去年5月のクラムボン新潟公演は、チケットを買っていたのに、仕事のために断念という悔しい思いをした私。夏のフジロックでライブは観たものの、今度こそはフルのステージを観るぞ!と楽しみにしていました。
し・か・し・・・。
7月5日、まさにこの日の明け方に将軍様が日本海にミサイルを発射した影響で、仕事が大混乱。ライブを観に行くなんて、絶対無理と諦めかけたものの、なんとか20時前には職場を脱出することができて、大遅刻で会場の新潟LOTSへ。今回の新潟公演は開演が19時30分と遅い設定だったかおかげで、最初の45分間を見逃しただけで済みました。
新潟LOTSは私は初体験でしたが、新潟フェイズの半分くらいの広さで、ステージが非常に近い。メンバー3人の楽器がセットされているだけのシンプルなステージで、照明用のスモークが焚かれてなかったこともあり、見た目はアマチュア・バンドのライブみたい(笑)。
そんなリラックスした雰囲気ではありますが、演奏力はさすが。ミトがギターを弾く曲では、ベースレスになってしまうのですが、音の薄さなど微塵も感じさせない。
今回のライブは新作のカバー・アルバムを中心とした選曲。特にフィッシュマンズの“ナイトクルージング”のカバーは素晴らしい演奏で、本家フィッシュマンズに勝るとも劣らない。あの曲の魅力を最大限に引き出している最高のカバーでした。この曲を聴き逃さずに済んで、本当に良かった・・・。
あと、意外と良かったのが真心ブラザーズの“サマーヌード”。私はあまり真心ブラザーズは好きではない(なぜなら、歌が下手だから)のですが、原田郁子のボーカルで歌われると、メロディーの良さがクッキリと浮かび上がります。
私は「クラムボン=原田郁子+男2人」だと思っていたのですが、実はクラムボンはベースのミトのバンドだということに今回のライブで気がつきました。その証拠にMCでしゃべるのはミトばっかり(笑)。「新潟のホームセンタームサシの巨大さにビックリした」という話に始まり、「東横の味噌ラーメンの薄めスープという発想は素晴らしい」とか、地元人には大受けなネタを連発。
ま、MCはともかくとしても、曲によってベースとギターを使い分け、ハードロッカーのように(笑)長髪を振り乱して弾きまくるミトが、サウンドの方向性をコントロールしているのは間違いない。
原田郁子はPolaris、ohanaと別バンドでの活動も目立ってきましたが、この3人でしか生み出せないグルーヴというのが確実にある。解散なんてしないでね。