My Desert Island Discs



 音楽誌ではお馴染みの企画です。「無人島に持っていくなら…」という愛聴盤、そして私の音楽観に大きな影響を与えてくれたレコード5枚をセレクトしました。
 しかし、D.U.B.で今やっているテクノに直接結びつくものが1枚もないのはなぜだ?


No.1

artist

CHUCK BROWN & THE SOUL SEARCHERS

title

ANY OTHER WAY TO GO?

label

RHYTHM ATTACK (1987)

「ゴッドファーザー・オブ・GO-GO」チャック・ブラウンのライブ盤。
 ハネたリズムの気持ちよさを教えてくれただけでなく、ジャズもソウルもファンクも根は同じなのだと悟らせてくれた、忘れられない1枚。
 GO-GOがどういう音楽か知らない人は、Good to GO-GO のページを見てください。


No.2

artist

AMBITIOUS LOVERS

title

GREED

label

Virgin America (1988)

 最近はブラジル音楽の敏腕プロデューサーとしても有名になってきたアート・リンゼイが、盟友ピーター・シェラーとともに88年に制作した傑作。まさにニューヨークというエレクトリック・ファンクの上で、アートのノイズ・ギターとブラジルのパーカッションが炸裂するという最高のアルバムです。
 ニューヨークのアンダーグラウンド・シーンとブラジル音楽への扉を開いてくれた1枚。これを聴いていなければ、ジョン・ゾーンもカエターノ・ヴェローゾも知ることはなかったのかも?


No.3

artist

PRINCE AND THE REVOLUTION

title

AROUND THE WORLD IN A DAY

label

Paisley Park (1985)

 最近はパッとしない元プリンスですが、80年代後半のプリンスは本当にすごかったのですよ。まさにクリエイティビティの塊でした。最高傑作は「SIGN OF THE TIMES」だと思いますが、個人的に一番好きなのはこのアルバムです。あのバカ売れした「Purple Rain」の後に、こんなサイケなレコードをリリースするあたりが天才たる証明でしょう。
 殿下の「1999」から「LOVESEXY」までのアルバムは全て必聴です。


No.4

artist

小沢健二

title

LIFE

label

東芝EMI (1994)

 フリッパーズ・ギターで「分かりあえやしないってことだけを分かりあうのさ」という詩を書いたあの小沢が、「ラブリー」を歌うということはすごいことですよね。このアルバムで描かれる美しい光景の数々が紛れもない真実であることは、我々同年代の人間に大きな勇気を与えてくれるのです。
 音楽を越えた力を持つ素晴らしい作品。


No.5

artist

角松敏生

title

ALL is VANITY

label

BMG ビクター (1991)

 角松敏生、入魂の作品。日米を代表するミュージシャン達のすばらしい演奏が聴けます。
 でも、世間の山下達郎や吉田美奈子への高い評価に比べて、角松ってあまり評価されてないですよね。80年代前半にいち早くヒップホップを取り入れ、89年には「はっぴいえんど」や「小坂忠」のカバー・ライブを行うなど、その資質はいわゆる渋谷系ミュージシャンと共通するものがあるのですよ。私は角松を「10年早かった渋谷系」と呼んでます。



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