「反抗には、きっぱりと、即座に対処する」ことです。
何らかの理由でメンバーの誰かが、なすことや行うことを拒否して、グループの規律をわざと乱したり、明らかに目標に反した行動をするような場合があります。
それに対して、リーダーの処置が即時に、且つ断固としたものであれば、効果は重い罰よりも、はるかに大きいものです。しかし、そのような際にも、リーダーはすべての事実を確かめ、失策は当人の故意であっても、組織の欠陥によるものでないという確証を、得なければならないのです。
違反者を、そのような行為に駆り立てた原因を突き止めると、賢明な処置が可能となります。彼に忠誠心と正しい行為を取り戻させるように、努力することが出来ます。
しかし、そのような解決がどうしても無理な場合は、違反者に自分の非を認めさせ、グループから離れざるを得ないことを納得させてから、袂を分かつべきです。
リーダーは、グループの全員が目標に対して忠実であることを、常に確かめていなければならないのです。もし、忠誠心に欠け、グループを分裂させそうな人物がいれば、リーダーはその人物に特別の注意を払わなければなりません。それは、グループ目標は、個々の忠誠心によって、達成されるところが大きいといわれるからです。
現実面には、以上の事柄に、表面的には矛盾を感ずることもあります。実際例では、リーダーに対する人々の賛美が大きいと、普通では我慢出来ないような批判も気にならない話は多くあります。
高名な交響楽団の指揮者が、楽団員の練習中に、演奏が下手くそだとがみがみ怒りっぱなしの厳しいリハーサルを見てから、団員に、あんなに酷くやられるんじゃかなわんでしょう。と、いったら
「どういたしまして、他の指揮者に褒められるより、彼にしかられる方がずっと好きなんです!」
こうした例もあるのです。
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