ここ最近、企業や行政・自治体組織などで、頻繁に、組織活力や社会規範にたいするモラル低下の話題が取り上げられています。 この多くの組織が直面している問題は、前例がないほどの数の報道が毎日のようになされ、しかも、これらの問題についての会議フォーラムが主要なテーマとして取り上げられています。さらに、それらの内容といえば、小は、個別企業の商道徳や生産性向上問題から、大は国家レベルの中枢幹部のモラル低下と諸施策に至るまで、かなりバラエティに富んでいます。
この内容は約10年前、バブル崩壊の兆しが見え、リストラとか、リ・エンジニアリングが急務とされた頃と、ほぼ同じような現象になっています。 PC-VANやNifty-serve 等の、ビジネスマン向けボードにおいても、当時のログを読み返してみると、どのようにして時代を乗り越えたらいいのか、真剣に話し合いが行われております。 改めて、当時のログを読み返すと、問題点は、環境の変化により適切に適応するためには、柔軟な組織構造の必要性を痛感しています。つまり、組織階層に現存する縦割りの統制の規範や組織の境界線が、組織の柔軟性である下部組織の連携や情報資源の共有を拒んできた事実です。これらを改めることで、下部組織による情報の共有が可能になり、組織に活力と柔軟性を取り戻すことが出来るのではないかということでした。 他方で、社会人一年生からは、職場の環境とは何か、分かりやすく説明して欲しい」あるいは、職場に悩みを抱え得るビジネスマンから、ビジネス環境を見直したい、分かりやすく説明して欲しいという要請が跡を絶ちませんでした。
この悩みに応えようと、過去を振り返り、1990年前後から1993年にかけて、PC-VANの経営情報や起業家などに、登録保存された「ビジネスマンの組織環境」の関係ログを読み返してみました。
そこで、前後のメッセージのやりとりを照合するうちに、当時の問題の様相が、現在とあまり大きい違いがないことが少しずつ明らかになって参りました。
しかも、殆どの企業組織が、技術革新の急激な変化、高齢化社会への進行、価値観の多様化、法規制の改変といった環境からの挑戦にこれをどの様に乗り越えるかの苦心もあります。
しかも、現在の経営環境のなかで、強い活力を獲得するには、
『ビジネスマンの組織環境』は、以上のような理由から改めて、環境の変化に適応するように、加筆修正を加え、とくに、ここ10年ほどの間の管理技法には、「リ・ストラクチャリング」「リ・エンジニアリング」からはじまり、すぐれた業績を残した「ビジネス・プラクティス」や、「ベンチマーキング」あるいは、「セルフデザイン」などの管理技法を、考慮した観点から、職場環境を見直してみたいと思います。
いろいろと読み苦しいところや、期待に添いかねるところがあると思います。しかし、気持ちだけは持ち続けたいと願っています。至らないところはご容赦をお願いし、いままでと同じようなご声援を下さいますよう、お願いいたします。
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