)
Cat In The Hat / Little Benny (Vocal by Little Benny)
Chuck Baby (Vocal by KK)
Harlem Nocturne
What's Got Into Dat Kat / KK and Bryan Mills (Vocal by KK)
2001(That'll Work)
--
My Funny Valentine
--
Bustin' Loose
演奏終了後は、昨日は写真を撮り損ねたJUJUと一緒に記念撮影。2日連続でステージに上がってしまいました。すみません。
一緒にサインをもらったKSKさんの名前が気に入ったらしく、JUJUは私と肩を組みながら、なぜか「KSK!KSK!」と連呼(笑)。JUJU、オモロイ人だわ。
Good to
GO-GOのプリントアウトを見せて、JUJUに日本のGO-GOファンをアピールしておきました。
|
|
チャックのサイン会も2日連続で行われましたが、今回は演奏時間が長かったので、サイン会は割とアッサリとしていました。
ABIさんは、お土産として(We Need
Some)
芋煮のCDとDVDを渡して、「サイコー!サイコー!」と話しかけたら、チャックは「サイコさん」という名前だと勘違いして、レコードに「To
Saiko」とサインしそうになっていました(笑)。私はTシャツにサインをもらいました。
2日目のGO-GOサミットは、総本山の恵比寿ENJOY
HOUSEにて開催しました。
盛り上がった話題は、“Bustin'
Loose”でチャックがサックスのBryanにソロを振る時、なんと「リローイ!」と呼んだこと。
「リロイ」と言えば、かつてのソウル・サーチャーズのメンバー、サックスのLeROY
FLEMINGのことです。“We Need Some
Money”のレコードの中でも、サックスソロの前でチャックが「リローイ!」と呼んでますね。
なぜ、今回チャックから「リローイ!」が出たのか?
「単なる老人ボケ(笑)」とか「人名ではなく、サックスソロに入る合図としてソウル・サーチャーズでは定着している」とか諸説ありますが、多分、チャック爺さんは「ほろ酔い気分」だったんですよ(笑)。
なにしろ、13年ぶりに極東の島国に来たのに、東京の観客はコール&レスポンスもバッチリで熱烈歓迎。会場に迷惑をかけてでも、想定外の2回目のアンコールまでやらなきゃいけないほどの熱狂ぶり。そりゃ嬉しいよね。
頭の中では、自分が72歳だということも忘れて「Back to
1987」していたんだと思います。で、思わず「リローイ!」と口走ってしまったんじゃないでしょうか?
2日目も始発の時間までENJOY
HOUSEで飲んで、充実した2日間はあっという間に終わったのでした。
東京公演4回を全て観ての感想としては、「チャックが予想以上に元気で、安心した!」ということに尽きます。
去年、新作の「We're About the
Business」がリリースされた時は、「Pro-Toolsでボーカルのピッチもリズムも相当修正しているんだろうな」と内心思っていました。しかし、生で観るチャックは滑舌もよく、声量にもリズム感にも全く衰えが感じられない。とても72歳の老人とは思えなかった。
今回が最後の来日どころか、まだまだ現役で音楽活動は続けられますよ。
ぜひ、来年もまた来日してほしいと思いますが、果たして興業的には、今回の来日ツアーはどうだったのか?
私、もっと会場で飲み食いして、ビルボード東京を儲けさせてやればよかったなぁと反省しています。
想像すると、ビルボード東京は「ライブ1万円、飲食5000円」くらいで商売が成り立つライブハウスなのではないかと思います。でも俺、4回とも料理は食べずに、ビール1杯しか飲まなかったからなぁ・・・。
なにしろ、GO-GOのライブは一度始まったら曲間なしのノンストップだから、飲み物を追加オーダーする暇が無い。ある意味、営業妨害(笑)みたいなライブなので、多分、普段のライブに比べると、今回は飲食の売り上げは大幅ダウンだったのではないでしょうか?
できれば、GO-GOのライブはスタンディングの会場で観たいけれど、観客の年齢層、動員力を考えると、次回もビルボード、コットンクラブ、ブルーノートあたりのアダルトな会場にならざるを得ないでしょう。
と考えると、「チャック・ブラウンは演奏がノンストップで、誰も飲み物を追加注文しないから、商売にならないよ」なんて噂があの業界に流れるとマズイな、とライブが終わってから気付いてしまいました。失敗したなぁ・・・。
大阪のHEAVY FUNK SYSTEMのピンチさんの情報によると、ビルボード大阪では内容が結構違っていたようです。
まず、オープニング。
「こっちは開演時間迄小さい音でなんか黒人音楽がかかってて、開演時間とともに音がデカくなったかと思ったらスクリーン(ステージの後)にチャックの最新PVがかかりだして、あのそっくりさんとかで皆爆笑して、チャックの声が出た瞬間会場が「オオ〜」と沸き立ち、曲になって「今のもかっこええなあ!」って皆が笑顔になってるところにチャック爺本人がそのスクリーンの前に出て来て会場大沸騰という感じでした。思い出しても震えます。」
それから、Little Bennyボーカルのカバー曲が、JAY-Zの“Roc Boys (and the winner is)”だったそうです。
この他にも大阪公演情報をお持ちの方は、是非 dubwebsite@yahoo.co.jp までご連絡ください。
このレポートでのセットリスト作成に当たっては、音楽評論家・吉岡正晴さんのSoul Searchin' Blogの2008年2月18日で公開されているセットリストを参考にさせていただきました。
また、キーボードのCherie MitchellのMySpaceを通じて、来日公演で演奏した曲について質問したところ、親切にも回答のメールを頂きました。吉岡さんのセットリストを補強する情報を、メンバー本人から入手することができました。
吉岡さん、Cherieさんに心から感謝いたします。